4月のハイライトは、4月3日と4日のサンフランシスコ開催「ad:tech sf」の日本の視察の方々へのサポート。公式のセッションのポイントやバックグランドを、より深く分析して、参加者と一緒に大いにディスカッション。皆さんも、中々分かりにくい英語の内容と米国市場の把握に非常に役立ったということで、嬉しく思っています。以下の写真は、セッション終了後のディスカッション風景で、「ウラ ad:tech sf」と呼ばれるほど密度の濃いものとなりました。花王の本間さん、スケダチの高広さんも高感度な内容のお話と説明を熱心にされていました。
今回の出張中に紹介したオードリー・ヘップバーンの素敵な言葉は、多くの人が『感じた』と言ってくれました。"Nothing is impossible, the word itself says "I'm possible"!(不可能なことなんてない。だって不可能って言葉が「可能だ」って言っているじゃない)" by Audrey Hepburn 私もこの言葉を胸に、気合を入れて2011年のラストスパートをかけます。 1ヶ月にわたる日本出張から戻り、Thanksgivingと私の誕生日(11/25)も無事に終了して(笑)、やっと落ち着きました。ad:tech tokyoでの4回を含む10回の講演やトーク、新規・既存クライアントとの濃密なミーティング、朝日新聞のインタビュー記事などなど、2011年のラストを飾る、深度のある出張でした。最後の日は夫と東京湾をセーリグできるというおまけもつきました。いかに、その風景をちょっと紹介します。
ご報告:2011年10月期開催のad:tech tokyoのアドバイザリーボードメンバーに選ばれました。2009年東京、2010年SF & 東京と3回連続、ad:techには登壇していますが、メンバー就任によって、より良いお手伝いができればと思っています。またそれに先立ち、2/21-3/18まで日本出張します。普段にお目にかかれない方とのF2Fのミーティングの機会ですので、お気軽にご相談ください。 1998年にスタートしたJaM Japan Marketing は、2000年1月にLLCに組織変更して、はや10周年を迎えました。改めてこの10年を支えていただいた方々にお礼を申し上げます。ありがとうございました。
JaMの過去10年の歩みは、まさにインターネットを中心にしたコミュニケーションのパラダイムシフトと呼応しており、ビジネス&マーケティングのエクササイズは大きく変わりました。自分も含めて、ごく普通に生きる人たちの影響力は「つながる」ことによって大きくなり、今まさにその面白さを消費者が満喫している時です。常にユーザ目線でビジネス&マーケティングを捉えるのが弊社の強みです。これからの10年も日米間で生きる人間の経験&ナレッジを生かしつつ努力していきたいと思います。変わらぬご厚情をいただければと思っています。よろしくお願いします。 10/28、10/29の2日間、ザ・プリンス・パークタワーで開催される「ad:tech tokyo 2010」に登壇することが決まりました。これで、ad:tech tokyo 2009、ad:tech san francisco 2010 と3回連続参加となり、嬉しく思っています。
今回は10/29(金)の14:15-15:05に開催されるパネルで、デジタルサイネージに関するディスカッションです。以下が詳細です。 モデレータ 本間 充:花王株式会社 Web作成部 Web技術グループリーダー パネリスト
ad:techはマーケティングコミュニケーションに関わる全ての人が、グローバルにソーシャルする場です。単に最新情報やテクノロジーへの関心だけでなく、世界レベルの人たちと交流し、様々な角度から知見を共有して、大いにディスカッションする価値ある機会です。会場に来て、実際に参加することを強くお薦めします。私は、2日間会場で動いていると思いますので、見かけましたら、ぜひお気軽にお声をおかけください。アドテック東京の申し込みはこちらのページからです。 またこれに伴い、またしても日本に出張します。10/25から11/5までの間日本に滞在していますので、F2Fで実際に私とミーティングしたい方や企業内でのセミナーや講演をご希望の方は事前にご連絡ください。スケジュールの調整がつく限り、フレキシブルに対応します。ご連絡は弊社のコンタクトページからお申し込みください。 3日間のad:tech sfも無事に終了。すでに期間中からTweetsはしていますが(ハッシュタグ#atsjで検索できます)、写真(D2Cのよる撮影写真)は、まだ見ていない方もいると思いますので、アップロードします。 その後、真打の日本コカコーラの江端さんとD2Cの藤田社長がプレゼンしました。江端さんのプレゼンのポイントは以下です。豊富なデータと事例を駆使して、日本の先進性を大いにアピール。
テレないで「Have a fun」の気持ちになりましょう。そんなことを、今回のad:techで感じました。 「Just do it」=「やってみなはれ(サントリーの佐治さんの言葉)」だと思います。 このセッションは米国の先を行く、日本のモバイルマーケティングの事例を紹介するもので、私が冒頭に以下の寿司を例にとって日米の文化的な違いを説明しました。料理セッションのように見えますが(笑)、緊張を解くために、アイスブレイクとしてみんなの気分を和らげました。
米国に戻ってやっとエンジンがかかってきました。ブログレス状態を解除。過去3日間、Tweetは多少していたので、私のビジネスとプライベートの関心事の推移をちょっとエントリします。まずはビジネスの関心事のTweet:
2月7日のオンエアまであと1週間と迫った今年のSuper Bowl(スーパーボウル)は、およそ1億人の米国人が広告を合計65回も見ることとなる米国最大のCMフェスティバルです。今年も事前からさまざまな論議を呼んでおり、放映局のCBS は2億1300万ドル(213億円、1ドル=100円計算)の収入を見込んでいます。今年の30秒のTVCMの値段は250~280万ドル(2億5000万円~2億8000万円)で、この莫大な金額を払っても、普段は「広告から逃げる消費者」 が1年に1度「TVCMの批評家」に変身して、広告に注意を払うスーパーボウルは、やはり落とせないようです。今年はみんなTwitterを駆使して、お互いの広告批評を共有するののが必須と思われます。
23年間スーパーボウルの広告主であったペプシコは、今年はその出稿を取りやめて、社会貢献を中心とした「Pepsi Refresh Project」に2000万ドル(20億円)を使い、一般の人たちの投票によって選んだチャリティ活動を毎月130万ドル(1億3000万円)寄付していくと宣言しています。詳細は日経BPの私のコラム「米国ネットマーケティング茶話」の最新コラムにまとめていますので、ぜひご覧ください。 こうしたスーパーボウルの卒業生もいれば、復活するクライアントもいます。その一つは12年ぶりに戻ってきたインテルです。確かに、かつてはインテルの独占状態だったチップやマイクロプロセッサーの分野も競争が激化しており、ある意味でインテル・ブランドの再クレームをマスオーディエンスにしたいというのは本音でしょう。その場としてはスーパーボウルは適切なかもしれません。 すでに今朝Tweetしましたが、事前に論議を呼んでいるのが、CBSがゲイ対象のデイトサイトManCrunchの男性同士がキスするCMを、全国放送の基準に適合しないという理由で拒否した件です。すでにオンラインにこのヴィデオがあがっていますが、ゲイに対する偏見の論議を別にして、広告のレベルとしは単純すぎて、ちょっとこれはないなと思える内容です。 このManCrunchの一件は、2億8000万ドルの広告費を払う能力もないのに、否定されるのを承知でわざと論議を呼んでパブリシティ効果を狙ったという批判もあり、弱小企業のゲリラ的なマーケティング戦略の可能性もあります。すでにYouTubeでは、33万2500以上のビューもあがっており、彼らの意図はそれなりに達成されたのかもしれません。 これとは別に、米国の論議を二分する社会問題である「アンチ中絶広告」のオンエアを、CBSは許可しました。これは、反中絶を訴えるクリスチャン団体「Focus on the Family」が広告主で、生命の危険を理由に医師に中絶を薦められたが、あえてそれを押し切って出産を決意したNFLプレイヤーTim Tebowの母親が登場する「反中絶広告」です。女性の出産と中絶の選択の権利を守る女性団体からの抗議も寄せられており、母親が出産を決意した1987年のフィリピンでは中絶は違法で、違反者は6年の懲役が課せられる状況下で、医師が中絶を薦めたことは疑問だとする論議もあります。こうした事実を広告がきちんと説明しないでオンエアしたら、FTCやFCCへ訴えるという声も上がるなど、ヒートアップした論議となっています。 スーパーボウルの広告は、確かに時代を反映して、常にさまざまな論議を招いてきましたが、広告主がここで考慮しなければならないのは、視聴者がどんな気分でこの番組を見ているかという点です。マーケターとして考えると、米国民がビールやワイン片手にパーティ気分で「楽しもう」と思っている場に、いきなり「中絶」のような一言では片付かない宗教観や価値観の違いに根ざしたシビアな社会問題を持ち込むのは「場違い」であるという点と、そういう広告と視聴者は、その日は「エンゲージできない」という点です。 「場の空気を読む」 これはマーケターの最もケアしなければならない部分で、それが読めない広告主は、2億8000万ドルを無駄に使うことになります。CBSはスーパーボウルをどんな番組として位置づけているのか、経営者の立場から離れて、一消費者として考えたほうがいいと思います。子供たちが走り回る裏庭で、バーベキューでハンバーガーがグリルしているお父さんが、いきなりTV画面で「中絶問題」を見せ付けられるのはシンドイと思います。そういうシーンがスーパーボウルの典型的な場面です。それを思い描きながら、マーケティングする、これが肝要だと思います。 今年は、GoogleとAppleのスマートフォンをめぐる全面対決の年になりそうです。Googleは自身のオンライン広告帝国を死守するために、今日正式にAndroid(アンドロイド)搭載のスマートフォン「Nexus One」をローチングしました。すでに3週間前に社員には公開されていたNexus Oneですが、Googleのサイトでは、実際にカーソルをNexus Oneのイメージのアイコンにあわせると具体的な機能が見られます。キャリアはT-Mobile USAで2年間契約で、179ドルですが、他のキャリアを使用したい人には「unlocked」と呼ばれるバージョンがあり、これは529ドルという価格で販売されるということです。米国のVerizon、ヨーロッパのVodafoneも、今年の春にはNexus Oneの発売を開始するということで、Googleの本格的なスマートフォン市場参入が始まります。
過去2年半で3000万台のiPhoneを売り切ったAppleは、今日Googleに対抗するかのように、モバイル広告ネットワーク会社Quattro Wirelessを2億7500万ドルで買収しました。Googleは昨年11月競合のモバイル広告ネットワークのAdMobを、7億5000万ドルで買収したばかりで、両社の今後の動きは激しくなりそうです。アンドロイドプラットフォームのスマートフォンは、すでに昨年からぐんぐんシェアを伸ばしており、iPhone、Blackberryを中心として成長してきたモバイル市場は、かなりの速度で拡大しそうです。 インターネットへのアクセスが、コンピュータからモバイルデバイスに移行する中で、今年はモバイル市場が大いに燃え上がりそうです。 昨日のBlack Fridayは、朝から快晴と思いきや途中から物凄い雨が降ってきて、いろんなニュースが飛び交って話題の多い日でした。米国の年中行事であるホリディショッピングの幕開けで、深夜12時から店を開けたToys R Usに始まって午前2時3時4時と早朝からオープンした店に並んだショッパーたちの熱気で、盛り上がったみたいです。ソーシャルメディアを駆使した小売店は、Facebookのファンになると獲得できる特別なディスカウントやTwitterからのTweetでフォロワーズに昨日の特別なディールをリークするなど、ソーシャルメディア活用によるホリディショッピングは盛り上がっています。
そんなBlack Fridayの早朝ショッピングに出かけるために、午前2時25分にTiger Woods(タイガー・ウッズ)は自宅を出たとは思えませんが、彼はこの深夜自宅前でクルマの事故を起こして、病院に運ばれています。最初はシリアスな怪我という報道もでていましたが、その後、軽症で自宅に戻ったということで、ファンおよびゴルフ関係者はホッと一息ついたようです。ただし、その後はこの事件は様々な噂を伴って迷走し始めています。当初警察の発表では、アルコールは絡んでおらず、タイガーは自宅そばで衝突した際に、妻がゴルフクラブでクルマの窓を叩き壊して、彼を救出したと報道されていました。ところ、すぐにゴシップサイトがタイガーの浮気による夫婦喧嘩が原因で、ウッズの妻は彼を助けるためにゴルフクラブを持ち出したのではなく、彼が口論の末にクルマで外出する後を追って、クラブでクルマを叩き始めたために、タイガーが運転を誤ったという報道がでています。すでに妻は警察への事情説明の話を変えているということなので、まだ真相は良くわかりませんが、深夜2時にクルマで出かけるということ自体、何か尋常ではないことが起きたのは推察できます。 昨日はまたホワイトハウスのシークレットサービスは、Sate Dinnerの「招かれざる客」であったMichaele SalahiとTareq Salahiの2人のカップルが警備をかいくぐって晩餐会に出席して、大統領夫妻に挨拶までしたことを確認し、職務上恥ずべきコトとして失敗を認めています。2人はオバマ政権の初の重要なパーティの「Party Crashers(招待されていない人が何食わぬ顔でパーティに参加して飲食する)」となり、MichaeleはすでにFacebookにSate Dinnerの写真まで載せています。今のところ、犯罪になる可能性は低いということですが、 オバマ政権およびシークレットサービスにとってはとんでもない汚点で、インド首相夫妻との友好を深めて成功した晩餐会という評価を落とす結果となっています。特に米国の要人が集ったホワイトハウスに、Party Crasherが入れるということは、その警備に大きな問題があるということで、大統領の生命の危険も含めて、非常にまずい事態です。 さらにこの2人は、ケーブルTVのBravoの新しいリアリティTV番組「The Real Housewives of D.C.」の出演準備をしていて、カメラを回していたと報道されており、またしてもメディアカバレッジやPRのための演出ということにもなり、ますます低下する米国のモラルの酷さを実感します。「Balloon Boy(バルーンボーイ)」と呼ばれて、息子が気球に乗ったと警察に虚偽の通報してパブリティ効果を狙ったリアリティTV関係者の事件も含めて、最近の「15分間の名声」を求める人たちが巻き起こす事件はちょっと度を越えています。 しかし、Black Fridayは、まずまずの滑り出して、小売業にとっては、幸先の良いホリディショッピングの幕開けです。消費者もちょっとの間は厳しい経済環境を忘れて、買い物を楽しむ余裕が出てきたようです。 おとといは、オバマ政権初のSate Dinnerがホワイトハウスで行われ、米国の軍事外交上非常に重要な意味を持つインド首相夫妻が招待されました。フォーストレディは、この晩餐会の前に、State Dinnerの重要性と歴史的な意味を、White House Leadership and Mentoring Programの若い女性たちを招いて、説明しています。 時々、ちょっと首を傾げるようなファッションもありますが、常にオケージョンを考えて、自分の個性を表現しようとするファーストレディMichelleのチャンレンジ精神は、既成概念にとらわれない前向きな姿勢として、私は評価します。彼女は良く同じ服を着ていると非難されていますが、厳しい経済状況下でいつも新しい服を着ていたら、私は逆に彼女の常識を疑います(晩餐会の前に来ていた白いカーディガンは以前も着たことがあるJ Crewのものです)。 さてさて、肝心の米国の一般市民の感謝祭とホリディショッピングはどうか?米国経済は、その70%を個人消費に依存しています。さらにその個人消費は、あすの「Black Friday(小売業を黒字にする金曜日とう意味)」から始まるホリディショッピングによって左右されるので、米国企業の明日以降への期待は非常に大きいものがあります。昨年はNational Retail Federationが1992年にトラッキングを始めて以来、初めて前年比3.4%減という落ち込みを記録して、惨めなホリディ商戦となりました。今年は「セールスが対前年を割らないで、フラットならば良しとする」という見方があり、昨年並みの4420億ドル(44兆2000億円)になると予測されています。 また、逆の見方では、長い「景気後退」という厳しい環境下で消費者マインドも我慢をするコトに疲れてきて、今年は消費に走るという楽観的な見方もあります。ただし、問題は失業率に歯止めがかかるかどうかということがポイントで、全米レベルで二桁の失業率の米国では、多くの人たちは長い間仕事が見つからず、仕事がある人たちもいつレイオフされるかという不安の元で生活しており、理的に消費するマインドになれないということも言えます。 ただし、今日は人々が家族揃って食卓につけるコトを感謝する日です。いろんな暗い話題は横において、家族と楽しく過ごす、あるいは恵まれない人たちへのチャリティやボランティアワークするという話題も目に付きます。サンフランシスコクロニクルにでていた今朝の記事では、なんとHells Angelsのメンバーが、ホームレスをサポートする団体St. Anthony Foundationのダイニングルームで、七面鳥のディッシュの準備をしているボランティア活動が掲載されていました。私も10年前に、この団体の様々な社会貢献のプログラムを取材したことがありますが、あのダイニングルームにヘルスエンジェルスの革ジャンを着たメンバーが一生懸命七面鳥を切り分けている姿は、やはり感謝祭ならでは光景です。 それでは、私も七面鳥を食べに出かけます。Happy Thanksgiving! インド首相夫妻に敬意を表す、料理やデコレーション、音楽も大いに注目されましたが、最も話題となったのが、ファーストレディが着た、インド系アメリカ人のデザイナーNaeem Khanによるガウンです。招待客はサリー姿が目立ちましたが、ファーストレディのゴールドのガウンは、鍛え抜かれた彼女の有名な二の腕と背中とのコントラストで、エレガントで非常によく似合っていました。 昨日は、私の誕生日でした。ソーシャルメディアを使って、何人かの旧友から「おめでとう」の言葉が届き、普段滅多に思い出さない懐かしい記憶が蘇り、思わず感傷にふけりました。誕生日は「Just number(単なる数字に過ぎない)」という言葉もありますが、年に一度自分の人生を振りかえる重要な日なのかもしれません。
米国は今日がThanksgiving(感謝祭)です。七面鳥の受難の日ですが、昨日はオバマ大統領が正式にホワイトハウスに届けられた45パウンドのCourageという名前の七面鳥のPardon(免罪)を行い、Courageはこの受難の日に他の七面鳥とは違って、ディズニーランドに送られる、ラッキーな鳥です。 |
大柴ひさみ日米両国でビジネス・マーケティング活動を、マーケターとして、消費者として実践してきた大柴ひさみが語る「リアルな米国ビジネス&マーケティングのInsight」 Categories
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