新聞によると、McNealy と同じヴィジョン"The network is the computer"を共有するSchwartzは、2人の違いを、"What is going to be the difference between the two of us, Scott plays hockey and I don't play hockey. Scott has a shorter haircut." と言っています。McNealyのアイスホッケー好きは有名で、またSchwartzのポニーテールの髪型も有名で、アナリストによると、年齢と趣味とへ アースタイルは違っても、2人の目指すヴィジョンや戦略は同じなので、ドラスティックなSunの変化は、ありえないと言っています。
ドットコムバブル時には(2000年)、63ドルまで上がったSunの株価は、その後急落して低迷を続けており、昨日(4/24)このCEOの交代を聞い て7%アップして5.35ドルに上がりました。第1四半期の数字は、収益は32億ドルと前年同期から21%上昇していますが、利益に関しては2億1700 万ドルの損失で、前年同期の2800万ドルnの損失をさらに大幅に上回る結果となっています。先週から流れていたMcNealyのCEO退任の噂は、こう した数字のプレシャーとともに、シリコンバレーのレジェントとして、ビジネスの復活を急務とされるSunへの期待の大きさを現しています。自らが始めた企 業を22年間も舵取りをしてきて、シリコンバレーのカリスマティックなリーダーとして、常に注目を集めていただけに、進退の時期を、Bestなタイミング で決定するのは非常に難しかったと思います。
創設者がCEOの場合の「退け時」は、特に難しく、またその後継者選びは通常困難を極めます。このベイエリアでその点を非常にうまく行った企業は、eBay (Pierre Omidyar)、Google (Larry Page & Sergey Brin)、Yahoo (David Filo & Jerry Yang) などで、彼らは起業した後、早い時期に、経験のある優秀な経営者をCEOに迎えて、自らは最高責任者としてビジネスを実行する役目から離れています。
今回のSunの場合は、McNealyなしで、今日のSunの存在自体がありえなかったので、上記の企業のようなケースとは異なりますが、「退け時」の難しさは、その任期が長ければ長いほど、より困難になっていきます。AppleのSteve Jobsのブーメラン型CEO返り咲きで成功する稀なケースもありますし、1977年にOracleを興して、その後約30年間CEOとして君臨するLarry Ellisonの 場合もあります。AppleもOracleも、ビジネス戦略において、新製品・新市場への参入、さらに競合会社の買収も含めて、どんどん進化を遂げて成長 しており、さらに両者のカリスマテッィクな個性と企業イメージとの密接な関係においても、JobsとEllisonの早期の退任は考えにくい現状です。
後継者の育成、これは企業の大小にかかわらず、非常に重要な課題です。私もシリコンバレーの小さな会社の経営者なので、この点は常に考えていますが、現実は厳しく、忙しさにかまけて、なかなかその機会がありません。
「一期一会」を信じて、将来の後継者に出会うことを期待しています。