ひさみをめぐる冒険
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ひさみをめぐる冒険
サンフランシスコ・シリコンバレー在住マーケターのINSIGHT(洞察)



きつい言葉:2008年の大統領選はジェネレーションの戦い

8/27/2007

 
今朝、新聞を読んでいて、思わず「きつい言葉」とつぶやいてしまいました。

20代の若者たちが共和党 (GOP)をどのように見ているかという記事で、調査結果では、彼らがCare(気にかけている)する問題に関して、共和党はきちんと応えていないというネガティブなデータが出ています。その記事の中で、28歳の若い共和党支持者グループのリーダーの女性は、友人たちは以下のような言い方で、共和党の大統領候補者たちに関して、悲観的だと歎いています。

「民主党は、誰でも知っているヒラリーがいて、現象化するほど人気があるオバマは、アフリカンアメリカンで、エネルギーに満ち溢れている。それに比べて、私たち(共和党)は、相変わらず、同じ年取った白人を売り込まなければならない」

Catherine Brinkman, 28, of Foster City, who heads the California Young Republicans, said she hears from many of her Republican friends who say, " 'Look at our (presidential) candidates compared to the Democrats: They have Hillary, everyone knows her ... and you have this phenomenal (senator) out of Chicago, who is African American and energized.' "

The perception is that "we're still selling the same old white guys," Brinkman said.

しかし、これはきつい言葉ですが、世代間の政治的なギャップは2008年の選挙のキーとなると実感します。「女性」、「黒人」という性差や人種が話題になっていますが、民主党の売りは、「Generation Y(ジェネレーションY)がコネクト」できる人が候補者になっていることで、これは見落とすことができない重要な視点です。

来年の民主党と共和党の戦いの時には、若者たちから思いも寄らないグラスルーツの援護射撃がでてきて、共和党はびっくりするような気がします。

Digital Kids (デジタルキッズ):17歳のハッカーがiPhoneの鍵を開けた

8/25/2007

 
今朝は、ニュージャージ州に住む17歳のGeorge Hotzが、iPhoneをハッキングして、Unlocked(鍵を開けた)したという記事を目にして、ちょっとびっくりしました。アップルは、AT&Tの携帯電話ネットワークと独占契約しており、ユーザはAT&Tと2年間契約を結ばないと利用できないという、しばりがあります。これは発売当初から、ユーザの不満のもととなっており、AT&Tのネット接続の遅さや、カスタマーサービスが悪いとか、いろんな面からユーザはAT&T独占に対して不満を漏らしていました。

この17歳のハッカーは、このAT&Tのネットワークが気に入らなくて、500時間(1日8時間=62.5日)使って、iPhoneの「鍵」を開けることにフォーカスして、ついに、T-Moibleのネットワークで使えるようにしてしまいました。彼はこのプロセスを、自分のブログで書いていますが、すでに、eBayで、この「Unlocked iPhone」を売ったということです。

彼は、4歳ぐらいの時に、最初のコンピュータである「Apple Ⅱ」の部品をいじり始めるほど、デジタルキッズとして育っており、今回もすで一台のiPhoneを完全に分解して、このハッキングに成功したということです。デジタルキッズらしく、Red BullやMoutain Dewを、山ほど飲んで、神経を「Up」にしていたそうです。すでに、彼は、SF ChronicleやFoxとのインタビューを受けており、有名人化しています。

このニュースを目にして、Generation Y & Z(ジェネレーションY & Z) たちの「Instant Gratification(瞬間的な満足)」達成のための努力は、凄まじいものがあると、つくづく実感しました。先月のハリーポッターの発売の時も、フランスの16歳の高校生が仏語に訳されるまで3ヶ月も待てないとして、759ページの英語の本をたった2週間で仏訳して、オンラインで出版し、著作権違反に問われたニュースを思い出しました。

デジタルキッズたちの行動や思考は、やはり私のようなアナログな大人の想像を超えています。

「今、すぐ、自分の欲しいものを手に入れる」、これがデジタルキッズの常識です。iPhoneの17歳のハッカーが示唆するように、彼らは「選択肢」がないことを嫌がります。企業は必ず彼らが「自己表現できる」ように、オプションを用意しなければなりません。

「忍耐」とかに慣れていない、彼らが大人になったら、どうなるんでしょうか?これはちょっと気になります。


「ボンズの756号:I was there(私はそこにいた?)」

8/8/2007

 
Picture
昨晩は「虫の知らせ」か、自宅のカウチでジャイアンツのゲームを見ていましたが、いつものように途中居眠りもせずに、Barry Bonds(ベリー・ボンズ)のシングルヒット、2塁打、そして「756号ホームラン」を目撃することができました。毎朝4時半起きの夫は、すでにカウチでウトウトしており、私がベリーが撃つ直前、大声で、「ベリーが打つよ、打つよ、打ったよ!」と絶叫したため、夫も飛び起きて、「ベースボールの歴史的瞬間の目撃者」になりました。

「I was there(わたしはそこにいた)」というピン(日本語で言うとバッチ)が、ベリーがホームランを打ったゲームではもらえます。

これは、昨年(2006年6月24日)、母が日本から我が家に遊びに来て、一緒に行ったジャイアンツのゲームで、ベリがーホームランを打ち、当日のチケットと交換してもらった、「ベリー・ボンズのホームランの目撃者」の証拠のピンです。

Hank Aaron(ハンク・アーロン)から、生涯ホームラン記録を塗り替えた祝福のヴィデオ・メッセージも球場のスクリーンに映し出されて、議論を呼んだホームランキングの称号は、ハンクからベリーに移りました。昨日の彼のホームランはメディアでさまざまな記事が掲載されているので、詳細はあえて書きません。1995年の米国移住以来、SF Giants(サンフランシスコ・ジャイアンツ)のファンの私は、ベリーに関しては、1998年に彼がCandlestick Park(キャンドルスティックパーク)で、「400-400(400本塁打と400盗塁)」を達成した頃が最も好きでした(ちなみにこの400-400を記念して配られた無料ポスターを持っています)。当時、LA Dodgers(ロスアンジェルス・ドジャーズ)には野茂が在籍しており、1995年の私の初のメジャーリーグ観戦も、SF vs. LAで、ちょうど元ジャイアンツのマッシー村上(村上雅則)投手のメモリアルゲームでした。試合前の「星条旗を永遠になれ」は着物姿のクラシックのソプラノ歌手がを歌い、村上さんが始球式をして、野茂とベリーの対決という、まさに私のためにお膳立てしたようなゲームでした。「攻守走」というベースボールプレイヤーとして、非常にバランスが取れていたベリーのプレイは、見ていて非常にエキサイティングで、彼が塁に出ると、とにかく目が離せないという状況で、レフトの守備も芸術的といわれるほどの好守で、ホームまでの送球の速さと正確さも素晴らしいものがありました。

5年後の2003年、ベリーはさらに500-500(500本塁打と500盗塁)という誰もを達成出来ない記録を達成しますが、ホームラン中心へと急激にシフトして行ってしまった分、彼の本来の魅力とも言うべき部分が薄れていったは、寂しく思います。メジャーリーガーで、以下のような物凄い記録の有資格者は、4人しかいません。

  • 300-300 club(300本塁打&300盗塁): Barry Bonds, Willie Mays, Andre Dawson, Steve Finley
  • 400-400 club(400本塁打& 400盗塁): Barry Bonds
  • 500-500 club(500本塁打& 500盗塁): Barry Bonds
  • 600-600 club (600本塁打&600盗塁):なし

400-400 clubも500-500 clubも、ベリー・ボンズが今のところ唯一のメンバーです。私は、個人的にホームランキングの756号の記録より、500-500 clubのただ1人のメンバーであるベリー・ボンズを評価したいと思います。


彼について語る際に避けて通れぬステロイドの問題は、ジャイアンツファンとして、今は「Move on」したい内容です。ただし、あえて言及するならば、ベリー1人をスケープゴートにして非難すべき問題ではなく、知っていて知らぬ振りをしていたMLB(球団オーナー、幹部、選手)やメディア全体の問題として、捉えるべきだと思っています。ベースボールに限らず、プロスポーツのドーピング問題は先日のツールドフランスではありませんが、かなりひどい状況です。個人の問題ではなく、現在のプロスポーツの商業主義がもたらした根深い問題です。全体的な視点からの改善なしは、解決できないと思います。

今朝の気分は目撃者の1人として、「ベリーおめでとう」と素直に言いたいと思います。昨夜の765号は、まさに打った瞬間、誰もがホームランとわかる、「3B: Barry Bonds Bomb」でした。ついオンラインのヴィデオ視聴に頼って、臨場感を失いがちな私が、彼が打った瞬間の午後8時51分に、彼の435フィートの特大ホームランを見て、「I was there(テクニカリー、あたしは球場にいませんでしたので、これは言えませんが)」と語れる、バーチャルでは味わえないリアルな楽しみです。

ジャイアンツファンの私は、この「ベリーの756号狂想曲」がやっと終わったので、低迷中のジャイアンツをこれからゆっくり見られるので、大いに喜んでいます。ゲームに勝つことが中々出来ない状態なので、たまに勝つと、本当に嬉しくて、つい浮かれてしまいます。地区別やリーグ別の成績で、ジャイアンツが上の方にいると、胃がキリキリして見るのがつらくなりますが、今年は本当に気楽です。

PS: もう1つ、日本のカタカナのBarry Bondsの表記を、英語の発音に近いカタチに改めて欲しいと思います。「バリー・ボンズ」ではなく、「ベリー・ボンズ」です。



アップル信者のお言葉

8/1/2007

 
今日、Wired Visionを読んでいて、目についた言葉です。

「Basically I like all Apple products. To me, it's a way to buy a BMW every month, without having to pay $60,000(基本的に、私はアップルの製品は全部好きだ。私にとってアップルの製品を買うことは、6万ドルという大金を払わずに、毎月BMWを買うようなものだ)」

RSSのパイオニアのDave Winerの発言で、彼は、以下のようにBMWの535iのテストドライブした時に感じた「フィーリング」が、そのままアップルの魅力だと言っています。

「it feels good to sit in one, and it feels even better to move one. Feels, feels, feels. We buy these things for the feeling. Same with Apple's products.」

こういうマニアに支えられているから、あんな「iPhone現象」がおきたんだと、つくづく実感します。いろんな不具合があるにも関わらず、iPhone のユーザは、結構満足しているようで、メディアもサービスプロバイダーのAT&Tの通信速度の遅さに関しては批判的だけれども、アップルにはかなり好意的な表現で、報道しています。

そんな中で、iPhone発売当時にも同様におきた「バッテリー問題」が、iPhoneでも起きています。New York Consumer Protection Board は、アップルとAT&Tに対して、消費者保護のたちから、公開レターを出して、発売前から問題となっていた、バッテリー問題(ユーザ自身はバッテリ交換が出来ず、アップルに製品を送り返し、さらに費用は100ドル近くかかる)を、早急に解決するように訴えています。

いろんな問題が噴出しても、Dave Winerのようなアップル信者が、上記のような発言をしてくれる以上、アップルに関するBad Mouth(悪口のWOM)はうまれにくい、そんな気がします。

    大柴ひさみ

    日米両国でビジネス・マーケティング活動を、マーケターとして、消費­者として実践してきた大柴ひさみが語る「リアルな米国ビジネス&マーケティングのInsight」

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