私が気にしてもしょうがないと思いますが、サンフランシスコ・シリコンバレーの住人として、ローカル企業の動きは気になります。特にトレードマーク問題は、うちのJaMの仕事の中でも、常に課題となるものです。日本企業の米国市場へ参入の際に、必ず米国にあったネーミング開発がブランディングプロジェクトの中で、重要な位置づけとして浮かび上がります。
日本で使用しているネーミングがこちらでは通用しない場合が多く、その際の新たなネーミングをクリエイトする際に、ほとんどの言葉がすでに何らかのカタチで登録されていることが多く、まさにネーミングの受難時代を実感します。そのため、こちらではスペルをわざと変えたり(C-->Kにしたり、You-->Uにしたり、とか)、造語によって、このトレードマーク問題をクリアにするなど、アタマをひねりながらクリエイションしています。
今回のこのアップルとシスコは両方とも大企業ですし、シスコがCESで自社の「iPhone」のプレゼンをしている最中に、アップルが「iPhone」の発表をしてしまうということも含めて、シスコにとってはかなりアタマの痛い問題だと思います。シスコは「iPhone」の前所有会社Infogearを2000年に買収して以来、これをトレードマークとして持っており、Infogearは1996年に「iPhone」をトレードマーク登録しているということで、その所有はアップルの「iPod」発売以前になります。アップルは、他の企業も「iPhone」という名前を使用しており、シスコがこれを独占的に使用する権利はないと言っていますが、今後どうなるかは、予断を許さないところです。
まあ、この手の話は山ほどシリコンバレーにはあるので、バレーの弁護士は大忙しです。
ちなみに、このトレードマーク問題と今日アップロードした写真との関係は何もありません。このブッロコリーは、我が家のガーデンで栽培しているもので、色がきれいなことと、やっとブロッコリーらしくなってきたので、つい掲載してしまいました。たまには、野菜の写真を見て、目から栄養をとるというのもいいかなと思っています。