過去何回か買収の話が、マイクロソフトからでていますが、今回はさすがのYahoo!もこの金額の圧力によって、株主への対応を考えて受ける可能性があると噂されていましたが、SF Chronicleによると真意は別にして(もっと買収額を吊り上げるためなのか?)、まずは買収を受けないという結論のようです。
次はマイクロソフトがYahoo!の株主に働きかけて、株主側からの圧力でYahoo!首脳陣に決定を覆させるという流れもあり、今後の動きはどっちにしても要注意です。Yahoo!の株価の上昇に反比例して、マイクロソフトの株主はこの買収を快く思わず、MSの株価は31ドルから29ドルまで落ちています。
この合併によってGoogleに対抗するというMSの戦略はわかりますが、アンチマイクロソフトのシリコンバレーのテックジャイアントであるYahoo!が、MSと一緒になるというのは、まるで親が決めた政略結婚に無理やり同意させられかのようで、今後の難しさは山積みです。過激な案として、Yahoo!が検索広告ビジネスを、Googleにアウトソーシングするという動きもあるという見方も出るくらい、この結婚にシリコンバレーの人間はかなりの憂慮を示しています。
Yahoo!には個人的にもいろんな思い出があります。
- 10年前(1997年頃)、最初にYahoo!の有名な広告(Yahoo!というサウンドロゴをヨーデルのようにして最初に使った)を制作した広告代理店Black Rocketで、当時のYahoo!のいろんなエピソードを聞いたこと。
- FounderでCEOのJerry Yangのキュービックを、たまたま間違えてのぞいてしまい(今はどうだか知りませんが、当時はみんな社員は平等という意識で、同じサイズのキュービックにデスクがありました)、彼が黙々とコンピュータに向かってコードを書いているのを見たこと。
Yahoo!の収益が芳しくないことは、今に始まったことではなく、JerryがCEOに戻った事自体が、大きな危機感の現れです。Dog Yearとはテクノロジー世界ではよく言われる事ですが、1年間停滞すると、7~8年の差が出るほど厳しい業界です。Yahoo!の後手後手の動きはかなり激しい出血となりそうです。
明日以降の動きは要注意です。