ひさみをめぐる冒険
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ひさみをめぐる冒険
サンフランシスコ・シリコンバレー在住マーケターのINSIGHT(洞察)



1億の米国人が65回も視聴する今年のスーパーボウルTVCMは論議を呼んでいます

1/31/2010

 
2月7日のオンエアまであと1週間と迫った今年のSuper Bowl(スーパーボウル)は、およそ1億人の米国人が広告を合計65回も見ることとなる米国最大のCMフェスティバルです。今年も事前からさまざまな論議を呼んでおり、放映局のCBS は2億1300万ドル(213億円、1ドル=100円計算)の収入を見込んでいます。今年の30秒のTVCMの値段は250~280万ドル(2億5000万円~2億8000万円)で、この莫大な金額を払っても、普段は「広告から逃げる消費者」 が1年に1度「TVCMの批評家」に変身して、広告に注意を払うスーパーボウルは、やはり落とせないようです。今年はみんなTwitterを駆使して、お互いの広告批評を共有するののが必須と思われます。 

23年間スーパーボウルの広告主であったペプシコは、今年はその出稿を取りやめて、社会貢献を中心とした「Pepsi Refresh Project」に2000万ドル(20億円)を使い、一般の人たちの投票によって選んだチャリティ活動を毎月130万ドル(1億3000万円)寄付していくと宣言しています。詳細は日経BPの私のコラム「米国ネットマーケティング茶話」の最新コラムにまとめていますので、ぜひご覧ください。

こうしたスーパーボウルの卒業生もいれば、復活するクライアントもいます。その一つは12年ぶりに戻ってきたインテルです。確かに、かつてはインテルの独占状態だったチップやマイクロプロセッサーの分野も競争が激化しており、ある意味でインテル・ブランドの再クレームをマスオーディエンスにしたいというのは本音でしょう。その場としてはスーパーボウルは適切なかもしれません。

すでに今朝Tweetしましたが、事前に論議を呼んでいるのが、CBSがゲイ対象のデイトサイトManCrunchの男性同士がキスするCMを、全国放送の基準に適合しないという理由で拒否した件です。すでにオンラインにこのヴィデオがあがっていますが、ゲイに対する偏見の論議を別にして、広告のレベルとしは単純すぎて、ちょっとこれはないなと思える内容です。

このManCrunchの一件は、2億8000万ドルの広告費を払う能力もないのに、否定されるのを承知でわざと論議を呼んでパブリシティ効果を狙ったという批判もあり、弱小企業のゲリラ的なマーケティング戦略の可能性もあります。すでにYouTubeでは、33万2500以上のビューもあがっており、彼らの意図はそれなりに達成されたのかもしれません。

これとは別に、米国の論議を二分する社会問題である「アンチ中絶広告」のオンエアを、CBSは許可しました。これは、反中絶を訴えるクリスチャン団体「Focus on the Family」が広告主で、生命の危険を理由に医師に中絶を薦められたが、あえてそれを押し切って出産を決意したNFLプレイヤーTim Tebowの母親が登場する「反中絶広告」です。女性の出産と中絶の選択の権利を守る女性団体からの抗議も寄せられており、母親が出産を決意した1987年のフィリピンでは中絶は違法で、違反者は6年の懲役が課せられる状況下で、医師が中絶を薦めたことは疑問だとする論議もあります。こうした事実を広告がきちんと説明しないでオンエアしたら、FTCやFCCへ訴えるという声も上がるなど、ヒートアップした論議となっています。

スーパーボウルの広告は、確かに時代を反映して、常にさまざまな論議を招いてきましたが、広告主がここで考慮しなければならないのは、視聴者がどんな気分でこの番組を見ているかという点です。マーケターとして考えると、米国民がビールやワイン片手にパーティ気分で「楽しもう」と思っている場に、いきなり「中絶」のような一言では片付かない宗教観や価値観の違いに根ざしたシビアな社会問題を持ち込むのは「場違い」であるという点と、そういう広告と視聴者は、その日は「エンゲージできない」という点です。

「場の空気を読む」

これはマーケターの最もケアしなければならない部分で、それが読めない広告主は、2億8000万ドルを無駄に使うことになります。CBSはスーパーボウルをどんな番組として位置づけているのか、経営者の立場から離れて、一消費者として考えたほうがいいと思います。子供たちが走り回る裏庭で、バーベキューでハンバーガーがグリルしているお父さんが、いきなりTV画面で「中絶問題」を見せ付けられるのはシンドイと思います。そういうシーンがスーパーボウルの典型的な場面です。それを思い描きながら、マーケティングする、これが肝要だと思います。


台本なしの今日のオバマ大統領と共和党の質疑応答は真のリアリティTVです

1/29/2010

 
C-Spanは、ワシントンの政治家たちのリアリティを、淡々とTVカメラで映していますが、ヒートアップした政治家の言動は、単なるリアリティTV番組より面白く、最近最もホットな「政治劇場」と言われています。今日の台本なしのとの質疑応答は「飛んで火にいる夏の虫と」思っていたはずですが、この夏の虫は火の中で、嬉しそうに飛び回り、周囲を大いにかき回した、という感じです。

また少なくとも、大統領が共和党の言い分に聴く耳を持って、彼らの陣地に出かけたことはポイントで、さらにホワイトハウスがかなりプッシュして、TVカメラが入ったことが成功の要因です。このC-Spanの放送の良さは、そこには政治評論家やTVレポーターといったバイヤスがかかる人たちが存在しない点です。最近のケーブルTVが「ゴングショウ」的で、極端な政治志向に走りやすい中で、ありのままの政治家の姿が映し出されるC-Spanは、視聴者が自分で目で見たことを、自分のアタマで考えることができます。

「密室の中の政治」とは古臭い言葉ですが、民主党が「ヘルスケアのリフォームの論議」で共和党を締め出して、密室で話し合ったことは多くの批判を呼びました。オバマ政権が打ち出す「政治の透明性」を強化する上でも、このC-Span的な作りこみのないカメラを入れて、国民にありのままを見せのは、信頼の獲得の上でも好ましいと思います。

今朝は米国の第4四半期のGDPが5.7%の成長率と、過去6年間で最も速いペースであるというニュースが入ってきて、ちょっと気分が明るくなりました。

もちろん失業率は相変わらず二桁で、「雇用創出」が最も大きな米国民の願いであることは変わりません。ただし、大統領は、おとといの一般教書演説で、「リセットボタン」を押して、米国民と「Re-engagement(再エンゲージメント)」を試みました。その直後のGDPのグッドニュースですし、今日大統領は共和党とFace to Face(対面)で、TVカメラを入れて、1時間半にわたってスピーチおよび質疑応答を行っています。

Obama(オバマ)大統領の「State of the Union Address(一般教書演説)」を聞いて...

1/28/2010

 
スピーチのキーワードは以下です。

Job(雇用) 24, Economy (経済)14, Goverment(政府) 12, Deflicit(赤字予算) 11, Green energy(グリーンなエネルギー)10, Reform (再建)10, Banks(銀行) 8, Change(変革) 7, Taxes(税金) 7, Small business (スモールビジネス)7, Health Care(ヘルスケア) 6, Gay(ゲイ) 1

このキーワードを見れば、大統領がこのスピーチで米国民に語りたかった問題の優先順位が良くわかります。「雇用創出」、これが2010年の最も重要な解決すべき課題で、そのための具体策の1つとして、7000億ドルのTARPから300億ドルの資金をコミュニティの銀行に移し、スモールビジネスがローンを借りられるようにすると発表しています。上院・下院の民主党および共和党には、耳の痛い言い方で、「ワシントンは毎日が選挙」という態度を改めて、問題を解決する責任を果たすように、訴えました。

大統領はいつも非常にクリアに言葉を発音します。このスピーチも、平易な表現で、米国が抱えるさまざまな問題をユーモアを交えて、わかりやすく説明しているので、ぜひじっくり腰をすえて聞いてみてください。米国の抱える問題や考え方が、自然に頭に入ってきます。私も驚きましたが、レポーターもここまでカジュアルでユーモアを交えた一般教書演説は、過去の大統領には例がないと、その印象を語っています。

「Dr. No(すべての大統領の政策に反対する)」と化した共和党も、大統領が「米国はNo2のポジションを受け入れることはできない」と訴えると、両党から「We're number one! We're number one! We're number one!(我々はNo1)」というチャントとスタンディングオベーションが生まれました。他の国からは見ると、傲慢な米国的な態度と思われるかもしれませんが、私から見ると「若者のOptimsmの反映」といった印象で、世界の中で誰かがこのナイーブとも言うべきエネルギーを持ち続けることが必要だと感じました。

CBSの演説直後のクイック調査では以下のような数字が挙がってきています。

  • 83%が大統領のスピーチを認める
  • 演説前の57%の支持者が演説後には70%へ:「大統領は米国の抱える問題の優先順位を国民と共有している」
  • 演説前の55%の支持者が演説後には71%へ:「大統領の経済計画は平均的な米国人を助けることができる」
この調査は44%が民主党支持者、21%は共和党支持者という回答者の比率で、オバマ支持者にバイヤスがかかっているので、米国民の声をそのまま反映しているとはいえません。ただし、少なくとも直接米国民に呼びかけた大統領の肉声は、やはりある種の安心感を国民に与えたことは否定できないと思います。

マサチューセッツ州の上院議員選挙での民主党の敗退は、米国に広がる政党への不信感を強く持つ人たち(無党派層)の怒りの増大を示唆して、オバマ政権とワシントンの民主党議員の間には「戦慄」が走り抜けました。この「坑道のカナリア」ともいうべき警鐘が、今、1月の時点で起きたことは、オバマ政権にとってラッキーだと思います過去1週間のオバマ大統領のトーンは完全に選挙期間中に戻り、「We & You」という言葉を連発しています。オバマ政権のグラスルーツキャンペーンを成功させたキャンペーンマネージャーのDavid Plouffeも先週オバマ政権に復帰しており、オバマ政権は就任1年目で早くも戦闘態勢に入りました。これも「Instant Grafitication(瞬間的な満足)」に慣れている米国民にとって、「モット時間が必要」と待つことが依頼するのが、実に困難であるかを象徴している出来事です。

「攻撃は最大の防御」という鉄則はさまざまな分野で活用できます。守りに入ったビジネスや政権は、弱体化します。ヘルスケアのリフォームという政治課題のために、守りに入っていたオバマ政権にとって、昨日は「ボタンをリセット」した重要な日です。スピーチの最後に大統領は「We don't quite. I don't quite.」という言葉で、決意を強く表明しています。3億人の人口を抱える米国は、ホモジーニアスな日本とは異なり、さまざまな人種や民族、政治的主張、価値観の異なる人間たちの集合体です。3億人分の異なる期待にどこまで応えていくのか、私のような常人は、想像しただけでもをアタマをハンマーで殴られたような痛みが走ります。あきらめないといっている大統領に、私は期待して、もう少し時間をあげたいと思います。

昨日は2人の超優秀なマーケターの登場で米国は盛り上がっていました。最初は地元サンフランシスコで新製品を発表したAppleのCEOのSteve Jobs(スティーブ・ジョブズ)です。私も、Yerba Buena Center of Artsから招待されたレポーターによって、どんどんライブでアップデイトされる彼らのTweetを読みながら、私のアカウントで笑いながらTweetしていました。Twitterの面白さは、Tweetererの感情的なリアクションが見られる点で、140文字で表された感情表現は、製品への批判でありながらも非常に面白く、コピーライターも中々こうは書けないという名コピーが多く、エンジョイしました。これはまたあとで、エントリします。

夕方から登場したのは、Obama(オバマ)大統領で、支持率が下降する中で、「State of the Union Adress(一般教書演説)」を行いました。米国民に、直接大統領の言葉で、2010年の米国の向かう道筋を説明する大事な演説です。スピーチの全文はここで読めます。ヴィデオは以下です。1時間11分のスピーチの中で、大統領は91回のアプローズ(拍手喝采)、58回のスタンディングオベーション(立ち上がって拍手喝采)を得て、その中に共和党の40回も含まれています。

「iPad」のネーミング

1/28/2010

 
昨日は、ここ地元サンフランシスコ・ベイエリアは、Apple(アップルの)新タブレット「iPad」の発表で、一時期会場のYerba Buena Center for Artsから、招待されたレポーターのTweetが2000本近く飛び交い、多くの熱狂を巻き起こしました。今朝のSF Chronicleの第1面は、オバマ大統領の一般教書演説とiPadで紙面が2分されていて、写真の面積比はiPadのほうが大きかったです。


私は地元の利で、時差もなくライブで発表現場のレポーターのTweetを読んでいました。期待値が非常に高かったせいか、最初のリアクションは多少失望感のある「えーiPod Touchが大きくなっただけじゃないの」という言葉が目に入りました。もう一つは、「えー本当に名前はiPadなの?」と、私も含めて多くの人たちがネーミングにびっくりした点です。これはこの言葉を目にした瞬間、女性ならば(男性でも)、すぐに生理用品みたいという印象を持ってしまうからで、オンラインではすぐにこのネーミングに関するコメントがあふれかえりました。

ネーミングの問題は、この生理用品を連想させるという単純な問題だけでなく、今朝のNY Timesの記事でも指摘されていますが、他社のトレードマーク問題に抵触するという点です。2003年、富士通はモバイルデバイスとして「iPad」をトレードマーク申請しています。OSはMSのCE.NETで、3.5インチのカラータッチスクリーン、インテルのプロセッサーでWi-Fi とBluetoothのコネクション、インターネット経由によるVoIP電話のサポートもありという製品です。価格は2000ドルでアップルのiPadのエントリレベルの499ドルとは大きく異なりますが、トレードマーク問題は2社間で争われる可能性が強いようです。記事によれば、「iPad」というネーミングは、ドイツのシーメンスがエンジンやモーターに使い、カナダの下着メーカーCoconut Grove Padsは、パッド入りのブラジャーにこれを使う権利があるということです。アップルはiPhoneの発売の時にも、Ciscoと同様のトレードマーク問題でもめましたが、交渉の結果、両社は和解に至った経緯があり、この「i」に絡んだ言葉は、今後も同社の製品発表でトレードマークがらみの問題を提供しそうです。

140文字という短い中でiPadを批判しているTweetが結構ありましたが、中から傑作を拾い上げると以下のようなものが目に付きました。

  • An iPod Touch for old people
  • Chewbacca finally gets a phone that fits his hands


さてさて、「iPad」そのものに対する感想は、やはりおおむね良好です。私は、SF Chronicleの記者Ryan Kimを信頼しているので、彼が今朝書いた記事で、「After spendeing about 20 minutes with the iPad, I want one. I'd rather have this than an e-reader or even a netbook.」と、表現している以上、購入する価値のあるデバイスなんだと、納得しています。実際に使った人の声を目にして、きちんと評価していきたいと思いますが、やはり興味をそそられる製品です。

ソーシャルメディアや携帯電話で寄付を集めるハイチ地震救援

1/14/2010

 
最近はTwitter(ツィッター)で気になった事柄をマイクロブロギングしていて、ブログの更新が少なくなっています。Twitterのサイトにログインしていると、自分がフォローしているさまざまなサイトからTweetが入るので、ついRetweetしたり、深堀してしまいます。たしかに瞬時に情報がアップデイトされるTwitterのライブ感は、ユーザにとってアトラクティブです。また、自分の関心事のログとしてメモ代わりにも使っており、その日の自分の興味と関心事の推移がよくわかり、ライターとしては非常に便利なツールとなっています。

今朝の私の最初の興味は、スマートフォンを含むモバイル(携帯電話)からのウエブアクセスが、3年後の2013年にはPCを抜いてしまうというGartnerの予測です。Gartnerによれば、ウエブアクセス可能な携帯電話は18億2000万台となり、PCの17億8000万台を超えて、メインのインターネットアクセスとなると予測しています。Morgan StanleyはPCを抜くには5年かかると予想していますが、確かに消費者のモバイルへの依存は急速に高まっており、Gartnerの2013年の強気の予測は正しいかもしれません。

今朝はさらに、Obama(オバマ)大統領が迅速なHaiti(ハイチ)地震救済を実施するために、米国は1億ドル(100億円)供出、最大5500人の米軍兵士を救援に差し向けると発表しました。ハイチ地震救援寄付でも、この携帯電話が大きな役割を果たしています。DailyFinanceよれば、すでに携帯電話のテキストメッセージで、赤十字に300万ドル(3億円)寄付が集まり、これは1日のモバイルによる寄付では最高額を記録したというニュースが入ってきました。これは過去の災害時の寄付の記録である、2004年12月のインドネシア津波の時の20万ドル、2005年8月のハリケーンカトリーナの時の40万ドルを、大きく上回る金額です。今回は「HAITI to 90999」をテキストメッセージすると、10ドルが自動的に赤十字に寄付されるという非常にシンプルなもので、誰でも簡単に参加できる仕組みとモバイルがアクションを起こすためのツールとしてますま生活に根づいていることを示しています。

また、今週は米国の交通事故の28%が、ドライバーが携帯電話で通話中あるいはテキストメッセージをしている最中に起きているというデータも発表されており、米国民のテキストメッセージへのオブセッションが、ハイチ地震救済の寄付にも現れているのかもしれません。ハイチ地震救済の団体のリストはここでも見られます。こうした救済のための寄付金募集という「call-to-action」で最も有効な手段はやはりTwitterやソーシャルネットワークといったソーシャルメディアのチカラです。いろんな情報が続々と入ってくる中で、瞬時にライブで仲間に呼びかけることが可能なソーシャルメディアは、行動のバイラル化が可能で、さらにヴィデオも駆使できるので、大きく人々の心にインパクトを与えています。

ただし、最悪死者5万人とも推定され今回のハイチ地震救済のために、続々集まる個人の寄付によって、最もビジネス的に恩恵を受けるのは、皮肉なことに、莫大なお金のトランザクションを扱うクレジットカード会社や銀行です。ハイチの78%の国民は、1日に2ドル以下で生活するという貧しい国です。地震によって完全にインフラが崩壊してしまった現在は水や医療、食物が最も重要なものとなっています。でも、今すぐにお金が使えなくても、今後の復興にとっては非常に重要になので、どんなカタチにせよ、寄付は必要です。

すでに、ハリウッドやNBAといった俳優やプロアスリートも支援行動を開始しており、国連や諸外国の支援も続々ハイチに到着しています。カナダ、中国、スペイン、アイスランド、ブラジル、べネズエラ、メキシコ、英国、イタリア、フランスなど、全世界が手を差し伸べようとしています(日本の名前は今の時点で見えていません)。グローバル的な支援は始まっています。私もブログやTwitterで、か細いながらも、ハイチ地震救済の情報を発信して、サポートしたいと思います。

January 13th, 2010

1/13/2010

 

「ブログ始め」は、自転車三昧のお正月とコンピュータのお話

1/5/2010

 
明けましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします。1ヶ月のうちに満月が2回現れる「Blue Moon(ブルームーン)」の元旦を経て、穏やかな正月の3が日が過ぎました。3日間ブログやTwitterと離れて、オフラインで夫と2人で自転車ばかりこいで、自転車三昧のお正月をすごしました。

元旦と2日は、我が家のあるアイランドシティAlamedaを1周する20マイル(32.19km)コースを走って「自転車始め」をして、3日にはPoint Richmondまで、Team Alamedaの仲間と一緒に往復して来ました。このコースの途中まで、ペダルが3つある3人乗り自転車に幼児と小学生高学年の女の子2人を乗せたお父さんも参加していました。お母さんも1人乗りの自転車でそばを走っていましたが、家族4人がロードレース型の自転車に乗るチームに遅れもせずに楽々とこいでいるのは、驚きました。このコースの距離は、44マイル(70.81km)で、私は3日間で合計84マイル(135.19km)走りこみ、かなり気合が入ったスタートを切りました。

夫のPinarelloの新しい自転車「Prince」は好調で、チームメンバーを追い越すほどの余裕があり、如何に自転車の性能が速さに比例するかを見事に示唆しています。私のSpecializedのDolceでは、到底歯が立ちませんが、亀のような速さながら、必死にみんなに食いついていきました。サンフランシスコベイの光と磯の香りをかぎながら無心になってペダルをこぐ楽しみは、やはりオフライン生活の大きな喜びです。

また年末に、10年ぶりにラップトップコンピュータ(AcerのAspire)を購入して、新年から、OSはWindows 7を使っています。10年前に購入したのIBMのThinkPad(Lenovoになる前)は、今でも壊れることなく使用できますが、さすがに処理スピードが遅くなり、スクリーンの画像が暗いので、思い切って買い換えました。新しいラップトップ購入は、夫が新しいジーンズ(彼が常にはいているLevi'sのストーンウォッシュではなく、インディゴブルーのダークなカラー)を購入するようなもので、中々踏ん切りがつきませんでしたが、Toshibaのドッキングステーションも一緒に購入して、デスクトップののモニターに画像をドラグしながら、最新のソフトやマルチプルな作業を行って、今まで自分が如何にオールドスクールだったかを実感しています。

私の一番最初のラップトップもThinkPad(Window 95のOS) ですが、この2台目のThinkPadはクラシックと言っても良いくらい、丈夫で頑丈です。OSは、最初はWindows98で、その後はXPに入れ替えましたが、日米間を数え切れないぐらい私とともに往復して、今でもノートブッククーラーの上において冷やしながら使用しています。新しいラップトップにすべての資料の入れ替えを行ったら、このThinkPadの中身をすべてきれいにして、これはこれで使うつもりです。最近のラップトップコンピュータの使い捨てに近い短い耐用年数から考えると、10年前に3000ドル以上で買ったこのコンピュータは十分元が取れたと思います。ハードはあたりはずれがありますが、私とこのThinkPadの相性は確かに良かったようです。

日本出張でいつも私の古いThinkPadを見て驚いていた方たちは、今度いきなりラップトップがAcerに変わったので驚かれると思います。これは、私の住むアイランドのコンピュータ修理とカスタマイズをするお店のオーナーの推薦によるものです。彼女は、私の軽くて速いラップトップという希望を、コストパフォーマンスと性能という点から考えて、Acerを選びました。彼女いわく、ほかのメーカーの製品は、バラバラな部品メーカーがバラバラなプラントで作っているので、製品の質が一定していないという点を強く指摘して、それを避けるためにAcerを推奨しています。非テクノロジー系の私は、信頼する彼女の助言に素直に従っていますが、今のところ、大いにハッピイです。

そんなこんなで、年の初めのオフとオンの日々は、快調です。

熱くなるモバイル市場:AppleとGoogleの全面対決か?「Nexus One」ローンチング!

1/5/2010

 
今年は、GoogleとAppleのスマートフォンをめぐる全面対決の年になりそうです。Googleは自身のオンライン広告帝国を死守するために、今日正式にAndroid(アンドロイド)搭載のスマートフォン「Nexus One」をローチングしました。すでに3週間前に社員には公開されていたNexus Oneですが、Googleのサイトでは、実際にカーソルをNexus Oneのイメージのアイコンにあわせると具体的な機能が見られます。キャリアはT-Mobile USAで2年間契約で、179ドルですが、他のキャリアを使用したい人には「unlocked」と呼ばれるバージョンがあり、これは529ドルという価格で販売されるということです。米国のVerizon、ヨーロッパのVodafoneも、今年の春にはNexus Oneの発売を開始するということで、Googleの本格的なスマートフォン市場参入が始まります。

過去2年半で3000万台のiPhoneを売り切ったAppleは、今日Googleに対抗するかのように、モバイル広告ネットワーク会社Quattro Wirelessを2億7500万ドルで買収しました。Googleは昨年11月競合のモバイル広告ネットワークのAdMobを、7億5000万ドルで買収したばかりで、両社の今後の動きは激しくなりそうです。アンドロイドプラットフォームのスマートフォンは、すでに昨年からぐんぐんシェアを伸ばしており、iPhone、Blackberryを中心として成長してきたモバイル市場は、かなりの速度で拡大しそうです。

インターネットへのアクセスが、コンピュータからモバイルデバイスに移行する中で、今年はモバイル市場が大いに燃え上がりそうです。

    大柴ひさみ

    日米両国でビジネス・マーケティング活動を、マーケターとして、消費­者として実践してきた大柴ひさみが語る「リアルな米国ビジネス&マーケティングのInsight」

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