タイミングが良いことと企業自体のカルチャーが、常にその話題と自然に馴染んでいて、思わずその話題を目にした一般の人間が、何となく「感情的に納得してしまう」点にあります。
今は、シリコンバレーでは、「Solar Power 2006」という業界最大のソーラーパワーのコンファレンスが10/16-10/20の間で開催されています。これにあわせて、Googleは、米国で一企業として最大のソーラーパワーパネルを、Mountain Viewのヘッドクォーター(100万スクエアフィート)と駐車場にインストールすると発表しました。
このインストレーションによって、出力される電力は1.6メガキロワットで、一般の家庭の1200世帯分の相当するとのことですが、これだけでは、Googleの全てのビルディングで必要とする電力はまかなえず、必要電力の70%は購入しなければならないとのことです。
このソーラーパワーの導入は、Googleの環境問題への取り組みの一環で、巨大化するGoogleは、その影響の大きさを十分認識しており、本社を取り巻く環境への配慮を打ち出して、具体的な施策を行っています。具体的には、「健康的オーガニックな食事を社員に無料で提供する」ために、本社から150マイル以内の地元のオーガニックフードの農家やサプライヤーから食品を購入して、地元のエコフレンドリーな農業や食品業界の支援を行っており、1日1000人の社員の通勤用にシャトルバスを飛ばして、少しでも排気ガスや渋滞の緩和に努めています。
この「Go Green」というコンセプトと、Googleの持つネイチャーは、ブランドイメージから見てもしっくり来て、Googleのvice president of real estateのDavid Radcliffeが、「I like to think of this as the tip of the iceberg,」、「If we can dispel the myth that you can't be green and be profitable, that would be great.」と発言すると、思わず、「そうだよね、私たちだって、グリーンなことを、自分ができることから、やっていかないと」と思わせてしまいます。
HPスキャンダルやストックオプションのバックデイトなど、企業の倫理観を問う問題が続出するシリコンバレーですが、こうしたGoogleの企業姿勢の打ち出し方は、未来を見つめているカルチャーを感じて、好感が持てます。