2月1日にMSが、Yahoo!を一株あたり31ドルで買収すると発表した時は、Yahoo!の株価は、19.18ドルでした。その後、MSは、33ドルまで買収額を上げましたが(475億ドル=4兆9875億円)、ご存知の通り、Yahoo!は、自社の価値がその金額でも低いとしたために(37ドルならば可能性があるとしていた)、5月3日MSは正式に買収を断念しています。
今日現在で、Yahoo!の株価は、27.16ドルと、4ヶ月間で7.98ドル(41%増)も株価を上げています。Yahoo!の経営陣は、MSの買収案を推進していた億万長者の投資家で「企業の乗っ取り」で有名なIcahnによる圧力で(最近彼は自身のブログを開設)、総退陣を迫られる可能性もありましたが、結果、今は小康状態といったカタチです。
Jerryは、このMSの買収劇の決裂を、「まるで、ガールフレンドとの別れみたいなもの。彼、あるいは彼女が、それを言った、言わないということで、もの凄く早く、モノゴトが進んでしまった」と語っています。Jerryは、さらにGoogleへの検索広告のアウトソーシングのことも聞かれて、「Googleは好きだ」と答えています。
この回答は、MSとの関係、Googleとの関係を、如実に語っているような気がします。ただし、Jerryは、今日のコンファレンスのインタビューの最後に、今回のMSとの買収劇を経て、実感として「CEOを2度とやるつもりはない」と発言しています。この凄まじいバトルに、彼は相当こたえたようで、今後の彼の立場がどのように変化するかは、ウォッチする必要がありそうです(TechCrunchによれば、ボディランゲージは、辞めたという感じだそうです)。
MSは、Facebookの買収も狙っているようで、まだまだシリコンバレーとシアトルとの葛藤は、続きそうです。