そん中で、すごーく小気味よい言葉を、F3ドライバーの井原慶子さんから見つけました。これぞ、真夏の日本の「一服の涼」そんな感じです。
日経の記事によると、F1レースの登竜門であるイギリスF3国際シリーズに参戦中唯一の女性ドライバー井原さんは22戦中16戦を終えて、最高位9位に なって、そのアグレッシブな走りで、日本のファンだけでなく、地元イギリスの観客からも声がかかるようになってきたということです。レースについて、彼女 はこんな風に語っています。
「ここでは、すべての考え方が攻め。守りに入ればある程度の結果は出ても、F1には絶対に行けない。失敗を恐れずに攻める続けるスタイルには学ぶところが多い」
フランスのF3など他の海外での経験がある井原さんの言葉は、「日本人女性」と「最年長(32歳)」というGender(性差)とAge(年齢)という2 つのマイノリティとしてのDisdvantageを、全く感じさせない力強いアスリートの言葉です。私は、思わず、「これだよね、世界の頂点をめざす人 は。こうじゃなければいけない」と、大いに拍手喝采してしまいました。
彼女は26歳でレースクィーンからレーシングドライバーに、キャリアチェンジをした人でもあり、「自分の夢の実現に向かって、行動を起こし、それを達成すべく行動する人」として、私は大いに応援・尊敬します。
男女差や年齢を言うこと自体が、ちょっと20世紀的な見方と言えますが、まだまだ世界で「一本どっこ」で活躍する日本人女性を見つけることは稀なので、こ うした「攻めの女性たち」を見つけると、おこがましい言い方ですが、「仲間」を見つけたような気がして、大いに勇気づけられます。サンフランシスコ・ベイ エリアで、同じく「一本どっこ」で自分の夢の実現に向かって、走っている私は、イギリスのF3で攻めのレースをする井原さんにエールを送るとともに、自分も「より攻め」スタイルで、ビジネスを進めていかなければならないと、実感しています。
10年前に米国に移住した最初の頃、アメリカ人に日本語の「安定成長」という言葉を説明しなければならない状況がありました。アメリカ人は「成長が安定し たら、それは成長ではなくなる。成長とは常に上へ上へと伸び上がっていくことだ」と言われて、思わず「目から鱗が落ちた」ことを思い出します。「攻め」を 忘れたビジネスに、「成長」はあり得ません。ビジネスはF1レースと同じく、非常にCompetitive(競争が激しく)で、ドライバーが少しでも「守 り」に入れば、それは「停滞」を意味し、敗者となる可能性をはらみます。
この蒸し暑さにめげずに、今日は「攻める女性たち」の気分で、気合いを入れて、Presentationの準備をします。
PS: しかし、国分寺の実家の周りのセミの声は、うるさい。彼らも、Heat Islandの東京の暑さ悲鳴をあげているのかしら。