ひさみをめぐる冒険
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ひさみをめぐる冒険
サンフランシスコ・シリコンバレー在住マーケターのINSIGHT(洞察)



「JaM Media Session in Tokyo」鋭い意見交換で大いに盛り上がりました。

9/15/2009

 
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9月11日(金)という、記憶に残る日に開催した「JaM Media Session in Tokyo」は、ドーナッツとコーヒーという金曜日の夜にしては、ちょっとおとなしい感じでスタートしましたが、参加者の方々の鋭い質問やご意見で、今回も大いに盛り上がりました。以下は、写真集です(スイマセン、私 のぼやけた姿しか見えないで。またいつも同じターコイーズブルーの服しか着ていないと思われているのではないかと思い、ここに改めて記します。9月3日のad:tech tokyoと11日のセッションでのジャケットはブランドも違う別なものです。笑) 

いつものように、かなりの枚数(58枚)のスライドを用意したために、会場を貸していただいた東急エージェンシーの方から、時間は大丈夫ですか?というご心配を受けました。ただし、データや資料はお土産として皆さんにお渡しするつもりでしたので、さらーと流し(かなり早口で)、いつものようにヴィデオを駆使して、一気に1時間半しゃべくりました。

今回もTwitterでライブの「つぶやき」がオンラインで交わされました。タグは前回と同様の「#JMS」でした。ご興味のある方は、ぜひこのタグで検索して、当日の会話をお楽しみください。私がセッションの冒頭に、ad:tech tokyoではパネリストだったので8分間しか持ち時間がなく、知人に言わせると「蛇の生殺し状態」だったと語ったところ、いきなり「大柴さんのad:techへのリベンジ」という「つぶやき」がTweetされて、後で読んで面白かったです。Twitterのタグの説明をした時の「おつぶやきください」という言葉が会場では非常に受けていました。

セミナーののっけから、「消費者が非常に広告代理店とメディアに対して懐疑心と不信感を持ち、世界金融危機が起きた責任の一部を広告代理店やメディアが担っていると思っている」というデータには、広告・マーケティング業界の方が多かったので、ちょっとびっくりされたようでした。

FacebookやTwitterの最新データや事例を駆使して、一消費者、あるいはユーザとしての私が痛感するソーシャルメディアの位置づけや意味を説明し、マーケターとして、「このエコシステムの信頼を裏切るような活動をすべきではない」ということを語りました。参加していただいた東急エージェンシーの望月和人さんが、ご自身のブログでセッションのポイントをあげていただいていますので、ぜひご覧ください。

こうしたセッションで、私がいつも心がけているのは、「一つぐらい自宅に持って帰る価値のあること」を伝えられればということです。望月さんが「個人的に刺さったこと」としてブログであげていただいたポイントは、「私がCare(気にかけている)していること」です。このブログをエントリしていただいただけでも、米国から来た甲斐がありました。

参加していただいた方には、貴重なご意見をいただき、ありがとうございました。この場を借りて、心からお礼申し上げます。

セッション終了後も、近くのおいしい中華料理屋さんで、参加者有志の方との会食もあり、カタカナ英語の使い方や英語のニュアンスなど、日米談義にも花が咲きました。JaM Media Sessionの良さは、「Involve(=参加)」する良さでもあります。好奇心と柔らかな心を持っている方は、ぜひドンドン参加してください。

以下は、セッションの最後のスライドで、私が思うソーシャルメディアを表現する言葉です。

ソーシャルメディア:

「人間の感情や思考の交換・共有によって動き出す新しいメディア」

PS: ちなみに、私がセッションで「Peer to Peer = Beer to Beer」の事例で、横浜の馬車道にあるブリティッシュパブ Full Monty Yokohamaを紹介している時、夫はちょうどそこで一人でビールとFish & Chipsを食べていたようです(笑)。


「ad:tech tokyo」無事に終了しました

9/4/2009

 
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成功裏のうちに「ad:tech tokyo」が終了しました。日本で初めて開催された「ad:tech」は、事前登録は3000名を超えて、この9月2日と3日の2日間は、日本の広告業界はスローダウンしたと言われるくらい、業界や企業のマーケティング関係者が集う、一大イベントとなりました。事前のウエルカムパーティにも参加しましたが、私の横にいた人が「凄いメンバーが揃っている」とため息をもらしていましたが、私は誰が誰だかわからず「そうなんですか?」と間抜けな返事をしてしまいました。


日本側のスタッフはすべてボランティアという立場で参加しており、英語対応も含めて、コンファレンスは大変な努力の賜物で、改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。特に日本側の運営の中心であるオリコムの武富正人さんの情熱には、非常に感銘しています。武富さんのブログでは、ad:tech tokyoがよく見えます。

私は、D2Cの藤田明久社長がモデレートするパネル「Adding Mobile to the Mix」に参加しましたが、一時間弱のパネルディスカッションは時間管理が難しく、藤田社長は苦労されていました。おしゃべりな私も、同じステージに上がった日本コカコーラのインターラクティブマーケティングの統括部長の江端浩人さんとウォールストリートジャーナルのデジタルネットワーク社のアジアのジェネラルマネージャーのOlivier Legrandに迷惑がかからないように、なるべく短めに話しました(と本人は思っています)。江端さんはパネルのステージ上からもライブでブログしていたらしく、やはり今のパネリストらしい方です。私の方は、あとで聞いた話ですが、モバイルのパネルセッションで「オバマキャンペーン」の話を聞くとは思わなかったという「Tweet」も出ていたらしく、ちょっと異質なパネリストだったのかもしれません。

パネルの終わった後に、私の発言、「お母さんに薦められる製品や広告を作ることがポイント」が非常に印象的だったと、オーディエンスの方に言われました。「マーケティングされることを嫌がる消費者」とエンゲージするためには、このチェックポイントは非常に重要です。マーケティング業界では、往々にしてギミックに走りがちな傾向がありますが、「Peer to Peer(仲間と仲間)」の信頼をベースにした現在のコミュニケーションにおいて、「自分の母親に話しても恥ずかしくないマーケティング」をすることが、成功の秘訣、そんな気がします。

「ad:tech」というデジタルマーケティングの可能性を探るコンファレンス、「お母さん」という言葉を使ったのは、多分私一人だと思います。


米国最新マーケティング事情「JaM Report Vol. 5」が完成しました!

8/5/2009

 
多くの方からまだまだかというお問い合わせをいただきました、米国最新マーケティング事情「JaM Report Vol. 5」がやっと完成しました。今の気分は、「ヤッター!ヤッター!」という感じで、高い山の頂上に立った、あるいは「2005年のセールボートによる太平洋半分横断航海」といった気分です。これが多くの方に購入していただいて、読んでいただければ、さらに幸せな気分になれます(笑)。以下のレポートの詳細を記します。

2007年から開始した年2回発行のレポートは、定期的にご購入される企業の方から、「急速に変化するマーケティング業界のベンチマークとして、押さえておかなければならない価値あるレポート」というお言葉をいただいています。マスメディアの地盤沈下、Facebookユーザの急増やTwitterの台頭に代表されるソーシャルメディアの一般化と、マーケティング・コミュニケーションの世界は激動しています。レポートは13の事例と各種のデータや調査をふんだんに使って、現在の消費者のオンラインライフとマーケティング・コミュニケーション事情を分析しています。合計83ページのレポートを、購入希望の方は、jaminquiry@jamjapan.com まで、お問い合わせください。また、内容をより詳しく知りたい方には、PDFの目次もありますので、メールでお問い合わせください。

<レポートの内容>合計83ページ(Twitterの分析には25ページを費やしています)

  • 消費者のオンラインライフ:ソーシャルメディアやUGCが果たす役割や影響力、消費者のソーシャルメディアの中で見られるユーザプロファイルの相違など、消費者のオンラインライフのリアリティを検証。
  • メディアの動向:トラディショナルなメディアのリアリティチェックと今後の可能性を検証し、Facebook、MySpace、YouTubeの果たす役割やおのおのの比較など、ソーシャルメディアの台頭と今後の動きを事例や調査データを基に検証。
  • Twitterブームの検証:「現象化しているTwitter」を、最新の調査・データや事例とともに、徹底的に検証。消費者とTwitterの関係、企業や著名人・メディアはTwitterをどのように活用しているのかなど、課題や今後の可能性も含めて、企業のTwitter対応にフォーカス。
  • マーケティング業界の動向:ソーシャルメディア対応を余儀なくされるマーケティング業界の問題点や課題をを探りながら、「広告に苛立つ消費者」にどのように対応し、エンゲージしていくのかを検証。

Twitterの可能性:「Whole Foodsは100万人のFollowersを達成」

7/14/2009

 
日本滞在中、最も質問の多かったのは、「Twitter」に関してです。7月2日の「JaM Session in Tokyo」には、多くの日本のA-list bloggers(ウエブリテラシーが高く影響力のあるブロガーの方たち)の方が参加されて、私のトークセッションは、ライブでTweetされるほど、感度の良いセッションとなりました。ただし米国でも実際のユーザの数は、eMarketerによれば以下の数字ですので、まだまだインターネットユーザの一割にも満たない状態です。

  • 2008年Twitterにアクセスするインターネットユーザ:600万人(インターネットユーザの3.8%)
  • 2009年Twitterにアクセスするインターネットユーザ:1210万人(インターネットユーザの7.4%)
  • 2010年Twitterにアクセスするインターネットユーザ:1810万人(インターネットユーザの10.8%)


それでも、ジャーナリスト、ブロガー、ライター、著名人、政治家といった、個人が多くの人たちにライブで直接話しかけたいと思っている人たちは、どんどん「Tweeple(Twitterを使う人たち)」となっており、米国のTwitterの一般への認知を促進しています。すでに5月のユニークビジター数では、New York Times(1500万)やWSJ(1000万)のサイトを追い抜いて、2000万に達したTwitterは、4月17日のOprahが番組で「Tweet」して以来、一般の認知は急上昇しています。

そんな中で、企業側のTwitterの活用もどんどん顕在化しており、先週ナチュラル&オーガニック製品を扱うスパーマーケット「Whole Foods」が、とうとう100万人のフォロワーズを達成するという快挙を成し遂げました。俳優のAshton KutcherとCNNの「100万人達成レース」は、米国で大いに話題となりましたが、著名人、メディア、ノンテクノロジーの企業が、わずか1年で100万人のフォロワーズを達成するのは初めてです。もちろんの他の企業と同様に、Twitter専用のさまざまなプロモーションをつけて、フォロワーズをキープしています。Whole Foodsは、以下のような部門、トピックス、エリアごとにTwitterのアカウントを設定して、カスタマーサービスやエンゲージメントに徹底利用しています。

  • グローバルトピックス
  • チーズ
  • ワイン&ビール
  • レシピの自動フィード
  • 大都市周辺(シカゴ、ダラス、ヒューストン、ラスベガス、LA、モンゴメリーカウンティ、NY、ヴァンクーバー)
  • 全米各都市
Whole Foodsと同様に、オンラインシューズのZapposは、CEO(7/14現在96万7003人のフォロワーズでもうすぐ100万人です)以下ほとんどの社員がTwitterにアカウント持ち、社員のTwitterアカウントのアグリゲーションサイトもあるほど、ブランディングの一環としてTwitterの徹底的な活用を実施しています。先月、Dellは過去2年間のTwitter活用で、300万ドル(1ドル100円の換算で3億円)のセールスをあげたと発表しており、Twitterによる企業のマーケティング活動はますます活発化しそうです。

日本の講演やトークセッションでもお話ししましたが、FacebookのようなSNSは、Peer(仲間)同士がお互いの近況を共有する非常に「プライベートな場」で、それに対してTwitterは、個人が多数の人たち向けてリアルタイムで情報発信する「パブリックな場」という相違があり、マーケティングやプロモーションに向いているという利点があります。

日米ともども、今後の「Twitterの進化」は見逃せない、それを実感します。


日経ネットマーケティング・フォーラムの特別セミナー基調講演は無事に終了しました。

7/2/2009

 
おとといの6月30日、無事に日経ネットマーケティング・フォーラムの特別セミナーの基調講演を終了しました。今回は、夫が日本に滞在しているので、彼を伴って、会場の品川プリンスホテルに向かいました。夫は、まだ日本の湿度に慣れていないので、スーツにタイというしんどい格好で汗をかきながら、かなり苦しんでいましたが、私の講演を聴講することとサポーターとして大いに手助けをしてくれました。いつものように、50枚のスライドを用意して(実際は60枚以上のスライドを送って、事務局の方の減らしてくださいと言われて、かなりカットしました)、ヴィデオを駆使して、一気に話しまくりましたが、オーディエンスの方たちはかなりエンジョイしていただいたようです。受付には、私の新刊「YouTube時代の大統領選挙 - 米国在住マーケターが見た700日のオバマキャンペーン・ドキュメント」の紹介もさせていただき、気分は最高です。
会場には、日経BPのニュースサイトのITproの副編集長もいらして、ご自身のTwitterアカウントでライブで、私の講演を実況していただき、さらに講演終了後は「素晴らしい講演でした」とお褒めの言葉をいただきました。また、すぐに記事として、サイトにアップロードしていただき、大いに感激しました。記事では、私の講演のポイントを手際よくまとめていただき、改めてここで御礼を申し上げます。

今回の講演は、日米のWOMの最新事情と言うことで、オバマキャンペーンを事例として、改めてソーシャルメディアを活用したキャンペーン、および消費者のオンラインのソーシャルライフをお話しました。多くの方が会場に詰めかけ、ステージから見る限りは、皆さん熱心に聴いていただいたようで、盛況のうちに終わったと思います。

講演でもお話しましたが、「WOMマーケティングの効果」を最も理解しているのは、オバマ大統領自身で、その意味からもオバマキャンペーンは史上最大のWOMを生み出したキャンペーンと言えます。以下は、2008年6月9日にYouTubeにアップロードされたヴィデオ「Lunch with Barack」です。インディアナ州の支持者たちとのランチのヴィデオです。

  • 当時のオバマ候補者に、支持者は「本選挙でどんなサポートを必要としていますか?」と質問しています。
  • オバマ候補者は、「あなたたちの言葉を周囲に広めて欲しい(WOM:クチコミ)。あなたたちの言葉はTV広告以上に信頼性があって非常に重要だ」と答えています(質問と答えはヴィデオの7分19秒から7分40秒まで)。

ボトムアップのコミュニケーションに注力するオバマキャンペーンにとって、「WOM」はその重要なプラットフォームです。このヴィデオは、まさにキャンペーンの真髄を示唆する重要なものと言えます。
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なんとも楽しいインタラクティブな「JaM Media Session in Tokyo」でした

7/2/2009

 
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昨日の夜は、「第3回のJaM Media Session in Tokyo」を、東急エージェンシーさんの会議室で実施しました。今回初めてお目にかかる方がかなりいましたが、皆さん、イノベイティブなことへの好奇心が強く、様々なナレッジをお持ちで、プレゼンテーションの最中も、そんなポジティブなエネルギーを大いに感じて、私もエンジョイさせていただきました。

参加された方はTwitterでライブでセッションの情報を発信されていたようで、後でいくつか読まさせていただきましたが、的確にポイントを捉えて、コメントが多く、感度の鋭さに感激です。

一番面白かったのは、質疑応答ですが、私が適切に回答できないものに関しては、他の方が多分こういうことではないかと発言して、ドンドン横並びでディスカッションが生まれて、ジャズの「JaMっていく流れ」が生まれました。私の本の帯を書いていただいた徳力さんも多忙な中、途中でセッションに駆けつけていただき、会話をまとめていただきました。

徳力さんは、すでにブログで、私の書籍の本質的な部分を的確に説明していただいており、この場を借りて、改めて、お礼申し上げます。

今回は、いろんな意味で感じることの多い日本出張となっています。「自己主張と自己表現が強すぎる米国」に住んで14年間も経つと、改めて日本の方たちの「控えめな笑顔」が、非常に清々しく思えます。夫に言わせると「ホームレスすら、非常にきれいにダンボールの箱を折りたたんで他の人の迷惑にかからないように、整理整頓して暮らしている」、これはやはり日本の文化的特質です。ファストフードの若い女性店員の笑顔と丁寧さ、コンクリートの石畳を補修工事する若い女性作業員と年配の男性作業員が仲良くおにぎりを食べている姿、若い男女カップルがさりげなく手を握る姿など、数え上げたらきりがないほど、日本の良さを再認識することが続いています。

そんなこんなで、気分はひたすら「ジャパネスク」している私は、セッション参加者のブログやコメント読んで、心地良さに浸っています。

参加していただいた方、本当にありがとうございます。また、9月に日本に来ますので、ぜひお目にかかれればと思います。よろしくお願いします。

ポップカルチャーのアイコンの死:マイケル・ジャクソン情報は津波となってオンラインを襲った

6/29/2009

 
日本に来て早一週間、その間に書籍の発行が始まり、書籍のプロモーション用のYouTubeのヴィデオ撮影、宣伝会議の編集長によるインタビュー、夫の引越しの手伝い、公私ともども様々な方たちとの大切な会食など、息つく暇もなく毎日が過ぎています。今日の午後、やっとホテルに入り、明日の日経NETMarketingのシンポジウムの特別セミナーの基調講演の準備に注力します。
その間、米国では、ファラ・フォーセットが亡くなり、さらにマイケル・ジャクソンが急死するという、ポップカルチャーのアイコン的な存在の死亡が伝えられています。さらに今日は、米国のインフォマーシャルのアイコン的存在であるBilly Mays(50歳)が急死したというニュースがありました。彼は、「Pitchman(ピッチマン)」と呼ばれるTVショッピングで製品を売り込んで多くのベストセラー製品を生み出した有名な人物です。死因は不明ですが、人の運命とは確かに明日をも知れないと実感します。

日本でCNNとかBBCを見ると、マイケルの死に関しては、「ブタのインフルエンザ騒動」と同様な感じで、朝から晩まで報道していますが、私も夫もマスメディアのこの極端な対応に対して、かなり冷ややかに見ています。確かに彼はポップカルチャーの巨星ですが、彼の後半生は幼児への性的な虐待や奇行、過激な整形手術、巨額の負債とか、実にタブロイドメディア的なアイコンで、なんともやりきれないものでした。メディアもあれほど彼に批判的であったにもかかわらず、彼のセンセーショナルな死に関しては、手のひらを返したように報道しているのを見て、「やれやれ」という感じです。

マイケルの死亡がオンラインに流れた瞬間から、Twitter、Facebook、芸能関係のサイト、ニュースメディアは、一時極端にアクセスしにくくなり、21世紀のオンラインユーザの関心が津波級になった時の怖さを、オンラインメディアは実感したようです。マイケルはグローバルなポップカルチャーのアイコンですので、全世界からアクセスがあり、そのモメンタムは、サイトのキャパを越えたようです。今後もこの手のことは起こるので、ライフラインでユーティリティとなっているオンラインは、ますますそのスケールと重要性を実感します。

YouTubeセンセーション④「Susan Boyle(スーザン・ボイル)のヴィデオ」は一週間半で1億回のビュー

4/21/2009

 
今朝のWired.comの記事によれば、スーザン・ボイルのヴィデオは、アップロードされているすべてのヴィデオを合計すると1億回のビューを達成したということです。メインのヴィデオでも、すでに3678万6444回(4月21日午前11時現在)のビューですから、類似のヴィデオをたしあげれば1億回のビューも納得です。

しかし、短期間でここまでグローバルにバイラル化するとは、15日に初めて私がスーザンのヴィデオをエントリした時には、予想できませんでした。Wired.comの記事によれば、今までのYouTubeのビュー(視聴)の最高記録は、カナダのシンガーソングライターのAvril Lavigneの「Girlfriend」で、1億1800万回に達するまでに、2年以上かかったということです。この記録を、たった一週間半で打ち破ったスーザンは、まさに衝撃のグローバルデビューを飾ったといえます。

ただし、彼女はこの1億回の視聴によって、プロの歌手であるLavigneのように、YouTubeとレコードレーベルの売り上げ配分のよって、200万ドル(2億円)を得るといった、金銭的なアレンジメントがなされていないので、今のところ収入はゼロです。また、オーディション番組の「Britain's Got Talent」の予選を通過しただけなので、オーディションに勝ち抜いて、優勝金額10万ポンド(1400万円)を獲得という保証もなく、このグローバルデビューの未来は、まだ混沌としています。でも、彼女の知名度はすでにグローバルですし、オーディションで破れても、プロの歌手となる機会がさまざまなカタチで待っているとので、音楽を追求したい彼女の願いはかなったといえます。

このエントリをし始めて、私のブログでは非常に珍しいことですが、一般の方や知人からもコメントやトラックバックが入り、日本でもスーザンが大きく報道されていることを知って、情報の普及度を改めて実感しています。多分、スーザンのストーリーは、誰でも嬉しくなる話ですし、みんなが思わず応援したくなる人なので、「Britain's Got Talent」の視聴率とYouTubeのビューは、今後もうなぎのぼりに上昇することは十分予測できます。

Ashton Kutcher(アシュトン・クゥチャー)がCNNに勝った「Twitterのフォロワーズ100万人獲得」のアップデイト

4/18/2009

 
昨日は、全米の女性たちの間で、ある意味で最も影響力のあるTVのトークショウのホステスのOprah Winfrey(オプラ・ウィンフィリー)が、ついにTweeple(Twitterを使う人)となりました。彼女は、番組の中で初めて「Tweet(ポスティング)」して、大いに話題となっています。これで、「Twitter」のメインストリームの浸透は加速度が増すと思います。

昨日エントリしたAshton Kutcher(アシュトン・クゥチャー)が、CNNに勝った「史上初のTwitter100万人のフォロワーズ獲得レース」は、上述のオプラのTweetと同様に、かなりの話題です。アシュトンは、100万人達成の瞬間を、UStream.TVに、ライブの実況中継風のヴィデオで挙げています。ヴィデオの中で、この勝利を達成した時の公約であった「Malaria No More」財団に、10万ドル(1000万円)を寄付するためのチェックを切って、人々に寄付を呼びかけています。

アシュトンは、「We can and will create our media. We can and will broadcast our media. We can and will censor our own media ourselves. We are over a million.」と、強力なケーブルネットワークのCNNへの勝利を宣言しました(現在は117万3324人のフォロワーズ)。ただし、彼のこの宣言は、あくまでも俳優として著名なアシュトンだから出来たことで、個人がCNNを超えて短期間で100万人のフォロワーズを集めることは、中々容易に出来ることではありません。

昨日からTwitterを始めたオプラは、莫大な数の熱狂的なファンを抱えるので、100万人という数の獲得にはそんなに時間がかからないと思います。ただし、その場合も「Tweet」の中身が問題となってくると思います。アシュトンの場合も、「Casue(社会貢献)」を目的としたレースだったので、多くの参加者を巻き込むことが出来ましたが、そうした内容に誰が耳を傾けるかが、これが今後のポイントとなります。

Twitterをすることによって、どこまで「Value(価値)」をフォロワーズに与えられるか、これが数の大きさを超えて、Twitterを語るときに、重要な基準だと思います。


史上初の100万人のTwitterのフォロワーズを達成したAshton Kutcher(アシュトン・クゥチャー)

4/17/2009

 
著名人やマスメディアの従事者にとって、最近はTwitterに関する話題なしでは、夜も日も明けないという感じです。

今朝は、そんなTwitterブームの中で、CNNとどちらが先に100万人のTwitterのフォロワーズを獲得するかという競争を行っていた、俳優のAshton Kutcher(アシュトン・クゥチャー)が、ついに100万人を達成したというニュースです。 こういう結果をみると、著名人にとって「Twitterは、セルフ・プロモーションのためのツールとしてベストだ」という結論に達します。

一般人が100万人のフォロワーズを獲得するのは、どう考えても、よっぽどのことがない限り難しいと思います。アシュトンは、ご存知のように妻のDemi Moore(デミ・ムーア)とともに、リベラルな政治志向で、Obama(オバマ)大統領を支援するために、ミュージックヴィデオを制作したり、自ら何度もYouTubeのヴィデオでオバマキャンペーンしてきた人です。彼のそうしたオンラインでの行動は早くから知れ渡っており、このCNNと100万人のフォロワーズ獲得を競うレースも、彼の以下のヴィデオの公約に基づいています。彼は、CNNより先に100万人を達成したら、CNNの創設者Ted Turnerの自宅に行って、「ding dong ditch(人の家の玄関のチャイムを鳴らして、すぐに逃げ去ること)」をして、そのヴィデオをYouTubeにアップロードするとTweetingしています。こうしたゲーム的な面白さが、今日の100万人の結果をもたらしたようです。
Kutcherはアフリカにマラリア防止のための1万個のベッドネットを寄付するということで、何はともあれ、どんなカタチにせよ、何らかのチャリティが行なわれるので、すべてを良しとすべきなのかもしれません。ただし、Facebookのフレンドのように、またしても数の勝負となって、コミュニケーションのツールとして、会話の面白さがポイントであったTwitterが、フォロワーズという人気度みたいなもので測かれるというコトには、疑問が生じます。

しかし、何でも、物凄いスピードで、すべてが起こります。こんな「Instant Gratification(瞬間的な満足・報酬)」ばかりに慣れるのは良くないと、私のような昔かたぎの人間はついグッチってしまいます。

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    大柴ひさみ

    日米両国でビジネス・マーケティング活動を、マーケターとして、消費­者として実践してきた大柴ひさみが語る「リアルな米国ビジネス&マーケティングのInsight」

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