私たちは風を追っている。風がどこで吹いているのかは分かっているのだが、その場所まで、まだ辿り着けずにいる。3日前の深夜、いい風が吹いていた時、夫 と私はワークの任務についていた。彼はその風のことを、「私たちをハワイまで運んでくれる“Pineapple Express”(パイナップル・エクスプレス)」と呼んだ。しかしながら、その風に乗るチャンスをなんと逃してしまった。セーリングにおいては、私たち はいつも「風」のことばかりを考えている。大多数の人は「風」についてそこまで考えるということはないであろうが、海の上で生活している今、それがいかに 重要であるかが実感できる。
昨晩は月も星も雲に隠れていたため、とても暗い夜だった。海上では何も見ることはできなかったが、「風」の動きだけは知ることができ、舵を取った。これも「風」にまつわる話のひとつだ。
みなさんも、テレビの電源を消し、暗闇の中で家族と一緒に空を見上げて、星や月について話してみてください。とても豪華で楽しいひと時を過ごせると思うから。
「パイナップル・エクスプレス」を見つけたら、次回はご報告します。