
およそ20マイル(32km)ぐらいを走りましたが、急勾配もあり、最初はしんどいかなと思いましたが、景色がよく、ビーチ沿いを突っ走って、気分も爽快でした。Alcatraz島もくっきり浮かび上がって、気持ちの良い走りでした。
式典は、第2次世界大戦の米国潜水艦の関係者が集まり、国歌斉唱、潜水艦のキャプテンのスピーチ、USS Sea Cadet(海軍の訓練を自主的に受ける若年層)による国旗や軍旗の掲揚、トランペットの吹奏など、戦死者への祈りに満ちた静けさの中で進行していきました。最後に大戦中に沈没した52の潜水艦の名前が戦死者と生存者の数とともにすべて読み上げられて、その度に1輪ずつの花が参加した女性たちの手によって、サンフランシスコのベイに投げ入れられました。スピーチで記憶に残ったのは、「Don't forget about an important thing(大切なことを忘れてはいけない)」という言葉です。「人は、ショートメモリーで、すぐに簡単に重要なことを忘れてしまう」と言って、多くの犠牲の上で、私たちが安寧に暮らしていることを忘れないで欲しいと、キャプテンは語っていました。彼は、メモリアルデイは、ホリデイなので、家族でバーベキューをしながら楽しむのも結構だけど、改めて戦死者や遺族を思い、例え直接関係なくても、彼らのお墓の草むしりをする気持ちが重要だと言っていました。私は、レイテ沖で亡くなった伯父たちの冥福を改めて祈り、国のために犠牲となった日米両国の兵士に感謝しました。
こういう行事に参加して、いつも思うのは、国民が国を愛する、国を想うということをストレートになんの衒いもなく言える素晴らしさです。日本に住んでいた頃の自分に、「国を愛する」という言葉をストレートに発言できたか?、国旗を本当に誇りを持って見つめていたか?と問われると、大きな疑問がわきます。でも、今は、なぜか「日本」という国を愛しているし、「日の丸」を見ると誇らしい気持ちになります。米国生活が長くなるほど、いろんな変なしがらみが消えていくらしく、国に対して素直な気持ちだけが残っていきます。不思議なものです。