ひさみをめぐる冒険
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ひさみをめぐる冒険
サンフランシスコ・シリコンバレー在住マーケターのINSIGHT(洞察)



大柴ひさみの冒険(セーリング7日目)

5/31/2005

 
セーリング7日目(May 27, 2005)
今は太平洋時間で15:00。今回はこの船旅についてもう少し詳しく書いてみたいと思う。

私たちクルーは常に何らかの役割を持っており、責任を持ってそれらを行っている。前回も書いたとおり、1日は12時間単位で区切られている。6時間はワー ク(舵取り、セールの調整、見張りをそれぞれ2時間ずつ)、そして残りの6時間はオフ(就寝、料理、読書等に使われる時間)にと費やされる。

料理は、船にいる皆がローテーションで行っている。通常、夕食は皆で食べるため、その時間帯にワークを行っている者は2時間のワークが1時間になり、皆が 一緒に食事ができるようにしている。また、これによりそれぞれが毎日のワークを行っている時間帯を少しずつずらす事ができる。このワークの短縮を船員用語 で「Dogging the Watch」という。

サンフランシスコを出発してから、何隻かの船と遭遇した。4日前にはBreak Bulk Cargo Ship、昨日はAutomobile Transport Vesselを見た。それらの船はかなりのスピードで進んでいるため、衝突を避けるためにも、船にあまり近づかない様に心がけて進む事が重要だ。

昨日は船の上から釣りをした。16:00頃に初めてマグロを釣るチャンスがあったが、逃がしてしまった。それから30-45分後にまたチャンスがやってき たが、それもうまくいかなかった。この2回の失敗で皆は釣りに真剣になり、ついに3回目のチャンスでは、かつおを釣り上げる事ができた。おかげで昨晩はか つおの刺身、今日のランチにはかつおの照り焼き、と美味しい食事ができた。

1日に数回はAlbatoss(アホウドリ)に遭遇する。今日は鳥達が あまりにも魚釣りのためのエサを狙って騒いでいたので、釣具一式をを引き上げた。

セーリングを開始したサンフランシスコ周辺にいた2-3日は、風がとても強く吹いていて、風の中へセールをしている感じであり、ラフな日々だった。 Point Conceptionを過ぎたあたりから風のコンディションがどんどん良くなり、いい感じでの冒険になり始めた。しかし、そう思ったの束の間、今度は風の 動きがほぼ完全になくなってしまった。そのため、かなりの間モーターを使って進むことになってしまった。しかし、そういう状況であったからこそ、各自それ ぞれ身の回りの整理をしたり、ボートの片付けをしたり、身体を休めたり、皆で楽しい時間を過ごしたりする時間に当てることができた。

昨晩から風の動きが出てきたため、いいセーリングができている。今現在我々は875マイル(2,040マイルの内)進んだ。多分、明日の夕方にはHalf-Way Celebrationをする事ができるであろう。

David & Hisami
S/V D’uphoria

大柴ひさみの冒険(セーリング7日目)

5/30/2005

 
セーリング7日目(May 27, 2005)
サンフランシスコを出発してからというもの、セーリングの「冒険」によって、今までの生活が画期的に変わった。この航海で考えるていることといったら、 「寝る事」「食べる事」そして「風の動き」がほとんどだ。ボートに乗っているひとりひとりに役割が与えられていて、1日を基本的に12時間単位で過ごして いる。6時間のワークは、舵取り、セールの調整、見張りに費やされ、そして6時間の就寝を取る、という計算である。
昨晩舵取りをしている時に、満月を海の上から見る事が出来た!それはまるでシャンデリアの様に、煌々と輝いていた。真夜中でも、海上にあるすべての物を見る事が出来たくらいだ。
もう2日間も風がない。「WE WANT BIG WIND」。

P.S. 昨日パシフィックオーシャンにおいて、iPodで音楽を聴く事を初めて体験。

Hisami

大柴ひさみの冒険(セーリング4日目&5日目)

5/28/2005

 
Picture
太平洋半分横断セーリングに挑戦する大柴ひさみに代わって、「ひさみの冒険」ブログのアップデートを行う榊原将です。大柴ひさみとそのパートナー、デービッドから届くシーメールにもとづいて、航海中の状況や現在の通過地点をほぼ同時進行でお伝えします。

セーリング4日目(May 24,2005)
セーリング開始後の数日は、25-35ノットの風で海も荒れ、セーリング以外は食べる事と寝る事しか出来なかった。現在のポジションは、33deg. 49.26 min. N 133 deg. 54.47 min W.。ほぼサンディエゴから800海里西に位置している。
Calm spotに当たる昨夜までの間は、時間的にもとても良い感じで進む事が出来た。今までのトータル航行距離は643マイル。一日平均160マイルほどの速度で進んでいる。
“Nothing to see but ocean.”

David & Hisami
S/V D’uphoria

セーリング5日目(May 25,2005)
天候は良好でとても心地良い。しかし、パシフィックの位置において今のところ風がほとんど吹かず、モーター無しでは3-5ノットしか進む事が出来ないため、一日中モーターをつけている事もある。風が吹くことを願う。

David & Hisami
S/V D’uphoria

ひさみさん達を乗せたボートの位置は以下のURLで確認する事が出来ます。
http://www.pangolin.co.nz/yotreps/tracker.php?ident=WDC5112

以下の写真は出発前のひさみさんとパートナーのデービッドさんです。


航海中のブログの代理人

5/20/2005

 
Picture
明日から6月13日までオフライン(コンピュータ接触なし)になりますが、太平洋上と陸地とのコミュニケーションは、SSB(Single Side Band)のRadio(無線)によるEmail(Sailmail.com)とハム無線の交信となります。定期的に陸にEmailで連絡をする予定なので、セールボートの位置情報を、JaMのインターンシップの将さんに(彼もJaMのインターンシップのブログをやています)代理で、このブログページに日本語であげてもらう予定です。私の太平洋上のトラッキング情報となりますので、興味のある方はのぞいてください。

このブログを始めてから、「なぜこんなにブログは普及したのか?」と考えましたが、「誰でも簡単にオンラインで情報発信が出来る」、これにつきると思いま す。実際にHTML化なんて考えただけでもアタマの痛くなる私にとって、いつでもどこでも誰にも頼まずに、簡単に情報発信できてしまうことは、最大のブロ グの魅力です。

「簡単は、強いぞ!」

これが21世紀のビジネスのキーワードです。エンドユーザは常に簡単で使い勝手の良い製品やサービスを求めています。彼らの「目線」で製品開発やマーケ ティングをしないと、製品の良さは届きませんし、ギークにしかわからないような差別化は、ビジネス上全く意味がない、と言えます(自己満足)。

また、別な視点から見ると、このブログによって、「個人が、パブリックに簡単に情報発信出来る機会」が与えられたことになります。現在のソフィスティケー トされた情報検索では、ブログ情報はコンテンツとして容易に検索されますし、その質は玉石混淆とは言いながらも、企業や組織が発する情報量以上に大量の情 報が流されています(現在世界中で、毎日2万のブログが新たにクリエイトされています)。ここでもう一つのビジネスのキーワードは

「コンテンツは、強いぞ!」

ということです。人は単なる定型的な情報以上に、「情熱的な情報」に惹かれます。「情熱」には必ず「真実のストーリー(体験や実感に基づく)」の裏付けが あり、人々は直感的にその真偽のにおいを嗅ぎわけて、「Real Voice」を見つけます。これがブログの最大の強みです。

てなことを書きながら、私はブログを大いに楽しんでいます。特にブログページにコメントはなくても、Emailや口頭で多くの方たちが読んで頂いているこ とがわかり、感謝しています。また昨日は、私の友人がブログを読んで、太平洋半分横断航海のことを知り、我が家にVon Yoyageのギフトを届けてくれました。その時、彼女が最近ビジネスを始めたことを知り、私はさらに大感激しました。久しぶりに話した彼女は、2年間の フラワーアレンジメントの修行(オラクルのCEOラリー・エリソンの有名な日本邸宅の生け花を、彼女はアシスタントとして、毎週やっていたそうです)の末 に、自分のビジネス(Mi Flora) を立ち上げました(オラクルのCEOがフラワーアレンジメントのビジネスの立ち上げのストーリーに絡むなんて、これこそシリコンバレーならではお話しで す。笑)。ウェディング用フラワーのデザイナーとしてスタートした彼女は、私のブログページへのコメントで、「ひさみ姉さん」と呼びかけてくれて、妹のい ない私は、その言葉にとっても嬉しくなってしまいました(Maiちゃんありがとね)。

新たな出会いや旧友とのコミュニケーションの復活など、ブログ効果は確かに私に現れています。



Ocean Islandar (海洋民)

5/19/2005

 
1週間の駆け足出張から戻り、20日までにすべての仕事を終わらせるために、必死にがんばっている私です。太平洋半分横断セーリングの準備は、すべて夫に 任せ(夫は食料の準備に追われ、2日間バーベキューグリルでいろんなものを焼いています)、1998年JaMの起業以来初めて3週間不在となる(完全音信 不通になる)私は、まな板の上の鯉の状態です(その割にはラストミニッツで、まだバタバタしています)。

そんな気分の私が、先週日本でいつもように歴史小説を探しているときに手に取ったのが、白石一郎さんの「海のサムライたち」 という文庫本でした。彼が描く、かつて日本に存在していた「海洋民」としての日本人たちの思考および行動の独創性が、いつも太平洋の上空を往復する私の気 持ちと重なり、思わず「熱く」なってしまいました。白石さんは、本の終わりに「日本にとって鎖国精度がもたらしたものといえば、極論すれば、徳川幕府が 270年間も崩壊を免れたということに過ぎないのではないか。四面環海という立地条件に恵まれながら、日本は海を防壁としか考えない国家となった。日本人 は、揃って海に背中を向け、狭い国内だけをみつめて過ごす習性を身につけた。そのためものの考え方も陸地中心に限定され、遙かに広い海を忘れてしまっ た。」と書いています。

そうです、日本人は海洋民族としてのDNAを持ち、鎖国前は何10万の人たちが、死を賭して東シナ海や南洋の海に飛び出し、「倭寇」、「傭兵」(サムライ は当時世界最強の兵士でした)として周囲を震え上がらせ、はては「国王」として(山田長政はシャムのリゴールの国王になっています)アジアに君臨するまで の活躍をしています。

白石さんの「海狼民」、「海王民」 のシリーズを、全日空の飛行機の中で一睡もせずに読み終わり、気分は完全にOcean Islanderになっています。私自身は東京生まれの東京育ちですが、母は伊豆大島出身で、私はオムツをしている時から、母に海に「放られて(大島 弁)」、泳ぎを覚えました。白石さんが「日本人は、遙かに広い海を忘れてしまった。」と書かれていますが、私は幼い時から海を忘れたことはありません。こ の「熱い」想いをあと2日間キープして、セールボートに乗り込みます。母なるオーシャンの話は、このアドベンチャーの後に、たっぷり話します。

Purple Man (走るパープルマン)

5/1/2005

 
アメリカに住んでいてスポーツシーン以外で、走る人を見かけることは、非常に稀です。走ることに関する私の最初のカルチャーショックは、今から8年前に米 国の広告代理店に勤務した時に起こりました。ミーティングに遅れそうになった私は、思わず社内をは駆けだしてしまい、私のアシスタントから、いきなり 「Hisami, Don't run」と言われたことです。彼女は20代後半で背も身体も大きく、彼女がミーティングルームに現れる時は、Jurassic Parkに出てくるTレックスの登場そのままで、彼女の一歩一歩踏みしめる力強いストロークの振動によって、机の上におかれたコップの水に波紋が現れま す。ルームで待っている誰もが、その波紋を見て、「あっ、彼女が近づいている」と実感します。彼女は、私に「ひさみはこのチームのリーダーなのだから、絶 対に走ったりするな、また身体が小さいのだからハイヒールを履いて、もっと威厳をもって歩くように」とアドバイスされました。

確かに、この国ではどんな状況でも走っている人を見かけることは、ほとんどなく、信号が赤であろうと、ドライバーにムチャクチャ叫ばれても、みんな知った ことかという平然とした態度で、歩いています。夫とはすでに結婚10年が過ぎましたが、彼が一度だけ自分では「Run」と表現した行動は、大きなストライ ドでスキップしているという程度のもので、いまだに夫の走る姿を見たことはない、というのが実情です。

そんな社会に住んでいる私ですが、実は不思議な「走るパープルマン」を、週に一度、目撃する機会があります。9時35分、Oracleの あるRedwood Shoresに住む私が、同じくShores内にあるオフィスに向かう車の中で、を、パープルのドレスシャツを着た白人男性が、真剣な表情で走っているを 見かけます。彼を最初に見た時は、「この人はミーティングに遅れそうになるので、走っているんだ、珍しいなあ、この国では」、とちょっと驚いて見過ごしま した。翌朝、彼をまた見た時には、非常に驚き、「これは意図的に走っている、しかしなぜタイを締めて同じパープルのシャツにベージュのパンツをはいている のだろう?ジョギングするなら、着替えてやったらどうか?しかし、joggerの割には、表情が真剣すぎる、やはり、今日もミーティングに遅れるから、 走っているのだ」と勝手に確信してしまいました。

それから、はや4ヶ月、Shoresのパープルマンは、やはり同じ服装で、9時35分にTwin Dolphine Driveを走っています。彼のことが非常に気になります。特に彼が何枚パープルのドレスシャツを持っているか?彼は他の色のシャツを着るのか?、彼は汗 をかくのだろうか?

パープルマンが、もし他の色のシャツを着て、走るのを目撃したら、またこのブログで書きます。もし、このパープルマンに、心当たりのある方は、ぜひ教えてください。とっても、気になります。

泳ぐCEO

5/1/2005

 
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さっきは「走るパープルマン」を書いたので、もう一本、今度は「泳ぐCEO」のことを書きます。昨日は、この記事を読んで、「これは負けた」と叫んでしまいました。

5月21日から太平洋半分横断セーリングの航海に出る私ですが、ノルウェーのOpera SoftwareのCEO は、 「4日間で自社のブラウザー“Opera 8”の100万ダウンロードを達成したら、ノルウェーから米国まで泳いで大西洋を渡る」と公約して、それを実行したという記事です。私は、思わず「なんて ことを言うんだ。こういう途方もないことを公約するCEOがいる会社は、私は好きだなー」とつぶやいていました。

実際には、広報担当者のゴムボードの随行で、凍りつくオスロのフィヨルドをウェットスーツを着て泳ぎだし、2日目には挫折したCEOですが、4月19日に ダウンロード提供を開始し、60万ダウンロードを超えた21日に公約を宣言し、これがメディアに取り上げられて、大きな話題となり、4日目の23日に累計 ダウンロード数が105万件を記録したという経緯です。

この「泳ぐCEO」の話は、マーケッターの視点から見ても、非常に興味深い話で、いかに現代の人々が、Word of Mouth(WOM:口コミ)やBuzz(バズ:話題)に興味を持ち、さらにそれに直接参加したいかという欲求を良く表しています。CEOの公約は、とん でもないストーリーで、人々はこうしたとんでもないストーリーの実現に巻き込まれることを欲しており、それをバイラル化して、周囲のコミュニティに伝播す る努力を惜しみません。

最近のブログブームに代表されるように、こうしたCGM(Consumer-Generated Media)によって、generateされたストーリーは、まさにコミュニティの「Social Currency(社会的通貨)」です。いろんな通貨を手にしたいし、自分が巻き込まれるなら、とんでもない通貨がいいなと思っています。

PS: 失敗しても良いから、ベーブルースみたいに、ホームランを打つ方向をバットで指しながら、ホームラン打つ、そんな「有言実行」のAttitude(態度) が、私は好きです。いいじゃないですか、失敗しても。失敗しない人間は、成功しないから。私もなんだかんだ失敗しているから、成功への資格は十分ありま す。



    大柴ひさみ

    日米両国でビジネス・マーケティング活動を、マーケターとして、消費­者として実践してきた大柴ひさみが語る「リアルな米国ビジネス&マーケティングのInsight」

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