この数字は、私の住む島「Alameda」で起きた殺人事件の数です。
人口7万4,405人の12.4平方マイルの小さなこの島は、4つの橋と1つのトンネルで、East Bayとつながっており、サンフランシスコベイエリアの中で、唯一のアイランドシティです。 島という地形のせいもあり、コミュニティ志向が強く、地元意識の高い人々が集まり、ファミリーフレンドリーなビジネスが多く、おしゃれで小さなレストランやブティークなどもあり、住民は「Islander (アンランダー)」であることを誇りに思っています。19世紀末や20世紀初頭の建物であるヴィクトリアンやスパニッシュスタイルの古い家屋が多く残り、ビーチではウィンドサーフィンやカイトサーフィンが盛んで、カヤックやセーリングなど、我が家の大好きなオーシャンスポーツが満喫できるところです。 ウエストコーストのコニーアイランドと呼ばれて、1917年から1939年までオープンしていたアミューズメントパーク「Naptune Beach」では、プールやローラーコースターなどが大人気で、多くの観光客が押しかけたようです。
そんな穏やかで安全なコミュニティで、ハロウィーンの夜、友人たちと公園で遊んでいた15歳のモンゴル移民の少女が、泥棒に入ろうとした少年ギャンググループに、射殺されてしまいました。これはかなりショッキングな出来事で、みんな信じられないと驚きの表情を隠せません。事件のあったWashington Parkは、うちからクルマで7分ぐらいのところで、みんな公園でバーベキューやサッカーなどのスポーツを楽しんでおり、とても殺人事件が起こるような場所ではありません。
11月1日は「ハロウィーンの本当の怖さ」、というタイトルで米国のコンシュマーリズムの凄さに触れましたが、この15歳の少女の死は、ハロウィーンの夜に限らず、誰でもいつでも簡単に銃によって殺されてしまう、米国の銃所持問題の深刻さを痛感しました。
最近の少年たちのギャング化は、確かにいろんなところで目にします。ただし、親がクルマで送り迎えしないでも、子供たちが手をつないで歩いて登校できるコミュニティAlamedaでは、そんな話題は今までありませんでした。Alamedaをパトロールする警察も、この事件で大きなショックを受けており、なんとしてでも、事件の犯人たちを捕らえると、決意を新たにしています。
この小さな島には、都会的でヒップなヤングカップルから、人種的にミックスした家族やゲイのカップル、さらにシニアも多くいて、珍しいくらいのDiversity(多様性)がある街です。この小さな島の住民として、こうした事件が繰り返されないことを祈っています。