ひさみをめぐる冒険
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ひさみをめぐる冒険
サンフランシスコ・シリコンバレー在住マーケターのINSIGHT(洞察)



9/10「Mixi Meetup 2010」でモデレータを拝命。急遽日本出張します

8/26/2010

 
たった今、日経ネットマーケティング「米国ネットマーケティング茶話」の最新コラムを、編集部に送りました。ネットマーケティングのサイトが8月末にクローズドになるので、これがコラムの最後となります。内容はFacebookの最新の位置情報サービス「Places」、さらにFacebookがスタートした「Likeボタン」の持つ意味など、「世界がFacebook化」することをちょっと考えコラムです。原稿をメールで送った途端、Googleの「Realtime Search」がアップグレイドされて、ソーシャルメディア内の情報まで検索できる機能を発表されて、あわてて送った原稿を書き直しました。毎日がもぐら叩き状態で、新らしい情報がボコボコでてくるサンフランシスコ・シリコンバレーは、良くも悪く刺激的です。コラムは公開されたら、またエントリしますが、来週にはアップされると思います。

今週は突然猛暑がベイエリアを襲い、暑さと蚊(普段エアコンが必要いので家には扇風機しかなく、窓を開けて寝るため)に悩まされながら、原稿書きに勤しんでいたら、ミクシーの笠原社長から突然メールがありました。

「9/10のMixi Meetup 2010でソーシャルメディアに関するパネルディスカッションをやるので、モデレータをお願いします」という依頼です。9月は他の原稿、調査レポートなど、米国で執筆にフォーカスする予定でしたが、興味深いパネリストのパネルなので、急遽日本行きを決めました(短期間滞在のとんぼ帰り)。下記はそのコンファレンスと私がモデレートするパネルの内容です。

パネルAテーマ「ソーシャル X マーケティング」:「ソーシャル」の本格的な到来によってマーケティングがどう変わっていくのか? ソーシャルマーケティングの真髄は何か、なにがそんなにすごいのか、未来はどうなのか? 日本のソーシャルマーケティングの四天王を迎え、徹底討論します。

パネリスト:
  • 江端浩人さん:日本コカコーラ(株)、インターラクティブマーケティング統括部長
  • 佐々木俊尚さん:ITジャーナリスト
  • 長澤秀行さん:(株)サイバーコミュニケーションズ代表取締役社長(CEO)
  • 横山隆治さん:(株)ADKインタラクティブ代表取締役社長
モデレーター:大柴ひさみ  JaM Japan Marketing LLC 創設者/パートナー

パネリストは「四天王」と呼ばれる錚々たる方なので、どこまで皆さんの意見がうまく絡み合えるように、ナビゲーションできるかは、ステージに上がらないと何とも言えません。でも、私なりの工夫で面白いディスカッションになるように、モデレートしていきたいと思います。おしゃべりな私なので、どこまで自分の口を封じるかが、最もチャンレンジなところでもあります。

すでに3000人以上の申し込みで、抽選状態のようですが、「おみくじ」が当たるかもという感覚で、応募されることをお薦めします(笑)。当たれば「大吉」まちがいなしです。

日経産業新聞に取材されました。『ネットのチカラ』7月26日「フェースブック、家族の意思疎通にも必須」

7/26/2010

 
先週「突然、時間ありますか?」と電話があり、取材された日経産業新聞の記事が掲載されました。日経産業がシリーズで取り上げるソーシャルメディア関連の記事で、今回の来日時の講演やミーティングで、毎回皆さんにお話ししている内容をご説明しました。1人の記者の方は以前からよく知ってる方で、私への取材もありますが、弊社のJaM Media Sessionにも気軽に参加されて意見交換をしている方。もう1人の方は最近シリコンバレーから日本に戻ったということで、iPadは日本語だと英語より打ち込むのに時間がかかるからと、日本語の会話を英語でサラサラ打ち込むというクールなバイリンガルの方でした。

以下の内容を聞かれましたが、米国内でのFacebookの利用が70%を超えて、オンラインにおける電話のようなインフラ的存在となり、世代を超えて使っているので、それに伴い企業が人が集まるフェースブックにいくのは必須であるということと、さらに世界では人と人のつながりで情報を共有する「Facebbook化」が始まっているなど、いろんなことをお話しました。

  • フェースブックの利用実態
  • 従来のネットサービスとどのように違うのか?
  • 企業はフェースブックのようなソーシャルメディアとどう付き合うべきか?
  • ツィッターの利用実態
  • あらゆる譲歩がフェースブックに集中するリスクも高まっている

休日の朝で、横浜の青い水をたたえたベイを見ながらインタビューされたせいか、リラックスしてとっても気持ちが良く、お二人の当意即妙な突っ込みも楽しく、エンジョイしました。是非詳細は記事を読んでいただければと思います。


日経ネットマーケティングフォーラムの講演無事終了:ちょっと『Likeの時代』を考えました

7/14/2010

 
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私の出番は夕方の16時半から17時半でしたが、午前中から興味のあるテーマが語られるということで、午前10時会場に入り、午後18時の終了まで、じっくり拝聴しました。合計4人の1時間ずつの講演を拝見しましたが、普段あまり実感レベルで理解できていない仮想空間の『アメーバピグ』が、興味深く、サイバーエージェントの武石幸之助さんのお話で、なぜ1年で会員300万人突破がで来たのかが、理解できました。いかにも「Land of Cutie」の日本市場に受けるかわいらしさを前面に打ち出したアバターは、米国のセカンドライフのキャラとは全然異なる日本独自の世界で、ちょっと子供向けのClub PenguinやFacebookで大人気となったFarmVilleを連想しました。アメーバピグは、仮想空間で自分のアバターを使って他のユーザとリアルタイムの会話やソーシャルを楽しむもので、Twitter的なノリとソーシャルゲームの面白さが加味されていて、若い子達が楽しんでいるのが感じられます。

自分の講演に関しては、出番前にかなり時間があり、何かパドックに早めに入ったホースのような気分で、気合が充実しすぎて、講演が始まった瞬間から爆走状態で、一気にしゃべくってしまいました。皆さんは面白かったとおしゃっていただき、ほっとしています。私の講演のポイントも然りですが、今、人々はソーシャルネットワークの中で、以下のような様々なモーメント(瞬間)をリアルタイムで共有したがっています。

  • Aha! : 「ひらめき」、思いもよらなかったアイディアに気がつく瞬間
  • Wow!:「すごーい」、物凄い驚きの瞬間
  • Happy:「うれしーい」、喜びの瞬間
  • Agree:「納得」、同意する瞬間
  • Oh, yeah!: 「わー」と、感動して思わず叫びたくなる瞬間
  • Great!: 「価値ある」と思った瞬間

今、多く人たちは、楽しいこと、愉快なこと、驚きや納得、価値あること、自分の関心に近いことを、仲間と共有したいと思っています。そんな人々の共有への欲求を、サポートする、あるいは簡単にそれがディストリビュートできる仕組みやプラットフォームを提供し、人々がブランドとエンゲージできるような道筋をつけていく、それがマーケターの仕事です。Facebookの「Likeボタン」に象徴されるように、人が人へ影響するチカラは非常に高まっており、そうしたチカラを持つ消費者の1人1人がソーシャルメディアの中で益々大きなヴォイスを持ち始めています。

『Likeの時代』では、主役はユーザです。彼らはすでにファンなので、彼らをファンから「ブランドのAdvocate(アドボケイト:支持者・擁護者)」にするために、お金だけではなく、アタマとココロを思いきり使う、それが非常に大切だと実感しています。


13日の日経ネットマーケティングフォーラムの私の講演は、好評のうちに無事終了しました。

『米国ネットマーケティング茶話』の最新コラム公開:Twitterの新広告「Promoted Tweets」の可能性を探る

7/7/2010

 
今朝は、「Twitterのフォロー数とフォロワー数がいきなりゼロと表示される」という事件がおきて、みんなかなりあわてていた様子です。事件の流れはGizmodoでご覧になれますが、強制的に好きなユーザをフォローさせてしまうというバグがでて、多くの人たちがそのユーザ名(accept)を使い、大混乱が生じて、結果Twitterが一時的にすべてのフォロワーの数をゼロにしたというのが流れです。

フォローして欲しいという気持ちは分かりますが、無理やりフォロワーにしてしまうというのは、やはりどう考えてもいただけません。何でもそうですが「無理強い」ほど嫌なものはなく、Twitter世界は、「緩やかで何となくつかず離れず」という関係が、みんな心地よいと感じています。フォローするもしないも、それは個人の自由で、義理や人情に縛られたり、「フォロー返し」のようなバレンタインの義理チョコ的なものは避けたい、これは私の本音です。

個人としての実感ですが、たまには広告やPRぽいTweetsをしても良いと思いますが、そればかりだと、その人のアカウントをフォローする気は一気になくなります。何でも「塩梅(バランス)」が肝心で、みんな多少のエゴと舞台俳優のような劇場臭さがあるのは否めないし、それが極端に臭くならない程度にして欲しいと思います。

さてさて、そんな日に私の日経BPのコラム『米国ネットマーケティング茶話』の最新版が公開されました。タイトルは「Twitterの新広告"Promoted Tweets"の可能性を探る」です。以下はコラムの冒頭部分です。「Promoted Tweets」は、Twitterの140文字のTweetsのカタチをとり、キーワードに基づいて現れる検索連動型広告です。現在は、ベストバイ、ヴァージン航空、スターバックスといった、Twitter上でカスタマーリレーションズやブランディングを展開し、大きなプレゼンスを確立している企業が広告主として、実験的に行っています。ポイントは、最新調査でTwitterユーザの34%がターゲティングされた広告へ抵抗を示している点です。さらに広告はユーザが反応しないと表示されなくなるので、どこまで企業がTwitter上でのエコシステムを理解して、ユーザとエンゲージできるかにかかってます。ご興味のある方は、ぜひ詳細を、コラムでお読みください。

4月14日、米ツイッターはパブリックに公開されているすべての投稿(Tweets)を、文化的遺産情報をアーカイブする米国の「Library of Congress」に寄付することを発表しました。Library of Congressは、人々の生活情報や知識としてのTweetsの価値を認め、後世に残すために4年前の2006年3月21日に投稿された1番最初のTweetにさかのぼって、今後アーカイブしていくとしています。ツイッターによれば、毎日5500万のTweetが発せられており、「Tweetsはまるで地球のパルス(脈拍)のよう」と自らを描写しています。良くも悪くも世界中の様々な人たちのつぶやきや会話がアーカイブされるということは、Twitterの影響力の大きさの証明でもあります。 …

続きはコラムで。

私のTweetsのまとめ(7/5-7/7/2010)

7/7/2010

 
私が過去3日間、気になったことや面白いと思ったことを、逆時系列で記します。

  • 2010年の米国モバイル広告費は5億9300万ドル(43%増)、2013年15億6000万ドルとおよそ3倍になると予測。アップルのiAdプログラムはどこまで食い込めるかな? iTunesがつくるターゲットモバイル広告はかなり絞り込めるから http://bit.ly/9jp7V8
  • ファッションデザインの民主化ね、確かにソーシャルネットワークを使った、ユーザのデザイン選択は有り得る。インディデザイナーの応援にもなる。1980万ドルの投資が入って、SFにオフィスを構えるModCloth。http://bit.ly/bNqs1m
  • 日本語がモラルハザードとなって閉じた世界となってしまう危険性を指摘。必読のブログ⇒日本語で表現している私たちは、いわば「ローカル・リーグ」の中で闘っているのであって http://bit.ly/9qRet9
  • 自分のコラムのPRです⇒RT @nikkei_netma NETMarketing Online昨日のアクセス1位は、大柴ひさみさんの「Facebookのマーケティング活用、成功のカギは長期的なファンとの関係構築」でした。 http://onc.li/alZZCq
  • FastCompanyのBoguskyに関する記事 http://www.fastcompany.com/1666276/alex-bogusky-crispin-porter-miles-nadal-mdc-unrequited-love?nav=inform-rl
  • BoguskyがFastCompanyの記事に対して反論「広告から離れたけど友人でもあるMilesから離れた訳ではない」と。簡潔にセンセーショナルなフレイバーをつけるソーシャルメディアへの批判も軽く触れている⇒http://post.ly/m7js
  • 『ウエブの建国の父トップ10』リスト:あの若きMarc Andreessen随分ふけちゃったなあ…RT @mashable The 10 Founding Fathers of the Web http://bit.ly/dai4xd
  • プリンスだから言えること「インターネットは終わった」。新アルバム20TENはデイリーミラーを含む紙の購読者にCDとして販売される。RT Prince: “The Internet Is Over” http://bit.ly/ainRwS #20ten #internet
  • カリフォルニア州知事選挙:個人資産9100万ドル(91億円)投下した共和党のWhitmanは民主党のBrownとデッドイーブン。マスターカードの広告はお金で買えないものがあると言ったけど、どうやら州知事の椅子は買えそう(笑) http://bit.ly/bWZevs
  • クラウドソーシングと言ってしまうところがキャッチー(笑RT @rww Crowdsourcing Goes Hollywood with YouTube's 'Life in a Day' Project http://bit.ly/9TC0Gt #crowdsourcing
  • Twitterの広告第3弾「Earlybird」が登場。広告主はエクスクルーシブなディールやイベントなどをオファーする。要チェック。 Los Angeles Times http://bit.ly/99qu0Z
  • TwitterのCEOによれば、Twitterの1日の検索クエリは4月から33%増で6億から8億にまで上昇。リアルタイムサーチはまさにホット。http://bit.ly/b9nyyy #biz-stone #google #search
  • リドリー・スコット+YouTube+サンダンス+LG="Life in A day" on 7/24。さてどのくらいの規模でUGF(User Generated Film) がアップロードされるか? RT http://bit.ly/caDkUJ #ridley-scott
  • ちょっと煽っている感じかな。データメモ:Facebookと若者の関係 RT @mashable The First Thing Young Women Do in the Morning: Check Fac.. http://bit.ly/cd7sZB #facebook
  • iPhone 4 international improvements http://bit.ly/baQAAF
  • 予想しにくい世界のトップ11のクリーンビーチ(水質)。オイルスピンがしんどいけど、べイエリアのStinson Beachも入っている。あそこは写真の通り、綺麗です。http://huff.to/b3rkGD Huffpost -
  • リメイクしてほしい名車8選:史上最も美しい車は1966-1973年に750台作られた『Lamborghini Miura』らしい。フゥー。綺麗です。http://wiredvision.jp/news/201007/2010070623.html (@wiredvision)
  • アップル内のiPadと他の製品とのセールスのカニバリズム:Macはリテールセールスは37%増で好調、iPodに多少影響が出ているけど、アップルのビジネス全体では問題がないとのこと。ビジネス戦略の判断がお上手なのかしら? http://bit.ly/9rVw50
  • 「知の探検家」梅棹忠夫さん90歳大往生:「女が封建武士=サラリーマン型の妻をやめ社会的な職業を持つべきだという『「妻無用論』を1959年唱える。『情報産業』という造語を作りだした『知の巨人』。合掌と感謝しかない。常識を打ち破れ。http://bit.ly/bcLiTT
  •    News CorpがMySpaceを売却するのはすぐ?ルパート・マードックはMySpaceを7億ドルで売りたがっているらしい。かつてはSNSの王者で世界に君臨したのにちょっと落ちるとすぐに売却。大企業に飲み込まれた宿命か。http://bit.ly/9mWG8b
  •  日本の医師、手術のアシストにiPad使用。芥川龍之介の言った「日本のつくりかえる力」をふと思い出す。RT @WiredUK Japanese doctor uses iPad to assist surgery http://bit.ly/duooIb
  • 昨日60minuteで久しぶりにJack Hornerと「B. Rex」を見る。15年前にバークレイの古生物学部主催のT Rex落成パーティで会ってるけど相変わらず元気。恐竜好きな私にとって鳥と恐竜をつなぐB Rexは大興奮。http://youtu.be/AeYhUUFDiF8
  •    @boguskyの「請求できない1週間のタイムシート」。80時間のソウルサーチングと40時間の睡眠。Beautifulで切ない表現。言葉をCareする人のTweet。重い。

「ad:tech sf」が終わって、私が見たこと感じたこと(写真公開)

4/23/2010

 
3日間のad:tech sfも無事に終了。すでに期間中からTweetsはしていますが(ハッシュタグ#atsjで検索できます)、写真(D2Cのよる撮影写真)は、まだ見ていない方もいると思いますので、アップロードします。
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その後、真打の日本コカコーラの江端さんとD2Cの藤田社長がプレゼンしました。江端さんのプレゼンのポイントは以下です。豊富なデータと事例を駆使して、日本の先進性を大いにアピール。

  • 日本はモバイル中心社会で3つのスクリーン(TV、ケータイ、コンピュータ)活用が重要
  • 缶コーヒージョージアの事例:織田信長を題材にTwitter小説を展開。個人的にはこれはかなり面白く、おおーうなりました。140文字のTweetの縛りを活用して、リシールできる缶コーヒージョージアの特性を生かす。「良いものを少しずつ」というコンセプトはお見事。
  • 壮健美茶の事例:TVとソーシャルゲームアプリの連携
  • モバイルクーポンやモバイルeマネー活用:モバイルでベンダーマシンから飲料を買えるというのは米国ではまだまだ考えられない先進性。
藤田社長は、ケータイでプレゼンテーションされて、日本のモバイル事情を、事例を交えながら俯瞰で紹介し、特にモバイルAR(Augmented Reality)を活用した「iButterfly」は会場のどよめきと興奮を誘いました。

  • iButterflyの事例:電通の杉友さんが別のステージでアプリのデモを実施。ARもさることながら、やはリ誰もが眼を見張るクリエイティビティ。誰でも蝶を見た瞬間、思わずつかまえたくなる子供心に直接触れたストレートさと、他の人収集した蝶を見せながら交換共有したくなる、ソーシャルのコンセプトがきっちり描かれているところが凄い。また位置情報やクーポンというビジネストランザクションがきっちり入っていて、グローバルキャンペーンで使えそう。
  • 産経新聞の新聞広告の可能性:ユニークな動きのあるモバイル上での広告は、iPadでやったらモット効果的
  • 世界カメラの事例:進んだモバイルARを紹介
  • 得するアプリ:LBS(位置情報:Loation Based Services)をもとにかなりセグメントしてクーポンを出せるので、ビジネスリードの強みを発揮
  • 日本のモバイルの先進性は「キャリア中心のエコシステム」がポイント。90%をコンテンツプロバイダーに戻すことが、要因の1つ
私が感じたこと:
  • 日本はコンピュータを経ずにいきなり「ケータイ高度情報社会」に突入できたのは、キャリア、コンテンツプロバイダー、マーケターの3者が、ユーザとの信頼関係構築に非常に努力したことによって、ユーザが不安なく便利で楽しく遊べるケータイ社会が実現できたことが大きな要因。
  • 日本はテクノロジーをテクノロジーとして感じないで、ケータイが生活で最も重要なユーティリティとしてOnly One Deviceになった」。これは非常に稀有な現象で、日本の独特な文化と風土がなしたもの。
  • ただし、iPhoneに代表されるスマートフォンの登場は、従来の日本のケータイエコシステムにグローバルの風を送り、新たな モバイルデバイスの可能性を秘めるIPadによって、「ケータイ社会からモバイルデバイス社会」になりそう。
  • 日本の独特な発想力とクリエイティビティは、世界でも類のないもの。このユニークなソフト(コンテンツ)を、高度なテクノロジーをもって、非常に軽やかで楽しい製品やサービスに転換できるのが、日本の強み。
  • 今後は「日本は特殊だから」というエクスキューズ(言い訳)をせずに、良いものをグローバルに使ってもらおうと素直に考えて、世界に飛び出して欲しい。なぜなら、世界の仲間はそれを期待しているから。
インターネットは、国、文化、民族、社会といった違いにこだわらず、時空を超えてボーダーレスなコミュニケーションを求める人たちのプラットフォームです。この楽しいパーティともいえる出会いの場で、「壁の花」でいる必要はなく、壁から離れて、一歩踏み出した瞬間、みんなと仲間になれます。

テレないで「Have a fun」の気持ちになりましょう。そんなことを、今回のad:techで感じました。

「Just do it」=「やってみなはれ(サントリーの佐治さんの言葉)」だと思います。


このセッションは米国の先を行く、日本のモバイルマーケティングの事例を紹介するもので、私が冒頭に以下の寿司を例にとって日米の文化的な違いを説明しました。料理セッションのように見えますが(笑)、緊張を解くために、アイスブレイクとしてみんなの気分を和らげました。

宣伝会議のセミナーも無事終了。セミナーのポイントと鎌倉の風景。

2/28/2010

 
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日本に来てあっという間に1週間が過ぎましたが、2月24日の宣伝会議のソーシャルメディアマーケティングセミナーも無事に終了して、受講者の方から価値があったというお言葉も頂き、ほっとしています。当日の様子は講師として壇上に立たれたトライバルメディアハウス代表の池田紀行さんの実況中継があり、多くの方がライブでTweetを読まれたようです。ハッシュタグは池田さんが設定した #senden_smmで、JunyAmoriさんがそれをもとにサイトにまとめています。

池田さんはご自身のセミナーのポイントをブログでエントリされていますので、皆さんぜひそれをご覧ください。

私のセミナーのポイントはソーシャルメディアにマーケターが参加する際に、大前提として、Dale Carnegieが74年前の名著「How to Win Friends and Influence People」から、「人々があなたを好きになる6つのやり方」を引用してお話しました。これは現代のSMMを考える際に重要なAttitude(姿勢・態度)で、通常の個人の人間関係においても、守るべき大切な心構えです。

  1. Become genuinely interested in other people.(他の人たちのことに、心から興味をもとう)
  2. Smile.(微笑もう)
  3. Remember that a man's Name is to him the sweetest and most important sound in any language.(人の名前はどんな言語においても、その人にとって最も優しく大切な響きを持つことを思い出して欲しい)
  4. Be a good listener. Encourage others to talk about themselves.(良い聞き手になろう。他の人たちが自分のことを話すように励まそう)
  5. Talk in the terms of the other man's interest.(他の人たちの興味に沿った言葉で話そう)
  6. Make the other person feel important and do it sincerely.(他の人たちが自分を重要だと感じるようにしよう、またそれを真摯にやろう)
カーネギーのこの6つのやり方をじっくり読んでSMMに置き換えると、人々(ユーザ)は、あなた(企業)のことを好きなると思います。1936年に出版されたこの書籍はすでに1500万部以上販売されており、「ソーシャルネットワーキング=人々と関係を作る」を考える時に、真っ先にアタマに入れておきたい内容です。

セミナーでは、池田さんのほかに、デルのマーケティングコミュニケーションマネジャーの千歳敬雄さんとワイデンアンドケネディのエグゼクティブクリエイティブディレクターの伊藤直樹さんのお話があり、お3方の個性あふれる講演は日本で味わう価値あるお話でした。

池田さんの言葉で印象的だったのが「SMMは魔法の杖ではない」という表現です。これは米国でも「Facebook戦略とかTwitter戦略」という表現をすること自体、発想が間違っているという指摘と同じで、企業が間違い得やすい部分です。

千歳さんの言葉で印象的だったのが、「エンゲージメントは、囲い込みではなく、時々思い出しもらうこと」という表現。ソーシャルメディアにおいて、ユーザとエンゲージするためには、相手にとってまた話してみたくなるような親近感を抱いてもらうことが大切。毎日来なくても、時にはあの人はどうしているかなと思うぐらいの緩やかさがあって良いと思います。人は強制的に他の人やモノを好きになることはないので、企業は「囲い込み」という旧時代的で売らんかなという臭いがぷんぷんする醜悪な言葉や発想は避けるべきです。

伊藤さんの言葉で印象的だったのが、「SMMで重要な事は余白(人が議論するための隙間)」で、「みんな楽しんでいる場に、お邪魔するには、お土産や気の利いた一言が必要」という視点です。米国では「ソーシャルネットワークはカクテルパーティみたいなもの」と言われます。確かに、手土産やウィットの効いた会話はパーティを盛り上げますし、パーティの主催者も参加者も、みんないい意味で気を使うとますます楽しくなります。

最近、Twitterをやっていて気がついたことは、「1人で1日中、自分の生活や仕事を、時系列で24時間、放送している人」がいるという点です。ソーシャルネットワークの楽しみとは「放送」ではなく「会話」を楽しむことです。もちろん、Twitterはパブリックに向かって発するマイクロブログですので、ある意味でFacebookのようなSNSとは異なります。ただ、すでに世界中で月間14億のTweetが発信されている中、あまりにも1人勝手なモノローグばかりを見せられると、せっかく花が開きはじめたソーシャルネットワークのエコシステムは崩れそうで、不安にもなります。

私は最近1人で「インターネット安息日(サバス:1週間に一度はオフになる)」を提唱しており、価値のある会話をSNS上でみんなと共有して、週末は身体を動かすことにエネルギーを傾けています。昨日とおとといはインターネットサバスを実行して、夫と2人で雨の鎌倉や津波警報の横浜を歩き回っていました。以下は私たちのインターネットサバスの風景です。

3月11日開催の「第5回JaM Media Session in Tokyo」のお知らせ

2/10/2010

 
今日は3月11日(木)開催の「第5回JaM Media Session in Tokyo」のお知らせです。昨年9月のセッションからすでに半年が過ぎて、その間、私も日経BPの連載コラム「米国ネットマーケティング茶話」や宣伝会議の「米国最新マーケティング事情」、さらにブログやTwitterで、SMM(ソーシャルメディアマーケティング)の最新情報を発信してきました。

すでに2月に設立6周年を迎えたFacebookは全世界に4億人以上のユーザを持ち、国の人口レベルに例えれば、中国・インドに次いで世界第3位となり、Twitterも6000万人近いユーザが全世界に広がり、ソーシャルメディアは人々に「Call-to-action」を起こさせる重要な役割を果たしています。企業のソーシャルマーケティング活用もトライアンドエラーを繰り返しながら展開されており、そうした急激に変化するコミュニケーション・マーケティングを、もう一度冷静に見つめながら、今回のセッションでみなさんと考察してみたいと思っています。

今回のキーワードは「Conversation is king. Content is just something to talk about. By Cory Doctorow」です。この辺はなかなか奥深いものがあるので、ぜひ皆さんとディスカッションしたいテーマです。前回も参加者の方の活発な発言で盛り上がり、非常にインタラクティブなコミュニケーションが生まれました。皆さんの参加をお待ちしています。

セミナー開催概要 JaM Japan Marketing主催セミナー 「第5回JaM Media Session in Tokyo」開催 最新米国マーケティング事情:ソーシャルメディアが消費者のオンラインにおけるユーティリティとなった今、マーケターはどんなSMM(ソーシャルメディアマーケティング)戦略を展開しようとしているのか?

  • 日時: 2010年3月11日(木)、18:30開場、19:00開演~20:30終了予定
  • 会場: 株式会社 東急エージェンシー 2階 大会議室 (地図)
  • 定員: 40名(応募者多数の場合は抽選と致します。当選のご連絡のみとさせて頂きます。)
  • 受講料: 7000円(当日領収書を用意していますので、お支払いの時にお渡しします)
  • 献本:初の参加者には『YouTube時代の大統領選挙-米国在住マーケターが見た、700日のオバマキャンペーン・ドキュメント』を差し上げます。
  • 申込締切:3月5日(金)までに、メールで、[email protected] までお申し込みください。

2月24日(水)開催される雑誌『宣伝会議』主催「ソーシャルメディアマーケティングセミナー」のお知らせ

2/2/2010

 
今日は、2月24日(水)に開催される雑誌『宣伝会議』の主催による「ソーシャルメディアマーケティングセミナー(特別集中セミナー)」に関するお知らせです。今回のセミナーは、「企業がいかにソーシャルメディアと向き合いマーケティングに活かすべきか、広告会社はいかにしてプランニングに取り入れるべきかを、国内外の最新成功事例から学ぶ」ということで、私も、以下の3名の方と一緒に講師として、セミナーに参加します。
  • 伊藤 直樹氏: ワイデンアンドケネディ エグゼクティブクリエイティブディレクター
  • 池田 紀行氏: 株式会社トライバルメディアハウス 代表取締役社長
  • 大柴ひさみ:JaM Japan Marketing LLC, Managing Member
  • 千歳 敬雄氏: デル株式会社 コンシューママーケティング マーケティングコミュニケーションマネージャー
Step 1: 米国最新成功事例から探る、日本企業が導入・活用する際のポイント
Step 2: 成功したマーケティング担当者が語る、ソーシャルメディア活用の際の苦労と挑戦
Step 3: ソーシャルメディアで支持され、良いレピュテーションが広まるコンテンツクリエイティブ

セミナー開催時間:午後13時から18時15分

受講対象者:企業の宣伝部、広報部、マーケティング部などこれからソーシャルメディアの活用を検討している方もしくはその担当者。広告会社の営業やプランナーなどソーシャルメディアを活用した提案を求められる方
受講料:29800円
定員:60名になり次第締め切り
会場:313南青山ビル

今、『宣伝会議』は参加者を募集中です。詳細はサイトで、さらに資料請求される方はこのページからお申し込みください。

ソーシャルメディアや携帯電話で寄付を集めるハイチ地震救援

1/14/2010

 
最近はTwitter(ツィッター)で気になった事柄をマイクロブロギングしていて、ブログの更新が少なくなっています。Twitterのサイトにログインしていると、自分がフォローしているさまざまなサイトからTweetが入るので、ついRetweetしたり、深堀してしまいます。たしかに瞬時に情報がアップデイトされるTwitterのライブ感は、ユーザにとってアトラクティブです。また、自分の関心事のログとしてメモ代わりにも使っており、その日の自分の興味と関心事の推移がよくわかり、ライターとしては非常に便利なツールとなっています。

今朝の私の最初の興味は、スマートフォンを含むモバイル(携帯電話)からのウエブアクセスが、3年後の2013年にはPCを抜いてしまうというGartnerの予測です。Gartnerによれば、ウエブアクセス可能な携帯電話は18億2000万台となり、PCの17億8000万台を超えて、メインのインターネットアクセスとなると予測しています。Morgan StanleyはPCを抜くには5年かかると予想していますが、確かに消費者のモバイルへの依存は急速に高まっており、Gartnerの2013年の強気の予測は正しいかもしれません。

今朝はさらに、Obama(オバマ)大統領が迅速なHaiti(ハイチ)地震救済を実施するために、米国は1億ドル(100億円)供出、最大5500人の米軍兵士を救援に差し向けると発表しました。ハイチ地震救援寄付でも、この携帯電話が大きな役割を果たしています。DailyFinanceよれば、すでに携帯電話のテキストメッセージで、赤十字に300万ドル(3億円)寄付が集まり、これは1日のモバイルによる寄付では最高額を記録したというニュースが入ってきました。これは過去の災害時の寄付の記録である、2004年12月のインドネシア津波の時の20万ドル、2005年8月のハリケーンカトリーナの時の40万ドルを、大きく上回る金額です。今回は「HAITI to 90999」をテキストメッセージすると、10ドルが自動的に赤十字に寄付されるという非常にシンプルなもので、誰でも簡単に参加できる仕組みとモバイルがアクションを起こすためのツールとしてますま生活に根づいていることを示しています。

また、今週は米国の交通事故の28%が、ドライバーが携帯電話で通話中あるいはテキストメッセージをしている最中に起きているというデータも発表されており、米国民のテキストメッセージへのオブセッションが、ハイチ地震救済の寄付にも現れているのかもしれません。ハイチ地震救済の団体のリストはここでも見られます。こうした救済のための寄付金募集という「call-to-action」で最も有効な手段はやはりTwitterやソーシャルネットワークといったソーシャルメディアのチカラです。いろんな情報が続々と入ってくる中で、瞬時にライブで仲間に呼びかけることが可能なソーシャルメディアは、行動のバイラル化が可能で、さらにヴィデオも駆使できるので、大きく人々の心にインパクトを与えています。

ただし、最悪死者5万人とも推定され今回のハイチ地震救済のために、続々集まる個人の寄付によって、最もビジネス的に恩恵を受けるのは、皮肉なことに、莫大なお金のトランザクションを扱うクレジットカード会社や銀行です。ハイチの78%の国民は、1日に2ドル以下で生活するという貧しい国です。地震によって完全にインフラが崩壊してしまった現在は水や医療、食物が最も重要なものとなっています。でも、今すぐにお金が使えなくても、今後の復興にとっては非常に重要になので、どんなカタチにせよ、寄付は必要です。

すでに、ハリウッドやNBAといった俳優やプロアスリートも支援行動を開始しており、国連や諸外国の支援も続々ハイチに到着しています。カナダ、中国、スペイン、アイスランド、ブラジル、べネズエラ、メキシコ、英国、イタリア、フランスなど、全世界が手を差し伸べようとしています(日本の名前は今の時点で見えていません)。グローバル的な支援は始まっています。私もブログやTwitterで、か細いながらも、ハイチ地震救済の情報を発信して、サポートしたいと思います。
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    大柴ひさみ

    日米両国でビジネス・マーケティング活動を、マーケターとして、消費­者として実践してきた大柴ひさみが語る「リアルな米国ビジネス&マーケティングのInsight」

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