これは、以下のように各社の調査を毎日トラックダウンして平均値を割り出したものです。
- Gallup(7/28-30):オバマ45、マケイン44
- Economist/YouGov(7/28-29):オバマ44、マケイン37
- CNN(7/27-29):オバマ51、マケイン44
- Rasmussen(7/26-28):オバマ47、マケイン46
- Research 2000(7/25-27):オバマ51、マケイン39
- Gallup(7/25-27):オバマ48、マケイン40
- USA Today/Gallup(7/25-27):オバマ45、マケイン49
- Rasmussen(7/23-25):オバマ49、マケイン43
USA Today/Gallupだけが、マケインが4ポイントリードとなっていますが、それ以外はどの調査もオバマが最小1ポイント、最大12ポイントまでリードしています。この数字を見て、メディアやアナリストが指摘するのは、「なぜオバマは、マケインを大きくリードできないのか?」という点です。この調査は、時期的にはオバマの海外視察中あるいは終了後です。その間、米国内で失言を繰り返していたマケインを、ベルリンで20万人の観衆を熱狂させて、世界中のメディアの注目を集めて派手なパフォーマンスを行なったオバマが、なぜ大きく引き離せないのか?
マスメディアは、この点をオバマの問題点と指摘しており、メディアが騒ぐほど、オバマはまだ米国民一般にリーチアウトできていないと分析しています。ただし、今の時点での支持率調査を、11月の本選挙の結果と関連付けるのは時期尚早です。特に、今は夏のバケーションシーズンで人々の関心が選挙に薄い時期ですし、両候補者は副大統領候補をまだ選んでおらず、さらに党大会前の数字なので、まだまだ当てになりません。これは、言ってみれば、あくまでも2人の候補者の日々のパフォーマンスを採点する成績表のようなものです。
そんな中で、昨日大いに話題となったのが、マケインの広告です。「オバマは、Britney Spears(ブリットニー・スピアーズ)やParis Hilton(パリス・ヒルトン)のようなセレブレティと同じで、話すだけでアクションを起さない。彼は世界のセレブかもしれないが、アメリカをリードする人間ではない」として、さらに、「オバマは、米国沿岸の石油採掘に反対、新しい税金を提案、税金を上げる、輸入石油を奨励」と、事実とは異なる内容を列挙して締めくくっています。
マスメディアもブログ圏でも、マケインキャンペーンのこうしたネガティブな攻撃の開始が、いくらなんでも早すぎると論評しています。この「マケインのあせり」については、じっくりまたエントリします。
このマケインの広告へのオバマ陣営のカウンター広告は、昨日のNY Timesの論説コラムのタイトルからとった「Low Road Express」です。マスメディアも指摘するマケインのネガティブなオバマ攻撃を例に出して、基本的にマケインは政策も政治キャンペーンもブッシュ政権と同じで典型的な従来の政治家であると結論付ける広告です。