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ひさみをめぐる冒険
サンフランシスコ・シリコンバレー在住マーケターのINSIGHT(洞察)



コロナ禍でのアメリカ生活①「他の人ファースト」の気持ちをまず持とうよ」

3/23/2020

 
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日々刻々と変化するアメリカの生活環境の制限の中で、自分がどんな風に暮らしているかを、思いつくままに書いてみる。
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Jazzercise(通称ひさみの朝稽古)の休止
今朝の私の最も重い決断は、毎日行くJazzercise(通称ひさみの朝稽古)を今週から休止して、自主トレに変更したことである。私が通うJazzerciseのクラスは、通常はインストラクターを入れて5-7名ぐらいの少人数で、バレエスタジオの1室を借り切って実施している。Utah州では現在10名以下の集会を停止するよう求めているが、このクラスは10名以下で、スタジオでの各自のポジションは2-3 mぐらいの距離があり、インストラクターは、生徒が1人でも通う限りクラスは続けると言っている。
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すでに1週間ぐらい前から、Social distancing(少なくとも2 mは相手との距離を持つ:remaining out of congregate settings, avoiding mass gatherings, and maintaining distance (approximately 6 feet or 2 meters) from others when possible”)を考慮して、クラスを休んでいる生徒もあり、私も米国の感染者数急増を考慮すると、個人としての責任もあり、クラスに行くことを断念した。朝稽古のこの1時間が私の心と身体の解放につながり、非常に重要だけれども、この状況下では、自主トレーニングに切り替えるしかない。幸い、広大な自然の中に住んでいるので、周囲を歩く、自転車に乗る、さらに自宅のあるコミュニティには温水の屋外プールがあり、誰も泳いでいないので、1人で泳ぐことに決めた。今日はあいにく雨降りで、また通常は82度F(27.8度C)の温水プールが故障らしく70度F(21.1度C)しかなので、自宅の室内でウエイトでもやるしかないという状況である。

データで見る米国のコロナ禍の急増
米国は昨日(3/22)の時点で感染者数は3万5,075人、新たな感染者数1,529人、新たな死者39人、合計458人が亡くなっている。毎朝、私はこのデータサイトで、国別のコロナ禍の数字をチェックしているが、米国が日々各国を追い抜いて上位に上がり、現在はイタリアに次いで3番目となっている。イタリアの感染者数は5万9,138人で、死者は5,476人と、兎に角死者数が半端ではないが、死者数ともかく、イタリアの感染者数は、米国が追いつく射程距離内に入ってきていると思う。

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因みに3/20にチェックした時のデータが以下で、米国の感染者数は1万6,067人で、上位には中国、イタリア、スペイン、イラン、ドイツがいて、米国は5番目に感染者数の多い国だったが、2日間で一気に3番目に浮上している。
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テレワークが出来ない勤労者のコロナ禍疲れ
この急激な感染者数増加は、検査数増加と自覚症状のない感染者のフィジカリーに動き回るソーシャルな行動によって拡大しており、数字は今後もどんどん上がると思う。昨日夫と2人で恒例の日曜日の1週間分の食料品の買い出しに出かけたが、マーケットは開店時間を短縮し、シニア向けの特別な優待時間(開店の最初の1時間はシニアのみ)、キャッシャーと顧客の間に透明の仕切りを構築、顧客持ち込みのusable bagの禁止(店の備え付けの紙袋のみ)など、様々な対応を図っている。キャッシャーの顔に見るストレス(自身が感染するかもしれない不安)などを見ると、現在一番心配なのは、医療従事者や従事者の防護機材不足、さらにメンタル面での疲労が真っ先に浮かぶ。
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米国が最も恐れるのは「コロナ禍による米国のイタリア化現象」
以下のOECDのグラフは、米国が最も恐れるのは「コロナ禍による米国のイタリア化現象」への1つの要因となるデータである。
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この国別の1000人当たりのベット数比較(2016年のデータ)で、日本はベッド数では13.1とトップで、イタリアは3.2、米国は2.8と非常に少ない。もうすでに、医療従事者に及び関連のコロナ禍に現場で立ち向かっている人達は、収容能力や機材不足で悲鳴をあげており、このデータが示唆するように、もしイタリアのように急激なコロナ禍拡大になると、医療現場はとんでもない状況に陥る。
以下のグラフは同じくOECDによるデータである。
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このイタリアが陥った急激なカーブを、何とか緩やかにすべく、米国は今必死に政府・州行政がコロナ禍に介入し、市民に多くの制限を課しているが、この急カーブが、どのくらい緩かに、いつ管理出来るかが、ポイントだと思う。多分ここ2-3週間が正念場で、流石のTrump政権も、あれだけコロナ禍を軽視し放置していたにも拘わらず、株価の暴落&景気後退突入という、自分の再選への赤信号が点り、急激な政府介入をせざるを得ない状況に追い込まれている。
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市民として責任
個人が出来ることは限られている。テレワークが出来る環境の勤労者は、実際は僅かで多くの米国の勤労者は、実際にオンサイトに行く業務が多い。レストラン業界、特にMom & popの小さなレストランを中心に、お客のチップで生活を支えていたような人達は、一気に失業、休業、倒産となっている。私が住むSt Georgeもレストラン営業停止となり、レストラン休業で職を失った人達を助けるために、の近所のレストランXterra が、地元のレストラン業界を救済するためのセンターを立ち上げて、寄付金募集が始まった。我が家もまずそこに寄付をして、少しでも、最も被害にあう人達を助けることから始めた。寄付金は、レストラン営業停止に伴い、サプライヤーの無駄になる製品を買い上げるなど、何とか小さなレストランの救済を図ろうとしている。現在目標は15,000ドルで、私達が寄付した後、1時間で14,610ドルまで増えている。

「他の人ファースト」の気持ちをまず持とうよ
物流がまだ機能している時に、最も困るのが不安にかられた人達が、自宅に製品をストックし始める「自分ファースト」の行為。最も影響や被害を受ける人を最優先にして「他の人ファースト」の気持ちを持てば、棚から何週間もトイレットペーパーが消えるなんて、馬鹿げたことは起きないと思う。すでに我が家では、過去2週間トイレットペーパーが購入できず、我が家のペーパーロールはあと7個となり、夫はティッシュペーパーをトイレで使用することに切り替えた。あまり重要視はしていないが、どこまで我が家のペーパーが持ち、いつペーパー危機が解除されるかを、意外と客観的に見つめている。



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    大柴ひさみ

    日米両国でビジネス・マーケティング活動を、マーケターとして、消費­者として実践してきた大柴ひさみが語る「リアルな米国ビジネス&マーケティングのInsight」

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