今週はサンフランシスコ・シリコンバレーの著名企業の業績発表週間で、一喜一憂の各社の顔が見えます。以下はSF Chronicleによる著名企業の今週の成績表です。
10/16(月)
- Schwab: 利益29%増
- Intel: 利益35%減
- Yahoo!: 利益38%減
- Wells Fargo: 利益11%増
- Advanced Micro Devices: 利益77%増
- Apple Computer: 利益27%増
- eBay: 利益10%増
- Juniper Networks: 利益5%増
- Google: 利益92%増
- Rambus: 発表延期(ストックオプション問題)
- Robert Half International: 利益15%増
- SanDisk: 利益15%増
- VeriSign: 発表延期(ストックオプション問題)
グーグルの利益は7億3,340万ドル(850億7,440万円)で、昨年同期3億8,120万ドル(442億1,920万円)から92%増、収入は26億9,000万ドル(3,120億4,000万円)と昨年同期の15億8,000万ドル(1,832億8,000万円)から70%増という、勢いです。バレーのもう一つの雄、Yahoo!が利益を38%も落としており、同業の競合企業として、言い訳がしにくいヤフーは、苦しい状況に立たされています。
今は、この業績も然りですが、相変わらずストックオプションのバックデイト問題で、バレーの多くの企業は業績の修正や問題に関連したCFOや取締役の離職や解雇が相次いでおり、こっちの進行も目が離せません。すでに問題のある会社は、135社にのぼり、その4分の1はバレーの企業です。上記のRambusのオプション問題では、1998年から2001年の間に正しくないオプション発行があったとして、なんと2億ドル(232億円)という金額の修正をしなければならないということで、ドットコムバブル時代のツケの大きさにはあきれてしまいます。
トカゲの尻尾きりじゃありませんが、関係者が辞めればいいという問題ではなく、これは何度も何度も繰り返し言われている、「コーポレートガバナンスと企業の指導者の倫理の欠落」を問う大きな問題です。叩けば誰でも埃は出ますが、こんなに埃が出るとは誰も予想していなかったと思います。やはり、あの時はみんな本当にバブルに酔っていて、パーティ気分で、「倫理」のりの字もアタマに浮かばず、今頃、二日酔いがやってくるとは思いもよらず、その苦しさに辟易しているようです。