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サンフランシスコ・シリコンバレー在住マーケターのINSIGHT(洞察)



寅さんではないが、ビジネス上で「それを言っちゃあ、お終いだよ」と思われる11の英語表現

5/10/2020

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今日は、ビジネス上、英語に限らずどの言語でも(日本語も含む)、寅さんではないが「それを言っちゃあ、お終いだよ」と、相手からそう思われる表現を紹介する。これはEntrepreneurで紹介された記事で、私風に言い換えている。

1. 'It’s not fair.'
誰もが世の中は公平でないことは知っている。これを言った途端に、他の人は「この人はナイーブで、大人になり切れていない」と思ってしまう。日本の人はあまり「Fair」って言葉は使わないけど、英語では意外と目にする。意味的には、「依怙贔屓や偏見がなく公平な」、「個人の感情や利害に影響されず適正な基準に従っている」という感じなので、これを社内で使うと、多くの人達の眉が上がってしまう。

2. 'This is the way it’s always been done.'
コロナ禍で生きる今、言うまでもなく日々、1週間、1か月で物事や環境は急激に変化している。「これが、今ままでいつもやって来たやり方」といった瞬間に、「この人は変化に適応できない、或いは新しいことにトライしない旧習派の人間だ」と思われる。コロナ以前も然り、テクノロジーの進歩の速度は、とんでもなく速く進む、これに乗り遅れたらビジネスでは生き残れない。既得権益に固執している人間は、ビジネスでは脱落する。

3. 'No problem.'
この言葉を簡単に使う人が多いが、誰かがこれをお願いしますと頼んだ際にこう返されると、「えっ、私が頼んだことって問題なの? 何か押し付けたっていう訳?」というニュアンスが感じられる。この場合は、頼まれたことを喜んでやりましょう、或いは喜んでやりました、という表現がベターなので、 “It was my pleasure” とか“I’ll be happy to take care of that.”が、ポジティブな言葉がいい。大切なのは、ネガティブ表現ではなくポジティブな表現で会話を進めること。私は頻繁に“It was my pleasure” を使うが、何か自分がしたことに対して、相手が感謝している場合は、自分も嬉しいので、自然とこの表現がすぐ口に出る。

4. This may be a silly idea .../I’m going to ask a stupid question.'
こういう極端に自分を卑下した、或いは日本語風にいうと「へりくだった」、英語で言う「overly passive phrases」は、兎に角、ビジネスでは使わない方がいい。相手は「そんなに不安で自信がないんだったら、何も言わなくてもいいよ」と思ってしまう。例え、このフレーズの後に、素晴らしいアイディアや質問が続いたとして、既に相手の気が削がれているので、みんなまともに聞かなくなる。米国では、日本的な謙譲の美徳は、ほとんど通用しないので(あることはあるけど、それは相手がインテレクチュアリに優れている人に限る)、例え、多少自信がなくても、堂々と自分の意見や質問を言う方が、好感を持たれる。

5. 'This will only take a minute.'
この表現通り、本当に60秒間で、何かの話、或いは説明ができるのであるならば、使っても構わないけど、こういう風にアタマを振る人に限って、実に長い話をし始める。みんなそれが分かっているので、聞いた途端にうんざりする。だからそれを覚悟で使いたい人は、使えばいいと思う。

6. 'I’ll try.'
ビジネス会話でこの言葉を聞くと、「この人はTryと言うくらいだから、やってみましょうというぐらいに暫定的で、タスクを成し遂げる自分の能力に関して自信がないんだな」と思ってしまう。ビジネスでの依頼事項に関しては、しっかりコミットするか、出来ないと思った場合はオルタナティブを自ら提供するという具合に、明解に回答すべき。英語の会話で、Tryって言った瞬間に「出来る限り」というニュアンスがにじみ出て、タスクへの逃げが見えてしまう。米国では「一生懸命努力しました(英語になりにくい行為)」っていうのは、結果を出さない限り、殆ど評価されない。

7. 'He’s lazy/incompetent/a jerk.'
​まあ滅多に面と向かって社内の同僚に、こういうフレーズで他の同僚をけなす人はいないと思うが、それでもたまにこんなことを社内で口走る人はいる(日本だとお酒の席とか)。「怠け者、無能、我儘で自分勝手で最低の人間」といった人が社内にいたすれば、それは誰もが知っていることで、あえて口にすべきことではない。口にした途端、その人が逆に彼らの仲間入りをすることになる。自分が、そのような人間を解雇できる立場にいるか、或いは彼らをより良くする方法を知っているかという場合を除いて、同僚への批判は一切口にすべきではない。それらは、あとでブーメランのように自分に向かって、批判と中傷が投げ帰ってくるから。

8. 'That’s not in my job description.'
米国では当然のように仕事の内容は、入社前の雇用契約の際に、お互いが確認しあって雇用されるが、それでも契約した内容以外の仕事を、上司から依頼されることはある。その時、このフレーズで返してしまうと、上司は「この人は、最低限度の契約で規定された仕事しかせず、給料をもらおうとしていんるんだ」と思われて、今後の雇用に関するセキュリティのリスクが、ここで刻まれてしまう。勿論出来ないものは出来ないので、中途半端に請け負うことにはリスクが伴うが、ベストな動きは、やれる内容であるならば達成して、次回のSOW(Statement of work)を上司と話し合う時に、それを机上に持ち込む方がいい。その時、上司とは長期的に、自分が何をやるべきかを話し合い、お互いが理解できるようにするのが大人のやり方。

9. 'It’s not my fault.'
これはビジネスに限らず、どんな状況でも「それは自分のせいじゃない」という子供じみた言い訳は、避けるべき。例え、確かに自分のせいではなくても、何か最悪なことが起きた場合には、何らかの己の過失も含まれており、大人としては、常に事実に基づいて「Be accountable (説明責任、即ち起きたことへの責任)」に、上司や同僚と話すべき。闇雲に他の人に責任を被せたりすると、周囲はその人と一緒に働くことを避けるようになり、次回最悪なことが起きた場合は、その人に非難が戻ってくる。

10. 'I can’t.'
この言葉は、上司や同僚が聞くと「I won’t(自分はやりたくない)」に聞こえるので、職場では使わない方がいい。例えば、今日中にこの仕事をお願いと頼まれたら、「今日中には出来ない」というのではなく、“I can come in early tomorrow morning. Will that work?( 明日早く出社してやりますが、それで大丈夫ですか?)という方が、より建設的な会話となる。

11. 'I hate this job.'
これは、もう寅さんじゃなくても「これを言っちゃあ、お終いよ」の究極的フレーズ。言わずもがなだけど、日本の人は我慢強いのであまりこの手の表現は使わないし、聞かないと思うけど、米国の社内では結構いる。上司にしてみると、こういう人が社内のモラル低下の大きな要因になることを知っているので、これをキャッチした瞬間に、その人の解雇を考え始める。「お酒の席でも、これだけは言っちゃあ、お終いだよ」
​
これは言葉だけの問題ではなく、「Attitude(態度・姿勢)の問題」だと思う
私の40年以上のビジネス経験で、言えることは、周囲(仕事もプライベイトも)には、ポジティブな人を集めるのが、ビジネス成功の秘訣。これに尽きると思う。はっぴいな考えは、はっぴいな行動を生み、はっぴいな人間関係を構築し、仕事も家庭もはっぴいになる。その反対にネガティブな人が、周囲に1人いるだけでも、空気は淀んで、負のムードが覆いかぶさってくる。言葉はとっても重要で、どんな言葉を使うかによって、その人の人間性が見えてくる。ポジティブな表現で話す、それを心がけていると、自然と道が開ける。
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    大柴ひさみ

    日米両国でビジネス・マーケティング活動を、マーケターとして、消費­者として実践してきた大柴ひさみが語る「リアルな米国ビジネス&マーケティングのInsight」

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