米国では、こうした親族の集まりをFamily Reunionといいますが、毎年夫サイドのReunionが、ユタ州のソルトレイクシティ近郊で行われ、100人ぐらいの人間が一堂に会します。毎回みんなが集まれればよいのですが、みんな忙しく、なかなか全員のスケジュールがうまく合いません。そんな中で、夫の姪が、夫の父親の直系の親族だけにフォーカスした家族ブログを、2月に立ち上げました。夫の3人の姉妹には、おのおの4人以上の子供がいて、その姪や甥はすでに成人して結婚しているので、舅にはすでにひ孫が何人も生まれています。拡大する一族なので、誰がどこに住んで、誰と結婚して、子供が生まれたというニュースをトラックダウンできず、そうしたフラストレーションを解消するために、家族ブログを立ち上げて、みんなが情報を共有できるようにセットアップしてくれました。
我が家にも夫の姪や甥の高校や大学の卒業式や結婚式の招待状が、写真を添えて郵便でしょっちゅう送られてきますが、離れているためになかなか出席できませんでした。今回の家族ブログでは、そうした一族の情報がアップデイトされているので、これから気軽にコメントできるし、我が家の情報のアップデイトもできるの、楽しみで便利なツールが出来たと喜んでいます。
米国は「Extended Family」という言葉に表現されているように、1回の結婚で生涯を終える人は段々稀になるほど、何回か結婚する人が増えているので、ファミリーメンバーがドンドン広がっています。こうした広がっていく家族は、我が家も含めて異なる人種も加わって、マルチカルチャラルになる場合が多々あります(夫の姪の1人は、パシフィックアイランダーの男性と結婚しています)。こうした拡大する家族たちがブログを通じてコミュニケートするのは、非常に効率的で、なおかつ今までよりも、家族同士が身近に感じて、よりお互いに関係が深くなるような気がします。テクノロジーとは程遠い夫の父親も、ファミリーブログに参加することを表明しましたので、これから彼がどんなことをポスティングするか、興味しんしんです。
13年前、夫の母親に初めて会った時、彼女は私を抱きしめて、「よくまあ、遠い日本を離れて、アメリカまで来る事を決心してくれました。日本の家族と離れて、これからアメリカで住むのは本当に心細いと思うけど、私を実の母親だと思って、何でも相談してください。」と言われました。その姑の一言は、私の心の琴線に触れて、思わず涙が出るほど嬉しかったのを思い出します。姑はその後2年後に亡くなリましたが、彼女の暖かな笑顔は会うたびに、私をやさしく包んでくれて、当時確かに心細かった私の支えになったのを実感します。
ブログの功罪はいろいろあると思いますが、少なくとも今回の家族ブログは、遠く離れて暮らす家族をつなぐ価値あるツールだと思います。10年前は、誰でも簡単にオンラインにポスティングするなんて、とても考えられませんでした。確かに、テクノロジーは私たちのライフスタイルを変えていくようです。