
自宅で原稿を書いている間に起きた、突然のDos画面の表示は、久しぶりに、「Computer Rage(コンピュータへの怒り)」と悲しみに遭遇することになりました。
2年と1ヶ月前に購入したThinkPadは、私に何のご挨拶もなくハードドライブがイカレテしまい、今は取替えのハードを待つ身で、うちのテックサポー トの会社に預けられました。この事件によって、突如私は自宅で盲目の世界に陥ったように、あらゆる情報へのアクセスができなくなり、イチイチ私のビジネス パートナーに電話して、いろいろ聞く始末です(手元には、何もハードコピーがなく、テックサポートへのコンタクトもできない状態でした)。
もちろん、オフィスに行けば、すべてありますので、当然のように通勤ラッシュに苦しみながら、片道32.5マイル、往復65マイルの道のりを、1時間以上 かけて、車で通っています。今の家に移る前は、自宅とオフィスは、スープの冷めない10分という距離でしたので、非常に便利でしたが、今は自宅のある小さ な島AlamedaからEast Bayへの橋、HaywardからSan Mateoまでの橋と、必ず2つの橋を渡り、サンフランシスコ・ベイを横断しています。一口に65マイルといいますが、104.6kmを毎日運転している ことになり、ガソリン代や3ドルの橋のTollなど、費用もばかになりません。
それ以上に、今、実感として恐怖を感じているのが、交通事故への恐れです。
East Bayの主要なフリーウェイ880は、 産業用の車も多く、またドライバーの運転も、気持ち荒っぽくて、巻き込まれての事故が非常に気になります。毎日必ず2~3件の事故を目撃して、San Mateo Bridgeにたどり着く私は、ベイを横切るときだけは、サンフランシスコのViewや海を眺めて、やっと一息つけます。
死への恐怖を実感するというと、オーバーに聞こえるかもしれませんが、この通勤によって、今まで以上に、「人間は毎日死と直面しているんだ」という言葉 が、アタマをよぎります。急に、私が死んだ場合には、今、ビジネス上で借金はあるか?個人では?私の生命保険は、いくらだっけ?これで十分なのかしら?な ど、死んだ後に、人に迷惑をかけないようなリスクマネジメントをきちんとしているか?など、いろんな疑問が出てきました。
最後には、「今日死んでもいいように、やるべきことをすべてやって、悔いにないようにするしかない」という、いつもの「ひさみ節」の結論に至りました。
内心の葛藤の割りは、当たり前の結論を胸に、104.6kmの道のりを、規定の最高速度65マイル(=104.6km:時々スムーズに走ると、75マイル=120.7kmまでは出してしまうことがあります)で、走っています。