うちの夫は、今日はルーズベルト大統領の専用ヨットだったPotomac号(165フィート、376トン)のクルーとして、先ほど出かけました。
エルビス・プレスリーも一時期所有していた、この歴史的なヨットPotomac号は、1934年米国海軍によって建造され、まだエアフォース1(大統領専 用飛行機)がない時代、大統領はホワイトハウス以外の多くの時間を、この「Floating White House」と呼ばれたヨットで過ごしています。大統領の有名な定例のラジオ出演もここから行われており、1941年英国首相のチャーチルは、このヨット に招かれて、大統領と密談を交わしています。彼らが座った歴史的な巨大なソファで、私は寝転がって居眠りをしたこともありますが、ここは、ヨットが停泊し ていて、陽がさしている時は、本当に気持ちが良い場所です。
Port of Oaklandがこのヨットを500万ドルかけて修復して、1995年以来一般に公開されています。NPOによって運営されているPotomac号は、す でに8万人以上の訪問者があり、定例のHistorical Cruise以外に、個人や会社などのチャーターも可能で、私もユダヤ式の結婚式のチャーターの時に、乗り合わせましたが(クルーの家族のベネフィッ ト)、SFベイにあるエンジェルアイランドに横付けして行われた結婚式は、とても荘厳で女性のラビによる歌声はすばらしいものでした。
シニアを中心にしたボランティアワークのサポートに支えられているPotomac号は、ルーズベルト大統領そっくりの案内人によるパフォーマンスもあり、 古き良き時代のアメリカを感じさせる歴史的なヨットと言えます。びっくりするほど小さくて質素な大統領のキャビンは、まるで、世界の大国として君臨する前 の(第2次世界大戦前)素朴なアメリカを象徴するようで、感慨深いモノがあります。
当時の大国として世界に君臨していた英国のチャーチル首相の強力な圧力で、海外不干渉主義を取る米国の第2次世界大戦参戦を余儀なく決定したルーズベルト 大統領。諸説よると、彼は真珠湾攻撃を知りながら、それを米国の対戦参加への世論の高まりに利用するために、知らないふりをしたとも言われています。この ヨットで眠れぬ苦悩の日々を過ごした大統領のコトを考えると、さらに深い感慨を思わざるをえません。
以下の写真は、Potomac号のエンジンルームで、2つ巨大なディーゼルエンジンに挟まれて、耳にマスクをしている私です。