ひさみをめぐる冒険
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ひさみをめぐる冒険
サンフランシスコ・シリコンバレー在住マーケターのINSIGHT(洞察)



アメリカの現実⑦「広告主は本気でヘイトスピーチや虚偽情報を載せるソーシャルメディアに怒っている」

6/30/2020

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大企業の広告ボイコット運動によって、7月以降プラットフォーマーは本当に変わっていくのか?

Unileverは昨年Facebookに4,230万ドルの広告出稿をしているが、6月26日、ヘイトスピーチや米国の分断を煽るような虚偽のコンテンツを放置するFacebookに関して、年末まで広告出稿を中止すると発表した。この出稿停止の対象メディアは、Facebook、Instagram、Twitterである。またCoca-Colaは、ソーシャルメディア(Facebook, Instagram, Twitter, YouTube and Snap) のグローバル広告を、少なくとも30日間出稿停止すると発表している。電通傘下の360i、IPG Mediabrands、MDCのMedia Kitchenといった広告エージェンシーの幹部も、クライアントに対し、Facebookに投じる広告費を見直すよう助言している。

名誉毀損防止同盟(ADL)や全米黒人地位向上協会(NAACP)などの市民団体による、7月のFacebook広告のボイコットの呼びかけに、Verizon、Ben & Jerry’s、Patagonia、 VF、North Face、Eddie Bauer、REIなどが参加を表明している。

アップデイト:参加企業は6/29時点で230社まで増えた。上述以外の大企業では、Microsoft、Ford Motor、Clorox、Denny’s、Levi Strauss、Starbucks、Diageoなども参加している。

ハッシュタグ「#StopHateForProfit(憎悪を利益にするな)」をもとに、2020年米国純売上高310億ドル(5%増)という予測(eMarketerによる)のFacebookに対して、鋭い非難の声を突き付けている。 ADLは6月25日、広告主宛ての書簡で「見え透いたうそ」が含まれる政治広告の削除をFacebookは繰り返し拒否したと述べている。
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以下の表は、2019年のソーシャルメディアの広告レベニューである。Facebookはおよそ700億ドルのレベニューを得ており、この収益の元にヘイトスピーチや虚偽情報コンテンツがあることへの怒りは大きい。
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FacebookのCEOのMark Zuckerberg (MZ)は6月23日、大手広告主や広告代理店幹部との電話会議に参加し、広告主の懸念を傾聴しながらも、Facebookの中立の原則を繰り返し述べており、FBの幹部はヘイトスピーチを検出できるAIの開発を継続するなど、ヘイト対策への投資を増やすことを約束した。こうした状況下で、ついにFacebookは、Unileverの発表の1時間後、Unileverの社名は出さなかったが、MZ自身が早急の改革を図ることを発表した。

毎回広告ボイコットからするりと逃げていたプラットフォーマーだが、今回は簡単に逃げられない

アイロニカルな話だが、800万以上の広告主を抱えるFacebookは、中小企業の広告主も多く存在し、こうした大広告主による広告ボイコットは、彼らにとってはその隙間に入り込めるチャンスともいえる。Mom & popの小規模企業にとって、莫大なオーディエンスにリーチできるFacebookとInstagramは、容易に使えるセルフサービスの広告プラットフォームである。それも含めて、過去何回もFacebookへの広告ボイコットは起きていたが、Facebookはのらりくらりと、矛先をかわして、広告主の広告ボイコットという抗議は長続きはしなかった。但し、今回の規模と拡大と真剣さは過去に例がない。プラットフォーマーは、これにどこまで対処するかは、今の時点では不明であるが、今回は逃げられないと思われる。

従来の広告主の広告ボイコットは主に影響力の行使で、ターゲティング、測定、詐欺などの広告に特化した変更を、プラットフォーマーに要求した。但し、今回の広告ボイコットは、広告主は自らを社会のために正しいと信じていることを行う存在として位置づけて、行動を起こした。即ち企業は、自らのPurposeのためには、例え一時的に広告停止によって利益を落としても、自らの信じる価値観のためならば、それをすべきだと考えて、行動を起こそうとしている。

ソーシャルメディアの果たす役割の大きさが広告主を動かす

6月2日、何百もの広告主が「Blackout Tuesday」に、BLM(Black Lives Matter)を表明しながら、人種差別に抗議して、ソーシャルメディアに黒く塗りつぶした四角い「黒い羊羹(注:これは私の表現)」を投稿した。TinuitiによるPathmaticsのデータ分析によると、Facebookにはこの日、通常の40%の広告費しか支出されなかったという。
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世界広告主連盟(WFA:World Federation of Advertisers)のCEOは、「今回とこれまでの違いは問題の性質である。私が感じているのは、社会が分断し、大きな混乱を経験している今、ソーシャルメディアのプラットフォームが社会で果たす役割についての関心が高まっていることだ」と言う。
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11月の米国の大統領選挙もあり、今回の広告主の動きは、社会に対するソーシャルメディアの巨大化する影響力への楔であり、今までとは異なり、社会的なうねりと同調しながら、その影響力を利益の簒奪のみに使うコトに反対の狼煙を上げている。Facebookを始めとするソーシャルメディアが、どのように対処していくかは、ここでしっかり見極める必要がある。
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ひさみが選んだ&考えた言葉達⑰

6/27/2020

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アメリカの現実⑥「変化を求められる広告エージェンシーの企業文化」

6/24/2020

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日本では理解し難いエージェンシー内の白人中心文化

今朝目にしたDigiDayの記事 「エージェンシーの「白人文化」に、黒人社員が変革を求める:「プレッシャーは効いている」」を読んで、すっかり忘れていたが、自分も24年前、米国の広告代理店San Francisco McCann Ericksonで勤務していたことを思い出した。1996年私は、デューティフリー製品を販売するDFS Group担当のAccount Supervisorとして雇用された。DFSのターゲットオーディエンスは、日本人買い物客で、広告は日本の雑誌に掲載することがメインだったので、米国に移住したばかりで職探しに苦労していた私は、自分のStrengthを発揮できると有頂天になった。

但し、実際はメディアバイイングを日本のマッキャンエリクソンに委ねていたことから、日米のグループ会社は利害関係が異なり、私はリエゾン的な立場で、両者から球を投げられ、それを捌くという、非常に難しい立場だった。

当時日米間のコミュニケーションは電話とFax主体で、毎晩日本の媒体担当と電話で話し、SFから出るCaltrainの最終の1本前の22:35発に乗りたいが、殆ど乗れず、最終の0:05発に乗ることが多かった。朝はまだ星が出ている時間に家を出て、夜は最終便だったので駅員にもすっかり顔を覚えられて、また今晩も遅かったねと声を掛けられるぐらいだった。

嫌な思い出の1つは、週に1度の英語だけで話す日米のチーム電話会議で、米国チームは英語でまくし立て、日本チームは殆ど反論しないという流れだったが、会議終了間際に日本の担当が「大柴、これが終わったら残れ。日本語で話をつける」と言い放った瞬間である。米国チームは「今、彼は何と言った?」と聞くので、仕方なく私は「彼は私だけ残って日本語で話を詰めたい」と答えると、全員が激昂して「絶対に電話に出てはいけない。彼は会議で全員に話すべきで、ひさみ1人に日本語で話しあうというのはルール違反だ」とわめきだした。私は日本に送る原稿入稿の時間がかなりきついので、今晩彼と話さないと間に合わなくなると説明して、結果日本からの電話を取った。日本の担当者は怒りに震えた声で、米国チームの勝手な言い分を罵り、私はいやいやながら彼を宥めて、何とか原稿入稿を終わらせた。

今思えば、当時の私は日本から来たばかりで、英語がフルーエントではないというコンプレックスによって、米国エージェンシーというプリマドンナ(自分が目立つ・注目されることだけを望む人)だらけの業界で、チームリーダーでありながら、チーム内で嫌われることを恐れて「良い人」であろうと、必死にもがいていた。今日書こうと思ったエージェーンシー内の人種差別とは異なるが、「英語が出来ないというだけで、まるで能力ゼロのように見られる外国人という差別」の中で苦しんでいたのは事実である。
特にエージェンシーでクライアントとの窓口となるAccount SupervisorやAccount Executiveは、24年前は白人が殆どで、それも外見の良いような人が担当者となって、クライアントに通っていた。San Francisco McCann Ericksonで、私が覚えている限りでは、営業は全て白人で、それ以外の部署にアジア系が1人、ヒスパニック系が1人、アフリカ系は皆無で、外国人は私1人ということで、全て白人中心で回っていた。
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エージェンシーの中の黒人社員は「白人文化に馴染んで同化するように仕向けられる」

​米国の人気Sitcom television seriesに「Black-ish」という番組があるが、黒人のアッパーミドルクラスの家庭を描く、2014年から続く人気番組である。主人公のAndre 'Dre' Johnsonは、白人ばかりのエージェンシーで唯一の黒人のエグゼクティブで、黒人をターゲットするプロジェクトでは、Strategistとして、白人チーム内で常に意見を求められる。彼は白人の上司及び同僚達のステレオタイプな黒人像に、いつも呆れて激昂しながら、エージェンシー内で苦労している。
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このTV番組で訴求されるメッセージと同じことが、今朝のDigiDayの記事の中に書かれてあった。

あるエージェーンシーグループに勤務する黒人のStrategistであるBrandon(仮名) は、仕事は好きだが、常に黒人社員が「白人文化に馴染んで同化する」よう仕向けられる、エージェンシーの「一枚岩」文化に悩ませられているという。複数のエージェンシーで経験した人種差別的カルチャーについて、以下のように語っている。

“I’ve always been like, ‘I can take that, I can deal,’” “But right now, the combination of what’s happening with how my agency has handled everything up to this point—to be candid, I feel disrespected. We’ve received a number of emails but not one of them has any points of action. So obviously when the fifth one comes through, I’m like, ‘Ok, now you’re insulting my intelligence.’”「『これくらい受け入れられる、問題ない』と、いつも自分を納得させていた」「だが、いま起こっている事態と、エージェンシーがこれまで問題にどう対処してきたかを考え合わせると、はっきり言って私は軽んじられてきたと思う。(会社から)たくさんのeメールを受け取ったが、どれひとつとしてアクションポイントを示していなかった。だから、5通目のメールを見たときは、『私の頭が足りないと思っているのか』という気分だった」。

広告業界に勤務する黒人社員達の改革を求める公開書簡

今世界中でBLM(Black Lives Matter)の抗議運動の嵐が吹きすさぶ中、Brandonを含む広告業界に勤務する600名の黒人社員達が「エージェンシーの変革を求める公開書簡に署名した。これを主導したのは、Periscopeのグループ戦略ディレクターのNathan Youngと、Aerialistの創業者のBennett D. Bennettで、黒人社員とそれ以外の有色人種社員が働きやすいよう職場環境を改善するための12の具体的なアクションを列挙した。

​これはエージェンシーのリップサービスや旧態依然ぶりに辟易している社員たちが、真のDiversity  & Inclusionのために変化を求めて、ボトムアップの圧力をかける事例である。この書簡で社員たちはエージェンシーに、黒人社員の割合を増やす努力、Diversityに関するデータを公表することを求めている。エージェンシーがどう対応するかは、いまのところ未知数である。
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Black agency professionals have an unequivocal response for U.S. advertising agencies: release your diversity data and reform your practices now.
Kacy Burdette

記事によれば、IPG、WPP、Omnicom Group、Publicis Groupe、電通からは現時点で回答は得られていない。唯一Havasは、フランスの法律で社員の民族的出自に関するデータの収集は禁じられているものの、「彼らが作成したリストを指針として利用し、包括的な取り組みに基づいて、ビジネスにおける意思決定を行う」としている。

もうエージェンシーは社内の人種差別を無視出来ないレベルに近づいている

このエージェンシーにおける人種差別は、もう長い間言われてきたことで、ことさら新しいコトではない。ただ往々にして、エージェンシーが実施した主な対策といえば、Diversity & Inclusionの担当責任者を採用して、彼らに丸投げするだけで、成果をあげるために必要なリソースを提供してこなかった。要は、誰も真剣に取り上げて改善する意思がなかったといえる。

但し、今回はそうはいかない。
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すでにGorge Floyd事件から3週間以上経つが、抗議行動は収まらず、BLMを求める一般の眼は、政府・行政・警察のみにとどまらず、お為ごかしの言葉のみでBLMに賛成する企業に対しても、「本当に人種差別や社会的不平等撤廃を行動を伴って実施する気はあるのか?」と鋭い眼差しを投げつけている。そうした企業をクライアントとして抱える広告業界が、いつまでも「白人中心文化」というぬるま湯につかっているとしたら、クライアント側は、そうしたエージェンシーを切っていく。これは今後間違いなく起こりえる現実である。
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ひさみが選んだ&考えた言葉達⑯

6/20/2020

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誰かに言われた「ひさみ語録をまとめてください」と。毎日様々な言葉がアタマをよぎるので、ここに記録していきたい。
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アメリカの現実⑤「今企業は真剣にBlack Lives Matterへの対応を迫られている。今回は逃げられない」

6/19/2020

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米国の「Gray rhino(灰色のサイ)」と呼べる「人種差別問題」はついに暴れだした
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米国企業は、コロナ禍によるパンデミックの次に、ついに暴れだした「Gray lino(灰色のサイ)」ともいうべき人種差別問題への対応を迫られている。

金融業界では、「Black swan(黒い白鳥)」と「Gray rhino(灰色のサイ)」という2つの言葉が良く使われる。「Black Swan」は、1697年にオーストラリアで黒い白鳥が発見されたことによって、「白鳥は白い」と思っていた通念を破壊したことに由来して、常識ではありえない異常事態が、社会に大きな衝撃を与えてしまう現象をいう。

これに対して「Gray rhino」は、普通サイは灰色なので、特別に目を引く現象ではないが、一度サイが暴れ出すと、手が付けられないほど大きな被害をもたらす現象を指す。また「灰色のサイ」は、我々が日頃から認識しているにも拘らず、直接自分達に影響を与えないと勝手に解釈していることがポイント。米国では日常化している「人種差別問題」は、この「灰色のサイ」状態となり、問題認識はされていたが、長い間誰もが恐れて手つかずの状態であった。それが「George Floyd死亡事件」がトリガーとなって、ついに「灰色のサイ」は暴れだした。

米国トップ100企業は、まず反人種差別のために16億ドルの寄付を誓った

​今回の「Black Lives Matter(BLM)」への企業の対応を、パブリックは今しっかりと見つめている。企業が今までのように、嵐が収まるまで首をすくめているといった、日和見的な態度を見せるのを許さず、企業に具体的な動きをするよう、要求している。企業は、巨大化した「灰色のサイ」に対峙した結果、まずお金を使うということで、自らの立場を明示する方法に出た。
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米国のトップ100企業は、人種差別と戦うために16億ドル以上のお金を費やすコトを誓っている。金額的にダントツのトップは、Bank of Americaの10億ドル、2番目は、Walmart、Camcast、Appleが、各々1億ドルずつ出すことを誓った。現時点ではトップ100企業のうち42社は寄付を誓っており、10社が全体の寄付の90%を占めている。
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企業各社のBLMへのメッセージは、どれも「四角に切った黒い羊羹の金太郎飴状態」

George Floyd事件発生後のBLMムーブメントへの企業の対応は、以下のAmazonのTweetのように、四角い黒い羊羹を切った金太郎飴状態で、ソーシャルメディアは黒の四角だらけになった。

各社ともメッセージで、人種差別と戦うコトは表明しているが、人種差別の根本にある「白人至上主義」といった、本質的な問題に触れるものは皆無に等しかった。

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実際、誰もが簡単に「人種差別は良くない」と言えるが、米国の社会、経済、文化の中に制度的に組み込まれた黒人差別の問題点を直視して、どのように解決するか、またどのように実施するかを言及するには到底至っていない。
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黒人不在ー経営レベルに欠けるDiversity & Inclusive

大企業における黒人の経営レベルの参画および昇進は、長年多くの企業がお題目のように唱えているが、一向に改善されていない。Fortune 500の企業の中で黒人のCEOはわずか5人で、44位のLowe's、69位のMerck、81位のTIAA、438位のM&T Bank、485位のTapestryの5社のみで、Fortune 500の全CEOの1%でしかない。米国人口でアフリカ系アメリカ人は13.4%を占めるが、1999年以来Fortune 500の歴史で、僅か18名が黒人CEOで、2012年が最多で6名だった。勿論CEOだけに限らず、大企業の経営層に黒人が食い込む割合は非常に低い。 

Appleは今回人種差別撤廃のために1億ドルの資金を投入すると誓っているが、Appleの12人のシニアのリーダーたちの中で、黒人はこの人種差別撤廃のイニシアティブを指揮するLisa Jacksonのみである。彼女は、Obama政権時代に米環境保護局(EPA)を率いた経歴を持ち、2013年にAppleに入社している。CEOのTim Cookは、“Things must change and Apple is committed to being a force for that change,”とTweetしているが、実際にどこまでそれが可能かどうかは、今の時点では何とも言えない。
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白人至上主義の問題に言及するBen & Jerry’sそうした中で、非常に明解に白人を優遇する歴史的な背景を指摘しながら、反人種差別を強く訴えるのが、Ben & Jerry’sである。
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彼らはコングロマリットであるUnileverの傘下ながら、独自のCEOと役員会を持つ唯一の独立した組織で、自社の価値観に沿った政治的な見解を長年主張してきている。

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彼らは、米国法務省に対して公民権局の復権を、議会に対しては、1619年黒人奴隷が初めて北米に連れてこられた時から、現在に至るまでの差別の影響を明らかにするため、委員会設置の法案を可決するよう求めている。
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Ben & Jerry'sの首尾一貫した言動と行動の一致によって、初めて企業として発言する「Black Lives Matter(BLM)」という問題の意味が認識できる。

もう誰も暴れる「灰色のサイ」から逃れられない

人種差別問題に関して議論するならば、まず議論の参加者に黒人が参加すべきで、残念ながら多くの場合、当事者たる黒人は不在のまま論議されている。当然、人種差別の根っこにある、米国の負の遺産である黒人奴隷と白人至上主義の問題に踏み込んだ議論が出来ない、或いは口を閉ざしてしまう。白人にしてみると、自分を加害者側に置く、歴史の読み方には苦痛を伴うし、出来ればそこを通らずに議論したいというのが本音だと思う。

但し「灰色のサイ」は既に暴れ始めており、通常のやり方では、このサイを鎮めることはできない。特に、MillennialsやGeneration Zといった米国人口の半分を占める層は、Diversity & Inclusiveを重視する価値観の中で育った。彼らは、幼少時から周囲のマイノリティ(人種や性的志向性の違いも含めて)を認め、彼らを含めて全ての人間は平等であるべきと考え、BLMを口にすることへのためらいはない。彼らは、今、企業をじっと見つめて、「あなたはこの問題をどう考えて、それをどのように解決するのか? またそのためにどんな行動をとるのか?」を聞いている。
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企業側は、四角い黒い羊羹をソーシャルメディアに貼り付けて、お金さえ出せば、コトが済むと思っているとしたら、それは間違いで、今回は即座に「No」と否定されて、顧客は離れていく。もう誰も「灰色のサイ」から逃げられない。
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アメリカの現実④「人種差別を考えるためには、まずは155年前の歴史に遡って考える必要がある」

6/16/2020

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なぜ今南部連合を象徴するものが撤去されているのか?

過去数日のうちで、アメリカではThe American Civil War (米国南北戦争)時のアメリカ連合国(CSA: Confederate States of America-南部連合)の記念碑や象徴する銅像が何十体も撤去された。これに付随するかのように、スポーツ、エンタテイメントの業界でも、警察や人種差別、南部連合を象徴するようなモノやコトが停止或いは削除されつつある。

NFL(プロフットボール)のCarolina Panthersは、6月10日元オーナーのJerry Richardsonの像を撤去した。彼はチームの社員に対して性差別的、人種差別的発言をしたと非難された後、自ら創設した同チームを2018年に売却している。HBO Maxは、南北戦争時代を描いたクラシック映画「Gone With The Wind(風と共に去りぬ)」の配信を停止し、Paramount Networkは、警察密着ドキュメンタリーの長寿番組「COPS」の放送をキャンセルした。また、A&E Networkは6月10日、同局で最も人気がある警察密着リアリティ番組「Live PD」の放送を中止すると発表した。
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自動車レースのNASCARは、長年レースで多く見られた「Confederate flag(南軍旗)」の使用を禁止するにあたり、「全てのファン、レース参加選手と業界に対して、誰でも歓迎し、受け入れる環境を提供するという、我々のコミットメントに反する」と述べた。NASCARのフルタイムのドライバーで、ただ一人のアフリカ系アメリカ人であるBubba Wallaceは、レースでの南軍旗使用に反対を表明、彼のレースカーの後輪の車体部分には6月10日「#Black Lives Matter」が書かれた。
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さらに奴隷制度を連想させるバンド名であるとして、グラミー賞を5回受賞している人気のカントリーのバンドのLady Antebellum(レディ・アンテベラム)は、バンド名を「Lady A」に変更した。過去14年間彼らが使ってきたAntebellumには「南北戦争以前」という意味があり、彼らはそこに「奴隷制度も含まれるという事実を考慮していなかった」と、Twitterで謝罪した。この言葉をバンド名にした理由について、「最初にバンドの写真を撮ったのが南部の“Antebellum”スタイルの家であり、この言葉が自分たちに影響を与えたサザンロックやブルース、R&B、ゴスペル、カントリーなどの南部の音楽を思い出させてくれるから」とバンドは説明する。彼らは、バンド内で話し合い、黒人の友人や同僚の意見を聞いて上で、バンド名を変えることにしたという。
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南北戦争とCSA(南部連合)日本の人はあまり深く「The American Civil War (米国南北戦争)」に関することを、学生時代に学んでいないと思うし、関心もそんなにないと思う。多分年齢の上の世代は、第2次世界大戦に敗戦して、日本の戦後の焼け跡の復興で見た、北軍に負けた南部人を描く映画「Gone With The Wind(GWTW: 風と共に去りぬ)」に、自分達を重ね合わせて、共感を持って見ていたと思う。GWTWの中で描写される黒人奴隷は、大農園の主人達に家族のように扱われているが、現実では生涯にわたって無償労働を強いられ、人間としての自由と権利を奪われた奴隷という風には描かれていない。

アメリカ連合国(CSA: Confederate States of America - 南部連合)は、アメリカ合衆国政府(the Union - 連邦)からは承認されていなかったが、1861年から1865年の間、共和制国家として存在していた。CSAは、南部のサウスカロライナ、ミシシッピ、フロリダ、アラバマ、ジョージア、ルイジアナ、テキサスのという7つの分離派のSlave States(奴隷州)によって形成されて、経済は綿花を中心とした農業と黒人奴隷の労働力によるプランテーション制度に大きく依存していた。1861年11月の大統領選挙で共和党候補者Abraham Lincolnが、西部地域への奴隷制度の拡大に反対の立場をとっていたため、奴隷制度の存続が危ぶまれていたことを確信したCSAは、連邦への反発から離脱を宣言した。
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Lincolnが1961年3月に大統領に就任する前の2月に、アメリカ合衆国政府から違法とされていた連合国新政府が発足し、初代大統領にJefferson Finis Davisが就任した。4月に南北戦争が始まると、アッパーサウスの4つのSlave States(奴隷州:バージニア、アーカンソー、テネシー、ノースカロライナ)も脱退してCSAに加盟した。後にCSAはミズーリ州とケンタッキー州を南軍の一員として受け入れたが、いずれも公式に離脱を宣言したわけでもなく、連合国軍の支配下にあったわけでもなかった。

南北戦争がもたらしたもの

1861年4月から始まった南北戦争は、1865年5月に北軍の勝利で終わった。アメリカ合衆国の歴史の中で唯一の内戦で、死者数は諸説あるが約62万人と、アメリカが経験したすべての戦争の犠牲者を合わせた数よりも多い。兵器の技術は進歩していたが、社会制度はあまりにも未熟で、死体は放置されて埋葬できず、腐乱した死体はチフス菌などの伝染病を発生させ、実際の戦場以外にも広がっていった。
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南北戦争の原因原因は、端的に言うと、北部と南部の経済基盤となる産業の差異と、それにともなう「黒人奴隷解放」の問題である。北部諸州は近代工業化を進め、保護貿易による国内産業を優先して、労働力を欲しており、黒人奴隷解放が自分達の利益になると考えていた。一方の南部諸州は黒人奴隷の労働力に支えられた大規模綿花栽培のプランテーションによって綿花をイギリスに輸出しており、自由貿易を望んでおり、黒人奴隷解放は経済基盤を揺るがすことにつながり、許容できるものではなかった。
南北戦争のその後(以下は複数のWikiからの抜粋)
1865年戦争終了後、南部連合国の各州は、奴隷制を禁止するアメリカ合衆国憲法修正第13条を批准した後、復興期に北部連邦に再加盟した。CSA崩壊後の南部ではUSA政府による「Reconstruction(再建)」が開始されたが、一旦合衆国を脱退した南部諸州の復帰と数百万人の解放奴隷の処遇をめぐって紛糾した。Andrew Johnson大統領は南部宥和政策を採り、特赦により南部の地域指導者のほとんどが公職復帰した。しかしその後、南部各州で黒人の取締法が制定されたり、黒人や奴隷解放論者に対する暴力が横行したため、共和党が多数を占めるUSAの連邦議会で1867年軍事再建法が制定され、南部は軍政下に置かれ、旧指導者は再度公職追放された。合衆国軍の支配下で南部の再建州政府は経済基盤の再建、産業再生、黒人の政界進出などを図ったが、黒人への土地分配は思うように進まなかった。南部白人はKu Klux Klan(クー・クラックス・クラン)など秘密結社を作り、武装抵抗や黒人への暴力を継続した。
やがて北部も南部の人種的平等や再建への関心を失い、南部では民主党が相次いで政権を奪取した。1877年に再建半ばで合衆国軍が北部へ撤退したあとは白人が巻き返しを行い、民主党に白人が結集して「Solid South(堅固な南部)」と称される民主党支配を築き上げ、南部各州の黒人は再び政治的・社会的権利を失い「どん底時代」と呼ばれる抑圧の時期が訪れた。公職に復帰した白人達は、Jim Crow laws(ジム・クロウ法)など、「分離すれども平等」と称する、差別を合法化する法律を多く制定し、結局南部の黒人が本当の意味で「解放」されるのは1960年代になってからである。1950年代に始まった公民権運動が、1964年に「The Civil Rights Act of 1964(公民権法)」制定という大きな実を結び、この法律によって(少なくとも公的には)黒人に対する差別は終焉を告げた。
CSA(南部連合)政府のイデオロギーに明解に表現されている白人優位主義あえて、南北戦争のその後を長々と書いた理由は、今、アメリカで起きている人種差別への強い抗議運動は、これらのアメリカの歴史を振り返らないと、リアリティとして感じられないと思い、あえてここで列記した。また、それを踏まえた上で、以下の1861年のCSAの副大統領のAlexander Hamilton Stephensの「The Cornerstone Speech」と呼ばれるスピーチを読むと、何故、今George Floyd事件がトリガーとなって、全米で人種差別への抗議運動がおこり、長年見て見ぬふりをされてきた「南部連合の象徴」を取り除く行動が、各所で起きているのかが理解できる。彼は以下のように、白人優位主義に基づいたイデオロギーを宣言した。
"Its foundations are laid, its cornerstone rests upon the great truth, that the negro is not equal to the white man; that slavery—subordination to the superior race—is his natural and normal condition. This, our new government, is the first, in the history of the world, based upon this great physical, philosophical, and moral truth." 「黒人は白人と平等ではないという偉大な真理に基づいており、奴隷制、つまり優越的な人種に従属することが、自然で正常な状態である。我々の新政府は、世界史上初めて、この偉大なるフィジカル、フィロソフィカル、そしてモラルのおける真理を元にした政府である」
私は、このイデオロギーを見て、時代が違うとはいえ、こういう考え方で、アメリカ合衆国連邦から離脱して、CSAが独立国家を作ったというコトに、改めて驚愕した。またここでは、黒人奴隷を念頭において、白人優位主義を誇示しているが、彼らのアタマにあるのは、当然自分達白人以外の有色人種全てを想定している。1869年に開通した初の大陸横断鉄道建設では、中国人の移民が奴隷のように使役されたコトを考えれば、アジア系移民の私の首筋もうすら寒くなる。
人種問題は合法化されたゲイマリッジのように、解決の方向性が見えるのか?Duke Universityの公共政策の大学教授で、社会科学研究所の所長を務めるDon Taylorは、以下のように「Confederate symbols(南部連合の象徴)の問題はGay marriage(同性愛者の結婚)の問題に似ている」を発言している。
“It feels to me, with Confederate symbols, a bit like the gay marriage debate, where it seemed impossible, impossible, impossible, and then all of a sudden there was a huge shift in public opinion on it” 「南部連合の象徴の問題は、ゲイマリッジの問題とやや似ている気がする。(変えることは)全く不可能と常に思われてきたものだったが、突然一般市民の意見が大きくシフトしたという点が共通している」
確かにゲイマリッジに関しては、長い間宗教上の教えやコンサーバティブな考えを持つ人達から根強い抵抗があったが、パブリックの声は年々大きくなり、結果2015年6月26日、合衆国最高裁判所は「法の下の平等」を定めた「アメリカ合衆国憲法修正第14条」を根拠に、すべての州での同性婚を認める判決をだした。これにより、同性婚を禁止する州法は違憲であるという判断を下し、同性婚が合法化された。
但し、同性婚の問題とはとても比較にならないほど、黒人への差別には、長い歴史の中で多くの血が流れており、それが今も続いているという現実がある。
George Floyd事件が起きてから、既に3週間経つが、その間全米での抗議運動は収まらず、またGeorge Floydと同様に、犯罪が確定されていない黒人が、警官に殺されるという事件も起きている。6月12日、アトランタの警察は、ハンバーガーチェーンのWendy'sのドライブスルーで、運転手が居眠りをしているという通報を受けて、駆け付けた。警官は、 27歳のRayshard Brooksをアルコール検査をしようとして、彼と揉みあいとなり逮捕しようとしたが、彼の抵抗にあって結果発砲して、Brooksは死亡した。アトランタ市長は、これは正当な武力行使とは言えないとして、アトランタ市警の署長の辞任を発表した。
Tipping  point(臨界点)を迎えつつある人種差別問題私がここで書きたかったことは、1865年に南北戦争が終結して、155年が経った今でも、アメリカはこの人種差別問題で、のたうちまわっているという現実。1964年公民権法が制定されて、法的には誰もが法の下で平等であるはずが、アメリカ社会の人種における不平等は是正されず、そのままま放置されて、富の格差拡大と共に、貧困と差別が、黒人層を押しつぶしているという現実。今回のコロナ禍の中で起きたGeorge Floyd事件は、それを炙りだし、黒人白人などの人種を問わず、市民の誰もが、そのアメリカ社会の酷さを視覚化してしまったこと。これらは、私が冒頭にあげた南部連合の象徴の撤去にもつながっていく。警官の黒人に対する行動には、明らかな人種差別が存在し、その根っこには、奴隷制度まで戻って、社会に根を張っている白人優位主義に突き当たる。
歴史は勝者によって書かれるというが、その歴史もその時々の勝者が、すり替え、書き換えようとする。21世紀に入ってすでに20年が経つ今、勝者のみに歴史をいじらせるという時代は終わりを告げ、誰もが情報にアクセスし、情報の検証を行えるツールが存在し、それを広めるプラットフォームもある。今アメリカが抱えるこの「Systemic racism(アメリカの社会、経済、政治的プラクティスに、制度的に大きく組み込まれた人種差別)」という負の遺産を、個々人がそのプラクティスから引きずり出し検証して、より良い方向で解決しようという意欲が生まれてきているような気がする。特にMillennials やGeneration Zといった米国人口の半分を占める若い層を見ていると、人種差別問題は、或る種のTipping point(臨界点)に差し掛かっているような気がする。
今回の市民の抗議行動と人種差別への再認識や再考といった動きが、全ての問題を一気に解決するとは思えない。だが、問題を視覚化した市民の多くがこれを真剣に考えているということは、評価すべきだと思う。どんなに困難な高い山でも、その山を越えて、向こう側に行くためには、一歩一歩上るしか方法はない。例え、155年或いは200年経とうが、問題が改善される方向で動くのであるならば、その時間は無駄ではないと、私は思う。
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Pivot Tokyo 2020によるオンラインカンファレンス:日米同時中継の視聴者参加型ライブセッション

6/16/2020

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日本時間の6/24(水)、6/25(木)10:00-10:30にて、大柴ひさみ氏、原裕氏のお二人を迎え、
「Brand Purpose思考塾」として質疑応答型のライブセッションを実施することが決定いたしました!

朝の30分を活用して、参加者全員で「ビジネスにおけるパーパスをどう進化させるか」そして「ビジネスをどのように方向転換するか」を考えてみませんか?

参加にあたっては、Pivot Tokyo 2020のカンファレンスパス(無料登録)が必要になります。登録はこちらから

ご登録いただいた方から順に、参加用URLをメールにてお送りいたします。なお、既にパスを取得済みの方であれば、再登録いただく必要はございません。順次参加用URLをお送りいたします。ライブ実施中は、視聴者のみなさまから常に質問を受け付け、その場でお答えしていきますので、ぜひ日頃疑問に思っていること、誰かと共に考えていきたいトピックを投げかけてくださいね。

【実施日時】
6/24(水)10:00-10:30
①変化を迎えた”今”と“未来”で、方向転換する機会に変える方法を考える -変化ではなく進化-
方向転換するには、そもそもこの状況を機会と思うことが重要。そして方向転換自体、どういうことなのか?キーワードは変化ではなく進化である、ということをスピーカーのお二人と参加者全員で考えていきます。

6/25(木)10:00-10:30
②どんなPurposeを持って、自らのビジネスを方向転換するかを考える
ビジネスに携わる人は、Purposeがあり、その目的達成のためにビジネスをやっているはず。全てはPurposeから考え、行動する、ことが重要。Purposeがない?ならばこのタイミングで考え始める実践型ライブ実施いたします。
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ひさみが選んだ&考えた言葉達⑮

6/14/2020

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誰かに言われた「ひさみ語録をまとめてください」と。毎日様々な言葉がアタマをよぎるので、ここに記録していきたい。
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アメリカ生活の現実③「米国に起きた警察の軍事化とは?」

6/11/2020

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「なぜ米国の警官は軍隊のように武装しているのか?」

日本に住んでいる人は、米国のGeorge Floyd事件によって広がった全米規模で拡大する市民の抗議行動と、それに対峙する警官との異様な構図に首を傾げる人も多いと思う。警官の武装の物々しさと、軍事行動とも思えるほどの態度、さらに平和的な抗議行動をとる市民達への催涙ガスやゴム弾による威嚇など、通常の日本の警察の常識から考えたら、あり得ないほどの過激さである。

20代とおぼしき若い女性は突き飛ばされて、道路の溝にぶつけられて骨折し、75歳のシニア男性も突き飛ばされて、頭部を打って昏倒したまま置き去りにされるなど、ヴィデオを通じて描写される米国の警官達の無表情で攻撃的な行動は、理解しがたいものがある。
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軍隊から警察にトランスファーされた大量の武器

「1033プログラム」の下で、1990年から2017年の間、およそ60億ドルの金額に上るアイテムが、United States Department of Defense (アメリカ国防総省)から警察にトランスファーされた。「1099プログラム」とは、1990年に開始された国防総省の余剰武器処分計画プログラム。連邦政府の余分な武器を州政府および地方自治体を通して、地元警察に配送することを認可したもの。

これには「controlled items (例:ドローンやヘリコプターなど)」と、「uncontrolled items (例:家具やツールなど)」といった、ラップトップから自動小銃まですべてのアイテムが含まれる。2018年のRANDの分析によれば、2015年から2017年の会計年度では、トランスファーされたものは、uncontrolled itemsは12億ドル、controlled itemsは7億7500万ドルの価値に充当する。
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以下は、RANDによる2018年の国防総省から警察にトランスファーされたアイテムを実際に購入した場合の内訳であるが、総額は18億ドル8900万ドル以上となる。内訳は以下の表にあるように、MRAP(耐地雷・伏撃防護車両 )849台(約5億8300万ドル)、エアクラフト458台(約4億3300万ドル)、輸送トラック5608台(約2億8500万ドル)、5.56mmライフル6万4689丁(約2800万ドル)といった莫大の数および金額の元軍隊の使っていた武器が警察に渡った。
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「1033プログラム」とは?

1033プログラムは、1990年当時は主に麻薬犯罪に対抗する警察官を援助する為開始されたプログラムであったが、2001年9月11日のテロ攻撃後、連邦政府の反テロ対策の一環として警察を軍隊化するために、大幅に拡大された。

2014年ミズーリ州のFergusonで白人警官による18歳のMichael Brownの射殺事件が起きた、大規模な抗議デモが発生し、その鎮圧のために重装備の警察が出動し、市民から多くの非難が起こり、これを受けた当時のObama大統領は、1033プログラムの1部を改正した。しかし、2017年大統領に就任したTrump現大統領がプログラムを再開した。

勿論今回のGeorge Floyd事件に対する抗議運動に対して、警察は1033によって軍隊から提供された武器を市民への威嚇に多く使っている訳ではない。ただ、Trump大統領の「地方自治体の警察に対して、治安維持のためならば、警察の軍事的行動も必要」というメッセージを裏付けるように、警察は市民に対して、MRAP、閃光手榴弾、催涙ガス、ゴム弾、防弾チョッキ、ヘルメットなどを使って、威嚇しているのは事実である。
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警察の黒人コミュニティへの日常的な締め付けを、今回は全てのアメリカ人が目撃してしまった

警察の軍事的な威嚇は、日常的に黒人コミュニティで行われている。例えば黒人に対して令状を執行して家宅捜査をする際、ただ単に逮捕するのではなく、Mallet(破城槌)や装甲車、暗視ゴーグルなどを使って強制捜査を行い、犯罪に使われた可能性がある金銭や物品を押収する。多くの警察では、押収された金品を売って警察の予算として使うことが許されている。そのため、武装化は警察の予算確保にとってなくてはならないものになっているという分析もある。

George Floyd事件によって、黒人以外のコミュニティはこうした警察による軍事的威嚇行動を、自分事として可視化してしまった。これは、貧困層や黒人コミュニティのみに起こるものではなく、自分達もいつこうした警察の攻撃を受けるかもしれないという恐怖と不安を創出した。
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警察官の恐怖を取り除くための武装化が、警官を市民の敵にしてしまった

警察の軍事化の背景にあるのは「警察官の安全のため」という考えだが、種々の調査で、銃乱射などの限られた状況をのぞき、軍装備は必要ではないという結果が出ている。また州のSWAT(警察特殊部隊)に関しても、多くは警察がSWATを主にマイノリティのコミュニティに対して使っていることと、SWATが暴力犯罪率や警察への暴行、警察官の死を減らすという証拠は発見されていない。むしろ、SWAT使用は住民の警察への資金援助や支持を減らし、人々がコミュニティの中で感じる危険の量を増加させているというコトも言われている。

実際、重装備は警官を安心させるが、そういった鎧で固めた姿で、平和的な市民に対峙した時に、どこまで警官は市民に落ち着いて話せるか? また市民は彼らの姿を見た時に、自分達を守るのが警官であるというコンセプトを見出せるか? 答えはどちらに対しても「No」である。
​

​マインドセットを変える難しさ


人間はユニフォーム(制服)を着ると、なぜかそのチームと一体化して、個人として考えや行動が金縛りにかかったように出来なくなる。ユニフォームにはそのような効果があり、施政者はユニフォームによって、個人の考えを抹殺しようとする。警察の軍事化は、ユニフォームではなく、軍隊が使うような軍備を装備して、警官に戦争において外国勢力と戦う軍人的な行動を強いて、市民達に対峙するように示唆する要因になりうる。

1に1人の警官は、様々な問題を多角的に考えることができる個人だと思う(思いたい)。ただし、一旦ユニフォームを着て、重装備をした軍人のような姿になった途端、マインドセットは変化する。

また、もう1つ考えなければならないコトは、彼らの意識、あるいは無意識下の潜む「人種差別、即ち自分とは異なる人達への嫌悪と恐れ」である。彼らは、麻薬犯罪撲滅と言いながら、自分達が簡単に抑え込める黒人コミュニティに出かけて行って、点数を稼ぎたいという気持ちも存在する。

​それでも、今は21世紀である。そういったマインドセットから脱却したいと思う警官も多く居ると、私は信じる。
私はアメリカがTipping point(臨界点)に達したという風に思いたい、例えそうでなくても

長年蓄積された気持ちというのは、一朝一夕には変えられない。但し、そうした蓄積もある種の「Tipping point(臨界点)」に達すると、いきなり人間の気持ちや行動は変わっていく。George Floyd事件に対する抗議運動は、アメリカ人に「人種差別」という、400年間の米国の負の遺産の連鎖を断ち切るための、ある種の臨界点に達したことの証であると思いたい。例え、まだ達してなくても、そこに向かう必要があると実感レベルで感じた人は少なくないと思う。

11月の大統領選挙はアメリカ人とってのFundamental choiceである。
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「Is it Trump or America?」
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書籍『ひさみをめぐる冒険』から「海からの漂流者」2002年6月5日のコラム

6/10/2020

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これは18年前に書いた私のコラム「Sailing-海からの漂流者」。このコラムは、2003年発行の私の初の書籍『ひさみをめぐる冒険―サンフランシスコで暮らす楽しみ "It's an Adventure - Hisami Lives America" 』に掲載されたもの。興味のある方は読んでみてください。
海からの漂流者

昨日(2002年6月4日)遅く10日間のメキシコのSea of Cortez (Gulf of California)のセーリングのバケーションから戻りました。La Pazで過ごした10日間はまったく別の惑星にいたような気分で、まだコンピュータの画面を見ていると揺れてきます。
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サンフランシスコ空港(SFO)に着いた時は、ベイエリアの人と車の多さに呆然として、海からの漂流者のように、ポカーンとしていました。
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海水で食器や身体を洗い、40度Cの暑さと砂漠の乾燥、また夜になるとボートを吹き飛ばすように激しく吹き始めるCoromuel(南西の風)のために、デッキの上で毎晩必ず誰かが寝ずの番をしながら見守る海上生活。マングローブのラグーンで蜂に襲われ(幸運なことに蜂とは正面衝突しましたが、刺されなかったので顔にちょっと傷ができただけですみました)、鯨やイルカがボートのすぐ横でジャンプしたり、ダイブしたりするのを見ながら一緒になって嬌声をあげ、アザラシのコロニーのすごい鳴き声に耳を塞ぎながら、大いに野生の海生動物たちを楽しみました。またカイヤックやシュノーケリングで無人の島々のビーチやリーフを垣間見て、自然の中で生活する喜びを堪能し、今も海に沈む夕陽の美しさが目に焼き付いています。
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Simple is Best(シンプルが最高)

できり限り人工的なリソースを使用せず、あるものだけで生活する術も習い、今回のバケーションは私にとってまたひとつの発見の旅であったような気がします。Sea of Cortezに浮かぶ水のない小さな島に住む10人に満たない漁村や、半島内部の異常に乾いた土地にオアシスのように存在する小さな町など、普段考えもしない生活を目の当たりにして、今自分の生活を振り返っています。

Simple is Best(シンプルが最高)、つくづくこんな言葉が全てを物語っていて、自然の豊かさと雄大さに感謝と畏敬の念でいっぱい、そんな感じです。帰宅後にたまっていた550通のEmailを見て、普段自分がいかにスポイルされているかが、本当に実感できました。
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チャーターボートによる10日間のセーリング

今回のバケーションは、夫が所属するヨットクラブのClub Nautiqueが主催するツアーでした。今年の初めに募集告知が出され、最終的に夫と私を含む3組のカップル(6人)が応募して、クラブのインストラクターのエリザベスがスキッパー(キャプテン)としてグループを引率することが決まりました。その後出発の1ヵ月前から、メンバーの顔合わせとバケーション中のセーリングのコースやアクティビティ検討のための会合が開かれ、また事前にお互いの親交を深めるためにディナーも開催されました。確かに全く知らない人間同士が、7日間ボートの上で食料や水を持ち込んで共同生活するのですから、事前の準備は周到にされるべきです。

ただ漠然とバケーションを考えていた私は、食事や飲み物の種類や量の事前予約、衣類や安全装備、所持品の確認など、さまざまな準備に費やす時間とエネルギーに驚き、さらに今回の旅行は自然の中で暮らすサバイバル生活に似た危険を伴うものであることも改めて認識しました。

特にSean of Cortezの島々は、自然保護の下に環境破壊につながる人工物の持ち込みは一切禁止されています。そのため食器や身体を洗う洗剤はすべてオーガニック、プラスティック類はすべて持ち帰るという規則なので、ボートの中ではいかにごみを出さないか、さらにいかに持ち帰りのごみを収容するかが大きなポイントとなりました。
​
セーリング三昧の引退したシリコンバレーのミリオネア

参加した3組のカップルは、各々個性的なキャリアと経験をもつセーリング好きの人たちです。その中のひとり50代後半のグレッグは、ポーランド生まれでスウェーデンからアメリカに移住し、初期の頃のシリコンバレーでコンピュータチップのビジネスで成功を収めたミリオネアです。

彼はビジネスの世界からリタイアして、生活をどんどんセーリングにシフトしている最中です。グレッグのボートは、ヨットと呼ぶのにふさわしい100万ドル以上の価値のあるフランス製の美しいJeanneau 52です(通常アメリカでは日本で「ヨット」と呼ぶ船を「ボート」と呼んで、非常に高価な船を「ヨット」と呼びます)。

彼はベイエリアとスウェーデンにヨットを持っており、平均的なベイエリアのSailor(船乗り:日本では「ヨットマン」と言う言葉は、アメリカで使いません)とは違うレベルで、セーリングを楽しんでいます。すでにメキシコにセーリングのチャータービジネスのための土地を購入しており、後半生は全てをセーリングにつぎ込む予定です。また彼はこれから家族と一緒にSFから南太平洋へ半年間の航海に出かける予定で、その準備を楽しそうに語っていました。

夫をすっかり気に入ったグレッグは、飛行機代も食事代もすべて出すからぜひCook Islandsへひさみと一緒に飛んできてほしい、一緒にトンガやタヒチを回ろうと、真剣に夫を誘っていました。夫は、3ヵ月間の南太平洋無料セーリングの申し入れに気持ちがフラフラとなったらしく、考えてみると答えたそうです。
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家族のようになったバケーション仲間

また元Navy(海軍)でベトナム戦争の経験のある50代半ばの弁護士ボブは、今後は歴史の先生になるためにPh.D(博士号)をとろうとスタンフォード大学で勉強している最中です。彼の妻のジーンは、ドットコムサバイバーとも呼べるスタートアップ企業の副社長で、異常に忙しくストレスのたまる仕事しながら、セーリングの時だけは全てを忘れて自然を楽しむ料理好きな女性です。

Sea of Cortezでは夕陽が沈んだ後は、いつもこういうStory Teller(物語を語る人)たちが、順番に世界中で経験してきたさまざまな出来事を話し始め、食事とワインがどんどん進んで興味深いストーリーに満ち溢れたディナータイムでした。セーリングが好きという共通点だけをもつ他人同士の7人が、狭いボートで7日間暮らすことに、最初はちょっと遠慮や気づかいがありましたが、2日3日と過ぎていくうちに段々みんなの気持ちが家族のようになってきて、彼らが今ここにいないのが不思議な気分です。
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40年ぶりに太平洋を渡ってきた本物の船乗り

このバケーションの1ヵ月後の7月17日、本物の船乗りの63歳の堀江謙一さんが日本からゴールデンゲイトをくぐって40年ぶりに太平洋を単独航海してきました。地元紙では「Better with age」と題し、23歳だった堀江さんが40年前に太平洋を一人ぼっちの航海でSFに来た時と同様に、温かいもてなしの記事が掲載されていました。
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最初の航海当時、堀江さんは英語もしゃべれずビザも持たずにきて、政府移民局と入国で大いにもめました。それを当時のSF市長Gorge Christopherが、堀江さんの単独航海の勇気を称えて30日のビザを発給し、名誉市民として大いに歓迎したというストーリーも紹介されています。今回の航海は年齢とともにすばらしくなる堀江さんと題して、さらにその勇気を賞賛しています。
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SFと堀江謙一さんの再会

彼の最初の「マーメイド2世号」は今でもSFの海軍博物館に保存されています。7年前にアメリカに移住してきた私は、最初に堀江さんのボートの小ささに驚き、またその小さなボートで5270マイルの太平洋を94日間ひとりで航海してきた堀江さんの勇気を、日本人として大いに誇りに思ったことを記憶しています。

彼も40年前のSFで受けた温かい歓迎ともてなしが、今でも心に残るといってSFとの関係を強調しています。今回も外洋からゴールデンゲイトをくぐるのが難しく潮流に押されるようにくぐりぬけましたが、40年前にやはり同じようにゴールデンゲイトの外で漂流していた堀江青年を発見して助けたBill Fisherが、彼を迎えるために船でゲイトに向かい、お互いに再会を喜んだようです。
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未来を感じさせる堀江さんの新しいマーメイド3世号


今回のボートはサントリーの後援らしく名前は「モルツ・マーメイド3世号」。全てリサイクル素材で作られており、アルミやソーダ缶、ウィスキーの樽で使用されたオーク材などサントリーらしい素材を用い、通常ボートで使用されるディーゼルなどの化石燃料の代わりにRenewable(再生可能)な燃料電池を使用、またサテライトを使ったGPSなどのハイテクノロジー装備による航海でした。
​
こうした新しいコンセプトでの航海自体が、堀江さんの未来志向とチャレンジ精神を大いに表しており、私も今後の環境を考えたセーリングライフにおいて、燃料電池によるエンジンをぜひ使用してみたいと思っています。
​
63歳は引退には若すぎる

年堀江さんのコメントで、「今回が最後の航海ではない。63歳は引退するには若すぎる」という言葉がクローズアップされており、私を含めてベイエリアの人たちは、彼のその言葉と態度に非常に共感してインスパイアされました。

日米間で感じることは、こうした民間の人たちの交流の重要性です。日本の歴代の首相や外務大臣がベイエリアに来た時でも、こんな大きな新聞記事の扱いはありません。人の心を感動させる生き方そのものが、日米間の垣根をらくらくと超えるのだなと実感しています。堀江さんに勇気付けられた船乗りのはしくれとしては、その堀江さんをサポートするサントリーに敬意を表して、今日の気分は「堀江さんに乾杯」という感じです。
​
追記:その後の仲間のコトをここに記します。書籍の中の全ての名前はプライバシーを考慮して仮名で書きました。

1)南太平洋のセーリングの準備をしていたグレッグは、準備の最中に眼球に癌細胞があることが分かり、セーリングを断念して治療に専念したが、その後しばらく経ってから亡くなってしまった。私達夫婦は彼の52フィートのJeanneauに、彼の家族と一緒に乗り込み、よくSFでセーリングした。私の亡くなった母を初めてSFのベイでセーリングを連れ出した時、グレッグの52フィートのヨットでセーリングをしており、2012年我々は37フィートのフランス製のセールボートBeneteau を買ったが、母に「随分小さい船だね」と言われたことを思い出す。グレッグのコトを思い出すと涙が出る。

2)ドットコムサバイバーのジーンは、このSean of Cortezの航海の後、2005年私達夫婦が15日間かけて、SFからハワイのマウイ島まで太平洋を半分航海したボートを、ハワイからSFまでをクルーとして運ぶという帰りのセーリングをしている縁があった。さらに驚いたことは、昨年私達夫婦がSt Georgeに家を購入したが、このジーンとその夫のボブが同じコミュニティに3年前から住んでいるという奇遇も起きた。
​
3)堀江謙一さんのその後の冒険は継続しており、彼はヨットで世界を3周、太平洋を8回横断。1962年、23歳の堀江さんは94日間かけて世界初の太平洋無寄港単独横断。その後ソーラーパワー(太陽電池)のボートで、足漕ぎボートで、アルミ缶リサイクルのボートで、生ビールの樽を利用したヨットなどで、冒険の歴史を紡いでいる。2008年には、波の力だけを動力とするウェイブパワーボート(波浪推進船)「サントリー マーメイドⅡ」号でハワイ~紀伊水道の航海を成功させた。風力、人力、波力、太陽光という四つの自然の力それぞれを推進力としたヨットやボートで数々の冒険航海を制覇したのは、世界で堀江さんただ1人。
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    大柴ひさみ

    日米両国でビジネス・マーケティング活動を、マーケターとして、消費­者として実践してきた大柴ひさみが語る「リアルな米国ビジネス&マーケティングのInsight」

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