今朝のSF Chronicleの記事によれば、20日のObama(オバマ)次期大統領就任式に、200ドル(2万円)以上献金した人たちの総額は、2400万ドル(24億円)以上にのぼったようです。私には、12月30日おなじみのオバマキャンペーンのマネージャーのDavid Plouffeから、「Your ticket to history(歴史に参加するためのあなたのチケット)」というタイトルで、メールが届きました。オバマ陣営では、12月30日から1月8日の間に献金した人のうち10人を、就任式に招待するという内容で、個人のサポートをプロモーションするメールです。この抽選に当たれば、2人分の招待状がもらえます。Presidential Inaugural Committee (PIC:大統領就任式委員会)と議会によって、およそ24万のチケットが配布される予定ですが、この無料チケットを入手するのは、非常に困難になっています。
今回の就任式は、多くの人たちにとって、「生涯に一度あるかないかの歴史的なイベント」だとして、異常な人気を集めています。一般の人たちに限らず、大企業の経営者、専門家、著名人などあらゆる人たちが「歴史的瞬間を現場で目撃」したがっています。すでに、多くのメディアで報道されているように、まともな料金でホテルの部屋を獲得するのは不可能に近く、ホワイトハウス近辺の住宅はほとんど高額な貸家や貸し部屋に様変わりして、オンラインなどで高い宿泊費が売買されています(ホテルは1泊800ドルから1000ドル、1~2ベッドルームのアパートは1泊2000ドルという値段です)。そんな金額はとても払えない人たちは、歴史に参加するために、この寒さの中で屋外キャンプも辞さないという意気込みで、ワシントンに行くようです。就任式の後のパレードには、1万5000人の人と242頭の馬が参加し、周辺には5000個のポータブルトイレが置かれ、多くの人たちは、巨大なスクリーンでこのパレードを見ることになります。
今回の200ドル以上の献金車に関して、オバマ政権の意思を反映して、PICは、献金者の氏名・職業・金額のリストをオンラインで公開しています。4年前のBush(ブッシュ)大統領の時と異なる点は、「企業、政治活動のための委員会、労働組合、現在登録しているロビイスト、米国市民ではない人、登録している外国のエージェントといったところからの献金は受け付けず、個人献金の最大限度額は5万ドル(500万円)まで」と規定している点です。ブッシュ大統領の時の限度額は、25万ドル(2500万円)以内と5倍以上の金額で、企業やロビイストから献金を受け付けていたことを考える、オバマ政権の姿勢がここにも見られます。
高額の献金者リストには、サンフランシスコ・シリコンバレーの著名人たちの名前も目立ちます。その中でも、オバマ政権に深いかかわりを持つGoogle(グーグル)からの献金は、CEO のEric Schmidtをはじめとして、共同創設者のLarry Page、YouTubeの共同創設者のChad Hurleyなどを含む6人のグーグルのエグゼクティブが、おのおの2万5000ドル(250万円)ずつ合計15万ドル(1500万円)の献金を行っています。個人献金も、このグーグルのようにまとまると、結果企業献金と同様の意味を持つことになり、グーグルのオバマ政権へのロビイ活動はその善し悪しは別にして、確実に始まっているといえます。
昨日は、ダウ工業平均指数は2ヶ月ぶりに9000ポイントを超えて、ウォールストリートも、ちょっとホッとしています。もちろん、1月2日はお正月のご祝儀相場のようなもので、週明けの本格的な仕事始めの週がキーとなりますが、年も改まり、みんなポジティブな気持ちで、2009年のスタートを切りたいのが本音です。以下のヴィデオは、オバマ次期大統領の2009年初の週間ヴィデオブリーフィングです。彼も良いスタートを切るために、20日以降ジャンプスタートでがんばるようです。私も来週から心機一転でがんばります。