ひさみをめぐる冒険
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ひさみをめぐる冒険
サンフランシスコ・シリコンバレー在住マーケターのINSIGHT(洞察)



嵐の2006年がスタート - 今年は体力勝負

1/5/2006

 
大晦日から、元旦にかけて、サンフランシスコ・ベイエリアは、広範囲にわたって、ストームが吹き荒れました。被害のひどい地域は、河川があふれて、道路や 居住区域まで浸水して、混乱の幕開けとなりました。お陰様で、我が家は木が1本折れただけで、特に大きな被害もなく、新年を迎えました。

元旦からクライアントとのEmailのやりとりが始まり、3日からコンファレンスコールがバンバン始まり、息つく暇もなく、怒濤の仕事始めとなりました。 いつも思うのは、テクノロジーの進歩がもたらした恩恵はすばらしいものがありますが、その反面、テクノロジーによって、どこでも仕事が出来るようになり、 常に「仕事」を背中に背負いながら、生活をするようになってしまいました。特に私のようなビジネスオーナーは、自分が休めば、その分ビジネス自体も休んで しまうことが多いので、気楽に仕事を忘れられないジレンマがあります。昨年、唯一完全に仕事のことを忘れたのは、太平洋をセールボートで横断している15日間だけで、残りの350日間はそうはいきませんでした。

Organization for Economic Co-operation and Development (OECD)が行った年間平均労働時間の調査によると、2003年のアメリカ人は1,792時間、日本人は1,801時間で、韓国はなんと2,390時間という、ダントツのワーカホリックぶりを示しています。以下に1983年と2003年の年間平均労働時間の順位をあげてみました。

<2003年の年間平均労働時間>
①韓国: 2,390時間
②チェコ: 1,972時間
③ポーランド:1,956時間
④ギリシア: 1,938時間
⑤メキシコ: 1,857時間
⑤ソルバルキ: 1,814時間
⑦オーストラリア: 1,814時間
⑧ニュージーランド: 1,813時間
⑨日本: 1,801時間
⑩スペイン: 1,800時間
⑪米国: 1,792時間

<1983年の年間平均労働時間>
①韓国: 2,734時間
②日本: 2,095時間
③ギリシア: 1,990時間
④スペイン: 1,912時間
⑤アイスランド: 1,902時間
⑥オーストラリア: 1853時間
⑦フィンランド: 1,823時間
⑧米国: 1,819時間
⑨カナダ: 1,735時間
⑩英国: 1,713時間

東欧圏のランクアップと順位の入れ替えが目に付きます。日本人も20年前は2,095時間と、現在(2003年)より294時間も多く働いて、世界に冠た る働き蜂として有名でしたが、第1位の韓国の2,734時間にはかないません。韓国は、20年間で344時間と、ドラスティックに労働時間を減らしてきま したが、それでも圧倒的な首位の座はゆるぎません。また、かつては279時間の差があった日米の労働時間も、2003年では9時間までせばまり、日本人の ワーカホリックという定説はかなり薄まってきています。

また、日本は米国に比べて祝祭日がかなり多く増えてきており、みんなが一斉に休暇を取るので、国自体がその間止まった印象を与えています。個々に落とす と、日本人もそうした祝祭日と関係なく絶え間なく働いている人も多いのですが、外から見ると全体的な印象は、大分変わっています。最も労働時間が短いのは ノルウェイで、1983年には1,485時間、2003年には1,337時間と、今も20年前も、大いにプライベートな時間を謳歌しているようです。

よく、米国では長時間かけて仕事をすると、その人は経験がないために、効率が悪く、時間を無駄に使っているという、印象を周囲に与えます。物事をキチンと 把握している人間は、素早い判断が可能で、それがほとんどの場合、最も正しい判断であるとして、評価されます。「じっくり時間をかけて、検討したい」とい う言い方は、米国では「Priority(優先順位)が低く、今すぐに片づける関心がない」という風に解釈されます。労働時間の順位や推移を見ていると、 各国の文化の違いも見えてくる、そんな気がします。

今年は、タイトル通りに、体力がものをいう年だという予感がします。JaM以外に新会社Jammoのビジネスもありますし、1925年に建てられた自宅のHome Improvement*のProjectも、同時平行してやっていかなければなりません。雑誌「宣伝会議」の連載コラムも1月15日号からスタートしますし、JaMのコラム、このブログ、またそれ以外の定期的なレポート制作のプロジェクトもあります。今年は、ますますマルチタスキングで、仕事と生活の両方のプロジェクを遂行していきます。

今年もよろしくお願いします。

*Home Improvement Project: はじめて、機械を使って、Out Door用のTeak材のテーブルとチェアのサンディングをして、Restoreしました。また、庭でどんどん巨大化する巨木たちをチェンソーでカットし ました。Home Improvement用のマシーンは、日本のメーカーRyobiのものです。母方の祖父が船大工でしたが、孫娘もアメリカで大工化しています。ちなみに、米国で「ダイク」というと、女性のゲイを指す言葉になりますので、ご注意ください。


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    大柴ひさみ

    日米両国でビジネス・マーケティング活動を、マーケターとして、消費­者として実践してきた大柴ひさみが語る「リアルな米国ビジネス&マーケティングのInsight」

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