ひさみをめぐる冒険
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ひさみをめぐる冒険
サンフランシスコ・シリコンバレー在住マーケターのINSIGHT(洞察)



誕生日

11/25/2005

 
昨日は、日本時間の11月25日で、日本の母からは、「あんたは日本で生まれたから、今日がお誕生日です、おめでとう!」という電話があり、弟からは、米国時間24日の深夜にEmailで誕生日おめでとうを言われました。

48歳から49歳となるというのは、ほとんど変化を感じません。多分、来年の50歳の時には、大台に乗るので、何か感じるでしょうが。

夫からは、有名なMyerchinのセーリング用の大きなナイフをプレゼントされました。

ナイフの人口象牙の柄には、私の好きな海がめの親子のScrimshawが彫られており、さらに「San Francisco to Hawaii 2005」という、今年の記念すべき太平洋半分横断のセーリングの記念の文字も彫られていました。夫は、この海がめの親子のイラストをWeb上で見つけて、Pete Driscollというアーティストにコンタクトして、海がめの親子と文章を彫るように、依頼してくれました。マウイで潜った時に、出会った片足の海がめとの、アイコンタクトを思い出す、素敵なイラストです。

私は、今年は家を買ったので、一切のプレゼントはいらないと思っていたので、この思いもよらないプレゼントには、大いに感激しました。

夫は、思ったより大きくて重いので、私がこれを身に着けて、セーリングをして、海に落ちた場合、このナイフが重石となって、浮かび上がってこないかもしれないと、深刻な表情で説明していました。

マウイに到着する前夜、雨と強風の深夜3時頃、マストが折れた時、真っ先にキャプテンは、「俺のナイフを持って来い」と叫んだのを思い出します。マストや セールやらいろんな機材が、海に向かって宙ぶらりんのぶら下がっていて、船体に穴を開ける危険性があり、キャプテンが大きなナイフやカッターで、必死に カットしている姿は、まさに生死を賭けたアドベンチャーで、あったと、いまさらながらに実感します。

こんな大きなナイフを誕生日プレゼントにもらって喜ぶ女性は少ないと、思いますが、私のナイフは太平洋の海につながる、ロマンティックなメモリです。

コンピュータ・クラッシュと通勤ラッシュ

11/20/2005

 
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3日前に起こったラップトップの突然のクラッシュには、ほんとうに心底くたびれました。

自宅で原稿を書いている間に起きた、突然のDos画面の表示は、久しぶりに、「Computer Rage(コンピュータへの怒り)」と悲しみに遭遇することになりました。

2年と1ヶ月前に購入したThinkPadは、私に何のご挨拶もなくハードドライブがイカレテしまい、今は取替えのハードを待つ身で、うちのテックサポー トの会社に預けられました。この事件によって、突如私は自宅で盲目の世界に陥ったように、あらゆる情報へのアクセスができなくなり、イチイチ私のビジネス パートナーに電話して、いろいろ聞く始末です(手元には、何もハードコピーがなく、テックサポートへのコンタクトもできない状態でした)。

もちろん、オフィスに行けば、すべてありますので、当然のように通勤ラッシュに苦しみながら、片道32.5マイル、往復65マイルの道のりを、1時間以上 かけて、車で通っています。今の家に移る前は、自宅とオフィスは、スープの冷めない10分という距離でしたので、非常に便利でしたが、今は自宅のある小さ な島AlamedaからEast Bayへの橋、HaywardからSan Mateoまでの橋と、必ず2つの橋を渡り、サンフランシスコ・ベイを横断しています。一口に65マイルといいますが、104.6kmを毎日運転している ことになり、ガソリン代や3ドルの橋のTollなど、費用もばかになりません。

それ以上に、今、実感として恐怖を感じているのが、交通事故への恐れです。

East Bayの主要なフリーウェイ880は、 産業用の車も多く、またドライバーの運転も、気持ち荒っぽくて、巻き込まれての事故が非常に気になります。毎日必ず2~3件の事故を目撃して、San Mateo Bridgeにたどり着く私は、ベイを横切るときだけは、サンフランシスコのViewや海を眺めて、やっと一息つけます。

死への恐怖を実感するというと、オーバーに聞こえるかもしれませんが、この通勤によって、今まで以上に、「人間は毎日死と直面しているんだ」という言葉 が、アタマをよぎります。急に、私が死んだ場合には、今、ビジネス上で借金はあるか?個人では?私の生命保険は、いくらだっけ?これで十分なのかしら?な ど、死んだ後に、人に迷惑をかけないようなリスクマネジメントをきちんとしているか?など、いろんな疑問が出てきました。

最後には、「今日死んでもいいように、やるべきことをすべてやって、悔いにないようにするしかない」という、いつもの「ひさみ節」の結論に至りました。

内心の葛藤の割りは、当たり前の結論を胸に、104.6kmの道のりを、規定の最高速度65マイル(=104.6km:時々スムーズに走ると、75マイル=120.7kmまでは出してしまうことがあります)で、走っています。



「ヘリコプターママ」と「トロフィーチルドレン」の関係

11/12/2005

 
昨日は、NHK BS1のディレクターから、突然の番組協力の依頼のメールと電話があり、「きょうの世界」という、毎週月曜から金曜22:45~24:00放送の番組に取材協力しました。

放送は日本時間の11月11日で、すでに終わっていますが、アメリカのABC放送で10月21日にオンエアされた番組「ヘリコプターママ」についての紹介です。私が昨年書いた「ジェネレーション Yシリーズ」のコラム、「ブーメランキッズ」の中で、「ヘリコプターママ」に触れたことから、検索されて、コンタクトしてきたようです。

「ヘリコプターママ:過干渉・過保護な母親」:ヘリコプターが上空でホバリングしながら常に監視するように、子供の生活すべてを監視して、何でもやってあ げようとする母親のことで、最近は小さな子供のみならず、大学生の入試手続きまで、すべて母親が面倒を見ることが多くなってきています。

ブーメランキッズのコラムでも書きましたが、かつては、成功した男性がその競争を勝ち抜いた結果として、若くて美しいトロフィー(賞品)のような妻を得る ことを「トロフィーワイフ」と言いましたが、最近は、常に同世代と競争してきたブーマーズの親が、その競争原理を自分の子供に持ち込み、最高の教育と贅沢 なものを与えて、自分のために最高の子供を創ろうとして、子供を「トロフィーチルドレン」として、扱う傾向があります。

その結果として、「ヘリコプターママ」のような、 毎日メールで大学生の子供の様子を尋ねる、異常とも思えるほどの子供への監視・干渉が出始めているようです。

ブーマーズもジェネレーション Xも、親との関係は、現在のジェネレーション Yとは違って、距離や考え方の違いがある、従来の親子という上下の関係で成り立っていました。ところが、最近の親子関係は、親の方が子供に対して「友達の ようになりたい」という並列の関係論を求めています。以下の数字は、調査会社Synovateが行った12歳~30歳までの子供を持つ親1,000人の調査のものです。

・43%の両親:子供の親友になりたい
・40%の両親:できることなら、子供が望むものはすべて買ってあげたい
・73%の両親:最近購入した製品は、子供が喜ぶだろうと思って買った

こういう数字を見ると、過剰な子供への注目が、子供をスポイルする結果となって、彼らが親から離れて厳しい現実に直面する時のことが、非常に心配になります。

すでにジェネレーション Yは、社会人として現実に働きだしていますが、企業側は、彼らの自己中心的(自分が行ったWorkに対して、常にPositiveな評価やコメントを求め る)な勤務態度に、困惑しているようで、これから現実社会における、こうした世代間のコンフリクトは、増えてきそうです。

子供にはすでにたくさんの友達がいます。彼らに必要なのは、Reality TVやヴィデオゲームのような虚構の世界ではなく、責任と愛情を持って、現実の人生の美しさや厳しさを教えてくれる「親」だと、私は思います。


チャールズ皇太子夫妻のSFのホームレス視察

11/10/2005

 
今朝は新聞を珍しく読む時間があり、SFのホームレスのメッカ、Tenderloinを訪問した英国のチャールズ皇太子夫妻の記事が目につきました。

SF市長のGavin Newsomが、必死に取り組んでいるホームレス問題は、SFが永年抱える大きな課題です。2004年の推定で1万5000人いるといわれるホームレス は、麻薬・アルコールの依存あるいは家庭内暴力などによって、心に痛手を受けている人たちが多く、SFではこうしたホームレスの人たちへの精神および物質 的なサポートプログラムに 基づいて、専門家によるカンセリング、雇用サポート・住宅供給など、いろいろな施策が実行されています。市の努力もあって、少しずつホームレス問題は向上 しつつあり、過去2年間で、1500人のホームレスに住宅を供給し、ストリートに住むホームレス人口は28%減少しています。

昨日のチャールズ皇太子とカミラ夫人のEmpress(ホームレスのための住宅)訪問は、そうしたSFのホームレス問題の進捗状況を、パブリックに訴える には、非常によい機会でした。皇太子も英国でホームレス問題に積極的に取り組んでいるという共通点もあり、ブッシュ政権のホームレス問題担当者も随行し て、12人のホームレスと会話を交わした「ロイヤルカップルの65分間のツアー」はまずますの成功だったようです。

亡くなったダイアナ妃のエイズ患者への親身な対応とは、正反対の当時の他の英国王室の冷たい態度は、今でも鮮明に記憶に残ります。チャールズ皇太子も、イ マイチ評判がぱっとしないカミラ夫人を伴っての今回の米国訪問は、ダイアナ妃並み派手なパフォーマンスやPR効果は生まれませんが、彼らしく地味な効果は 上がっている、そんな気がします。

日本でも、聖武天皇の夫人である光明皇后が、730年に設立した日本最初の病院「施薬院」や、貧しい人たちために施しをする施設「悲田院」の例もあるように、世界で最もリッチな王室の英国ロイヤルには、社会貢献で大いにがんばって欲しいと思います。

フェリーでサンフランシスコへ通勤する楽しみ

11/9/2005

 
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昨日は、早朝からUSFで、International Business Classの大学生へのプレゼンテーションがあり、サンフランシスコのダウンタウンへ、フェリーで向かいました。

新居のAlamedaか らSFのフェリービルディングへ向かう朝一のフェリーは、午前6時10分です。まだ、夜が明けていない中、この時間帯で通勤する人が、徐々に集まってきま す。みんな、顔なじみらしく、フェリーの中に入ると、思い思いの席で、いろんな朝の会話が始まっています。編み物をはじめる女性が2人、ラップトップを開 けて仕事をし始める男性や新聞を読み始める人たち、コーヒーを飲みなながらまだ暗いベイを眺めている人、湾岸警備隊の若い男性は、親しげにブロンドの若い 女性やミドルエイジの男性と話し始めています。

Alamedaに住む楽しみは、このフェリーによるシティへの通勤です。片道5ドル50セントで、20分でSFに到着します。通勤渋滞がなく、時間が正確 な上に、フェリー内ではリラックスして、色なことが出来ます。私はベイの海を静かに進むフェリーのゆったりとした室内から、シティの夜景がだんだん朝を迎 えるのを楽しみながら、初めてのフェリー通勤を満喫しました。

大学生たちへのPresentationのクラスを終えて、SFで打ち合わせをした後は、フェリービルディングに戻り、2時の帰りのフェリーまで、少し時間があったので、フェリービルディングのMarket Place(グルメショップやおしゃれなお店があります)で、ウィンウーショッピングしました。お気に入りの家庭用品のSpeciality ShopのSur La Tableで、いくつかの気に入った用具を見つけたので、この買い物は、次回、夫と一緒に来たときに検討しようとして、2時のフェリーに乗り込みました。

夫の会社(Bay Ship & Yacht)は、Alamedaのフェリー乗り場の横なので、フェリーから降りる私の姿を、夫は見えたと言っています。

私の友人は、「シドニー在住の友達も言っていたけど、フェリー通勤は世界中、どの場所からでも、最高の通勤スタイルらしい、みんな凄く気に入っているみたい。」と言います。私もそれを実感した初めてのフェリー通勤でした。




Galaのオークションで、ヨットを競り落としました。

11/2/2005

 
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先週の土曜日「おばさんシンデレラ」となった私は、夫とともに、「6th Annual Maritime Heritage Awards」の「Gala(ガラ)」に行ってきました。

Galaに行く前に、私らしい緊急事態が発生しました。まず、この日は引っ越しと家のRemodelingの最中で、私と夫は朝から、段ボール箱と格闘し ながら、家中の掃除に明け暮れていました。ダイニングとキッチンの工事は進行中、室内の壁はペンキ塗りの真っ最中で、家中にカバーが掛けられており、とに かく、我が家はカオスでした。

そんな中、5時半に出かけるために、夫はタキシード、私はガウンを着て、鏡に向かった私は、思わず悲鳴をあげました。なんと、私のガウンには、セキュリ ティのための警報ブザーのタッグがついたままだったのです。夫はうなりながら、デパートのNordstromに電話して、タッグをはずずために最も近いデ パートを探して、2人でペンキのカバーを踏み分けて、クルマに乗り込みました。自宅からフリーウェイをとばして、Nordstrom Rackというアウトレットに20分後に到着。

私はガウンを来たまま、店に入った瞬間、警報ブザーは鳴りだし、店の中の人たちは一斉に私に注目します。私は、そんなことはお構いなしで、ドレスの裾をた くし上げて、キャッシャーのカウンターに近寄ります。店員は、このカウンターの上のマシンではずずから、このカウンターに飛び乗れるか?と聞いたので、 「Of Course(もちろん)」と叫んで、ジャンプしてカウンターの上に一発で飛び乗りました。彼は、私の腰を掴んで、マシンのそばに引き寄せて、見事にガウ ンを着たまま、タッグをはずしました。その後は、ピンがまだガウンの内側から外に刺さったままなので、私はガウンをウエストまでたくし上げて、ピンを抜 き、周囲の驚く人たちの顔を尻目に、クルマまで戻り、Galaめがけて、走り去りました*。

*昨日、この話をオフィスの人たちにしたら、もしこのシーンをヴィデオ撮影できたら、「America's Funniest Home Videos」で賞金を獲得できたと、みんなで涙を流しながら、笑いころげていました。

30分遅れで到着したTreasure Islandで、振り返ると、SFのダウンタウンが夕陽のリフレクションでシルエットとなって浮かび上がり、先ほどのタッグの件もきれいに忘れるほどの美 しさでした。オークション用のBidder Number 481を受付でもらって、気分は「おばさんシンデレラ」に戻った私は、とってもおいしいお寿司を中心にしたオードブルとシャンペンを片手に、サイレント オークションの品々を見ながら、夫の上司や同僚に挨拶して、回りました。

オークションが、後5分で終了とアナウンスされると、夫は、説明だけで実物が提示されていない、アメリカズカップに出場したヨットの模型「J. Yacht Ranger 1937 Model」をBitし、結果、そのヨットは私たちのものとなりました。Retail Valueは225ドル、入札価格の135ドルの小さなヨットは、我が家の最初の祈念すべきヨットです。オークションでの収益は、全てチャリティへと寄付 されるので、買い物をしても、気分は最高です。

その後は、すばらしいDinnerとライブオークションで、会場は盛り上がり、上院議員のヴィデオメッセージの上映、また夫の勤務する会社(Bay Ship & Yacht)での、彼の最初のプロジェクト、歴史的船舶「C. A. Thayer」の修復工事の様子も上映されるなど、本当に楽しいGalaとなり、最後はもちろん2人でダンスを大いに楽しみました(少なくとも私は)。

ダンスが終わると、かかとの高い輝くばかりのシンデレラシューズを履いていた私は、その痛みに耐えかねて、足を引きずりながら、我が家にたどり着きまし た。フロントヤードの芝生の上を、手でシンデレラシューズを持ちながら、裸足で歩いている時に、どうやら、シンデレラの魔法は消えてしまったようです。

しかし、何とも大変な日でした。



    大柴ひさみ

    日米両国でビジネス・マーケティング活動を、マーケターとして、消費­者として実践してきた大柴ひさみが語る「リアルな米国ビジネス&マーケティングのInsight」

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