ひさみをめぐる冒険
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ひさみをめぐる冒険
サンフランシスコ・シリコンバレー在住マーケターのINSIGHT(洞察)



ポップカルチャーのアイコンの死:マイケル・ジャクソン情報は津波となってオンラインを襲った

6/29/2009

 
日本に来て早一週間、その間に書籍の発行が始まり、書籍のプロモーション用のYouTubeのヴィデオ撮影、宣伝会議の編集長によるインタビュー、夫の引越しの手伝い、公私ともども様々な方たちとの大切な会食など、息つく暇もなく毎日が過ぎています。今日の午後、やっとホテルに入り、明日の日経NETMarketingのシンポジウムの特別セミナーの基調講演の準備に注力します。
その間、米国では、ファラ・フォーセットが亡くなり、さらにマイケル・ジャクソンが急死するという、ポップカルチャーのアイコン的な存在の死亡が伝えられています。さらに今日は、米国のインフォマーシャルのアイコン的存在であるBilly Mays(50歳)が急死したというニュースがありました。彼は、「Pitchman(ピッチマン)」と呼ばれるTVショッピングで製品を売り込んで多くのベストセラー製品を生み出した有名な人物です。死因は不明ですが、人の運命とは確かに明日をも知れないと実感します。

日本でCNNとかBBCを見ると、マイケルの死に関しては、「ブタのインフルエンザ騒動」と同様な感じで、朝から晩まで報道していますが、私も夫もマスメディアのこの極端な対応に対して、かなり冷ややかに見ています。確かに彼はポップカルチャーの巨星ですが、彼の後半生は幼児への性的な虐待や奇行、過激な整形手術、巨額の負債とか、実にタブロイドメディア的なアイコンで、なんともやりきれないものでした。メディアもあれほど彼に批判的であったにもかかわらず、彼のセンセーショナルな死に関しては、手のひらを返したように報道しているのを見て、「やれやれ」という感じです。

マイケルの死亡がオンラインに流れた瞬間から、Twitter、Facebook、芸能関係のサイト、ニュースメディアは、一時極端にアクセスしにくくなり、21世紀のオンラインユーザの関心が津波級になった時の怖さを、オンラインメディアは実感したようです。マイケルはグローバルなポップカルチャーのアイコンですので、全世界からアクセスがあり、そのモメンタムは、サイトのキャパを越えたようです。今後もこの手のことは起こるので、ライフラインでユーティリティとなっているオンラインは、ますますそのスケールと重要性を実感します。

大柴ひさみの新刊『YouTube 時代の大統領選挙 米国在住マーケターが見た、700日のオバマキャンペーン・ドキュメント』予約開始

6/13/2009

 
私の2冊目の書籍「YouTube 時代の大統領選挙 米国在住マーケターが見た、700日のオバマキャンペーン・ドキュメント」の予約が、Amazon.co.jpで開始されました。先週末に最終データの修正を戻して、現在製本中です。最終原稿を、1日かけてゆっくり読み直しましたが、改めて当時の私の熱い想いが感じられ、さらに思いがけないほど米国民のさまざまなInsight(インサイト:洞察)が書き込まれていて、思わず自分でも「これは面白い本」だと思ったくらいです(笑)。

是非、この機会に予約購読されることを、お薦めします。詳細と本のまえがきを以下に記します。

『YouTube 時代の大統領選挙 米国在住マーケターが見た、700日のオバマキャンペーン・ドキュメント』

  • 出版社: 東急エージェンシー
  • 価格1,680円
  • 単行本(ソフトカバー)


本の「まえがき」

2007 年2 月4 日「オバマさんが大統領になるかも」というタイトルで、初めてブログのエントリをした時には、まさか「Obama Watch」と題して、オバマキャンペーンを2 年以上も追いかけることになるとは思いもよりませんでした。

この歴史的な「オバマ大統領誕生」に、米国民のオンラインのアクティビティがいかに大きな役割を果たしたかは、米国民のインターネットのライフスタイルの調査機関「Pew Internet & American Life」が、4 月15 日に発表したデータが証明しています。

2008 年11 月4 日の投票日後の結果を見ると、「政治的なコンテンツをポスティングした」と回答した人は、オバマサポーターは26%、マケインサポーターは15%、「SNS によって政治的にエンゲージした」と答えた人は、オバマサポーター25%、マケインサポーター16%と、オバマ支持者がソーシャルメディアによって積極的に情報交換や候補者へのサポートを行なったことが示唆されます。

当時、2008 年1 月4 日のアイオワの予備選挙に勝つまで、誰もがBarack Hussein Obama(バラク・フセイン・オバマ)という名前の無名の候補者が「クリントン・ブランド」を打ち破るとは思いもよらず、また多くの人たちは2008 年11 月4 日の投票日の夜、マケインを破って当確というニュースを見るまで、オバマ大統領誕生を信じることが出来ませんでした。

この奇跡的ともいえる「大統領誕生」の背景には、米国社会がもつユニークな価値観が横たわっています。私は「Yes We Can!」という言葉が好きです。1995 年に米国に移住した頃、米国についてわからないことがあると、夫(米国人)にその理由を尋ねました。その中で、夫が使った「Because we can(なぜならば我々はそれができるから)」という、非常に米国的な言葉に日米間の思考回路の根源的な違いを感じたことを思い出します。憲法が保障する「自由と平等」という権利に支えられた民主主義を、だれもが衒いなく信じて、「Yes We Can!」という言葉どおりに、実際に行動してしまう、これがこの国のエネルギーです。傍観者でいるのがつまらなくなるくらい、まだまだ熱いものがたくさんある、それが米国社会の面白さです。

マーケターの視点から見ると、今回のオバマキャンペーンは、もの凄い勢いで変化する現在の「マーケティング& コミュニケーションのパラダイムシフト」を的確に把握して、それに戦略的に対応して成功した稀有な事例と言えます。私も含めてオバマ候補者にインスパイアされた何百万、何億のブロガーやソーシャルネットワーカーは、彼のメッセージから感じたことを仲間と共有するために、連日のようにUGC(User Generated Content:ユーザ創出コンテンツ)やCGM(Consumer Generated Media:消費者創出メディア・コンテンツ)を発し、それを波及・増幅させたのがソーシャルメディアでした。「I」ではなく、「We & You」という「Peer(仲間)」の視点で、有権者1 人1 人に直接語りかけたオバマキャンペーンは、このツールによって「点」でしかなかった個人を「線」として、さらにそれを全米レベルに広がる「面」にまで拡大させていきました。

米国大統領というある意味で世界で最も重要な職務の人を選ぶプロセスに直接的に参加した米国民の熱狂は、かつてサイレントと称されたマジョリティに積極的な「ボイス」を与え、「オバマ現象」を生み出しました。これは、日本では実感しにくいエネルギーに支えられています。本書では、そうした「オバマ現象」に加担した米国在住日本人マーケターが綴るブログを通して、リアルタイムで進行する大統領選の醍醐味を味わっていただければと思います。またマーケターの方には、筆者がまとめたオバマキャンペーンの詳細と分析を読んでいただいて、ご自身の戦略にぜひ活かされることをお薦めします。研究すればするほど、オバマキャンペーンがマーケターの宝の山であることが感じられます。

(『YouTube 時代の大統領選挙』のまえがきより。無断引用・転載を禁止します。)




よりオープンオープンな政府を目指すオバマ政権の進化するコミュニケーション

6/9/2009

 
今月はすでに2週目に入っているのに、すっかり「ブログレス状態」で申し訳ありません。このブログの「Obama Watch」の書籍化が大詰めとなり(アマゾンで予約できます)、さらにJaM Report Vol. 5の執筆ですっかり時間を取られて、エントリできていません。

その間、Obama(オバマ)政権は、ヘルスケアのリフォームのために、相変わらず積極的にeメールで話しかけてきていますし、大統領のエジプトのカイロでのスピーチでは、モスリム世界へお互いの外交の着地点を見つけようとする積極的なダイアローグを行なっています。また、最高裁の判事候補に、大統領が選んだヒスパニックの女性Sonia Sotomayorは、過去の自身の人種を基にした発言で、共和党やメディアから大いに批判されて、物議をかましていますが、これも米国の再生にとって必要なことで、論議は活発化すべきだと思います。

ハードなニュースは、メディアがどんどん報道しているので、私が詳細をブログする必要はないと思います。私も含めて多くの人たちは、左右の極端な政治・政策志向の人たちの発言にあきれており、信頼するオバマ大統領の判断とリーダーシップに任せておこうという気持ちが強いと思います。

この続きは、無料の会員制コラム「Obama Watch:変革の時を迎えた米国社会」をご覧ください。

「Life is good!(人生は最高!)」太平洋の潮風と生牡蠣&スパークリングワイン、そして自転車です。

6/8/2009

 
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週末は、2日間合計52.6マイル(84.01km)を自転車で走りました。土曜日は自宅のあるアイランドシティのAlamedaと、お隣の街のSan Leandroのマリーナを往復して、フラットな26マイル(41.84km)を軽く走り抜けました。これは、日曜日のPoint Reyes StationとNicasio間のアップアエンドダウンのあるカントリーサイドの足慣らしで、夫ともに自転車の後は、セーリングのクラブのあるマリーナのレストランで、オイスターとスパークリングワインを楽しみました。私の楽しみは、自転車の後の生牡蠣と爽やかなスパークリングワインです。まさにこの楽しみのために日曜日は、2台の自転車をクルマの上にのせて、Tamales BayのあるPt. Reyesに向かいました。 
高低差の合計は1147フィート(349.6m)で、26.6マイル(42.81km)のコースは思ったより厳しく、急な上り坂で、ハゲワシが頭上を舞っている時に、彼らの餌にはなるまいと必死にペダルを踏みました。向かい風がきつくしんどい場面は度々有り、汗で目が痛くなるほど、踏ん張らなければならない時もありましたが、結果、無事に全工程を終了して、納得できる走りとなりました。

ちょうど、Pt. Reyes Stationは、サマーフェスティバルの最中でパレードには多くの馬車やカウボーイも参加しており、見物人もウエスタンスタイルで大賑わいでした。私たちはそのお祭り騒ぎから抜け出して、Tamales Bayにある、Hog Island Oyster Co. を目指しました。ここは、1983年3人の海洋学者によって始められた牡蠣の養殖場で、年間300万個以上の牡蠣を生産しています。もちろん、サンフランシスコのフェリービルディングにある直営レストランHog Island Oyster Barsでも、ここの牡蠣を食べられますが、やはりこの養殖場で自分で牡蠣の殻をはがして、そのまま海水とともに食べるがベストです。ピクニックテーブルがあるので、自分でスパークリンワイン、チーズ、クラッカーなどを持ち込んで、そのまま食べます。以下は写真で綴るHog Island Oyster Companyでの、生牡蠣の食べ方です。

お薦めは、「Hog Island Sweetwaters」と「Hog Island Kumamoto」です。一緒にテーブルに座っていた人たちは、ニューヨークからワインカントリーに訪れた人たちでしたが、カリフォルニアの良さを大いに満喫しているようでした。私が「Life is good(人生は最高!)」と言うと、みんなも思わず同じコトを叫んでいました。

「良く遊び、良く学ぶ」ではありませんが、今週はいろんなことを片付けるために、がんばります。

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「健全な精神は健全な肉体に宿る」:「Obama Watchの書籍化」が大詰めです

6/2/2009

 
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現在、私は、2007年から追い続けたオバマキャンペーンのブログの書籍化の最後の詰めで、過去一ヶ月間かなりフォーカスを強いられる作業を行なっています。ブログのエントリ数を見ると私がほかに時間をとられているのが如実にわかると思いますが、出版社は東急エージェンシーで、タイトルは以下です。発行は今月末の予定です(Amazon.co.jpで予約が開始されました)。

「YouTube時代の大統領選挙:米国在住マーケターが見た、700日のオバマキャンペーン・ドキュメント」

書籍はこれで2冊目ですが(最初の書籍は「ひさみをめぐる冒険」)、引用先や画像の許可や内容の再確認など、いつも思いますが、書籍には多くの人たちの尽力が必要で、大変なチーム作業です。いろいろこの書籍の告知のことも検討中ですが、そのツールとしての「Twitter」採用も候補として挙がりました。

「Twitterのコミュニケーションツールとしてのグローバル化」は、中国政府が6/5に20周年を迎える天安門事件対策として、Twitter、 Flickr、MSのHotmailを、ブロックするという今日の報道に現われています。ただし、Twitterは、Harvard Business Orgによれば、

「Twitterのアクティビティの90%はTwitterのユーザのアカウントの10%が行なっている」

ということで、TwItterとして継続的にTweetすることにコミットメントしている人たちによって成立している世界です。ですので、このコミットメントなしにうかつにTwitterの世界に入れば、とんでもない「Bad Mouth(悪口のクチコミ)」が生まれる可能性もあり、私には今の時点では務まらないと思っています。「ブロブレス」もしばしばあり、連載コラムを2本抱えて、それ以外にマーケティングレポートと、常に書くことに日々追われている私は、Twitterになる資格はありません。

仕事で常にキーボードを打ち続けている私にとって、重要なことは身体を思い切り動かすことです。セーリングやジャズザサイズの話は今までも度々していますが、最近はモット運動して身体を鍛えるために、ロード用のバイク(自転車)を購入して、今は夫や仲間と共にサンフランシスコ・ベイエリアを駆け回っています。

以下の地図は、日曜日Team Alamedaのメンバー30人ぐらいと一緒に駆け巡った、高低差の合計1619フィート(493.5m)、全工程26.6マイル(42.81km)の「SF- GGB - Sausalito - Tiburon」というコースです。高低差と素晴らしい景色のベイエリアならではの自転車のロードコースです。メンバーはみんな親切で初心者の私にも十分配慮してくれています。

つくづく思いますが、古代ローマの詩人ユベナリスの「健全な精神は健全な肉体に宿る」という言葉どおり、心身を鍛えるコトは重要です(訂正です。読者からご指摘をいただきました。ユベナリス(Decimus Junius Juvenalis:A.D.50-130)は、ギリシアの詩人ではなく、紀元1世紀のローマの社会風刺詩人です。彼の ラテン語の言葉「mens sana in corpore sano」からきていますが、訳としては、「健全な肉体に健全な精神を宿らして欲しいと願うがよい」という方が正しいようです。訂正します)。








    大柴ひさみ

    日米両国でビジネス・マーケティング活動を、マーケターとして、消費­者として実践してきた大柴ひさみが語る「リアルな米国ビジネス&マーケティングのInsight」

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