*「Gi Jean」という、Demi Moore主演の映画からとっています。GIカット(坊主刈り)のDemiが軍隊で過酷なトレーニングを受ける映画で、私の髪はGI Cutまではいきませんでしたが、サイドの地肌は結構透けて見えるぐらい短くしました。
昔から、床屋さんや美容院には、必ず普段自分が読むことのない最新の雑誌があり、それらを読んで情報のアップデイトを図り、さらに美容師さん(Hair Stylist)は町内のいろんな話も知っていて、近所の情報もついでにアップデイトできる強みがありました。私はクルマで30分(25マイル以上ハイ ウェイを走る)のところに通っているので、近所の情報のアップデイトはできませんが、ファッション雑誌(Instyle)なんかを目にして、高級ブランド の広告戦略のアップデイトをしてきました。
一番目を惹いたのは、ヴェルサーチの広告で、ここではDemi Mooreがトレードマークの長い黒髪をなびかして横たわっており、となりのページのヴィトンには、Uma Thurmanがモナリザばりの不思議な微笑を唇に浮かべていました。最近読んだブランド戦略の記事ではUmaによってヴィトンはすっかり「In」なアイ テムとして注目を集めているということです。Nicole Kidmanもシャネルの広告で目に付きますし、ちょっと私がこうしたブランドの世界から目を離して、シリコンバレーやセーリングなんかにうつつをぬかし ている間に、すっかり高級ブランドの広告ページは、個性的な女優陣に席巻されてしまったようです。
私のHair Stylistによれば、ヴェルサーチはJeniffer Ropezを昨シーズン使用しており、今シーズンはDemiに変えたので、これでヴェルサーチはもっと「In」になるはずと説明してくれました。
かつて、日本では広告にセレブを使うのが定型でしたが、米国では広告に出るとセレブ(特にハリウッド系のスター)の価値が下がるとして、セレブが登場する 広告はほとんど見かけませんでした。しかし、こうした最近の傾向を見ると、スターたちも積極的に高級ブランドの広告には出てきているので、米国の感覚も日 本的になりつつあると思います。また、スターたちとの広告契約も、長期的なコントラクトではなく、その時々の「旬な人た」ちをうまく使う、一種のディス ポーザブルな使い方になりつつあるのかなと感じます。
何でもディスポーザブルなモノになれている今の人たちにとって、普遍的な存在はほとんどない、当たり前の話ですが、美容院でアタマにオカマをかぶって、雑誌を読みながら感じたことです。