週末のOpen Houseで見た家に1回目のOfferを月曜日に出し、それにSeller側からCounter Offerが入り、さらにCounter to CounterのOfferを火曜日の深夜にFaxして、昨日それをSeller側がAcceptするという、連絡がはいりました。
今週は明日、この1925年に建てられたスペイン風(地中海スタイル)のちいさな家のInspectionです。Seller側から出された、この家の Disclosureが正しく記載されているかどうかを、私たちが実際に専門家を雇って検査した後、第3者機関に、合意金額を払う手続きを始めます。こう した住宅購入のプロセスの先は、まだまだありますが、また詳細はおって書きます。
私たちのHouse Hunting自体は、これで終了ですが、こうした異常な住宅事情は、ベイエリアのビジネス全体に暗雲を投げかけています。特にハイテックセクターへの影響は大で、SF Chronicleの記事によると、全米の8大ハイテックエリアにおいて、シリコンバレーのビジネス環境は最下位にランクされています。
・雇用機会の伸び悩み
・高騰する住宅事情
・クルマ通勤の混雑のひどさ(職場近くに住宅を購入できないので、自宅が郊外に拡大している)
・教育費用の高騰
・エネルギーコストの高騰(ガソリンも含めて)
・健康保険費用の高騰
・税金問題(ビジネスにアンフレンドリーな税金優遇措置)
などなど、最下位になった理由は、あげればきりがないほどで、このままでは、シリコンバレーの地盤は傾いていくと、シリコンバレーのビジネスリーダーたちはこの報告を真剣に受け止めています。
全米8大ハイテックエリア
San Diego
Seattle
Portland
Austin
Boston
Fairfield County(バージニア州)
Raleigh-Durham area(ノースキャロライナ州)
Silicon Valley Area
住宅のような人間の根源的な問題は、きちんと対処していかないと、ボディブローのように、徐々にエリアをむしばみ、そのエリア全体の質の低下と人材流出を 招きます。すでにシリコンバレーにおける技術者の外国へのアウトソーシング(特にインドや中国)や、テック企業のサクラメントや他のエリアへの移転は、ず いぶん前から話題になっており、今に始まったことではありませんが、事態の深刻化が進行している、そんな気がします。
ベイエリア・シリコンバレーの住宅事情は、バブルではないと言われていますが、バブルであろうがなかろうが、価格の異常さには変わりはありません。この問題の解決抜きには、将来は語れないわけですから、抜本的な対策は必要です。
ただ、問題は、ベイエリア・シリコンバレーのような歴史・文化・気候・風土で、独特のビジネス機会を持つ地域は、他の米国ではなかなか見つけることは出来 ないということです。結局ここに「住みたい(あるいは住まなければならない)人」にとって、代替えがない以上、人が集中する状況は変わらない、そんな気が します。
「Correction」という程度の価格調整は、あるのかもしれませんが、バブルがはじけるという言い方は、なかなか起こりえない、そんな気がします。