- Facebookのサポーターの数:5万9138人
- Twitterのフォロワーズの数:122万66人
ニューサムが出馬を断念した理由は、まだ出馬表明もしていないカリフォルニア州の司法長官Jerry Brown(元カリフォルニア州知事)の集金力の凄さと支持率の高さが、原因です。10月の半ばの支持率の調査では、ブラウンは47%で、ニューサムは26%と大きく水を開けられており、6月の時点ではブラウンは740万ドル(7億4000万円)、ニューサムは120万ドル(1億2000万円)の政治献金を集め、直近の金額でもニューサムはわずか300万ドル(3億円)を少し超えた金額しか集められなかったということです。
また、ニューサムへの批判としては、彼は以下の4つの役割をハンドルできないとい指摘があります。
- サンフランシスコ市の運営:大恐慌以来の最悪の財務問題を抱える市の仕事をきちんとせずに、州知事キャンペーンのためにSFを離れて、各地を飛び回っている。
- 州知事キャンペーン:ニューサムの問題は、「政治献金依頼のための電話やF2Fのミーティングをしたがらない」という点で、イヤでも政治家としてやらなければならない重要な部分に対して積極的ではない。ゲイマリッジのような進歩的なアジェンダが必ずしもSF以外のカリフォルニア州で受け入れられるものではない。
- 生まれたばかりの子供の父親としての役割
- 政治的活動を好まない妻
また、彼は1対1の会話によって人とコネクトするというのがあまり上手ではなく、彼が話し始めると、「レクチャー(講演)になってしまう」という批判もあります。さらに、彼には過去に様々な個人的な問題が山積みしていて(最初の妻との離婚、自分の親友でキャンペーンの重要なメンバーの妻との浮気、アルコール中毒のリハビリテーション治療を受けるなど)、多くの人たちはそれをきちんと覚えているという点です。
こうした彼の様々な問題が出馬を断念した理由ですが、ここベイエリアの住む住人として、注意深く彼を見ていましたが、彼のソーシャルメディアを通じて、若い世代を中心としたボトムアップのキャンペーンは、どう考えてもきちんと展開できたとは思えません。私が実感として感じるのは、彼の発言や態度は、いつも「自分がそれを行った」という、自分優先のメッセージが見え隠れするという点です。彼の州知事出馬理由には、「あなたたち(州民)のため」という真摯な想いが見えず、うがった見方をすると、これはあくまでも、自分が将来米国大統領を目指す最初の大きなステップストーンだという、印象が見えてしまう点です(これはあくまでも私の個人的な印象です)。
もちろん、今の時点で断念したという政治的判断と勇気は、特筆すべきものです。さらに、彼がこれを契機に大きく成長して、SF市長として猛烈に働いて、市民のために貢献すれば、それが実績となって、次の大きな政治的なステップが見えてくると思います。ただし、その際にまたソーシャルメディアを使うのであれば、長期的なコミットメントと戦略的な活用の立案を事前に十分行って、実施展開すべきだと思います。今回、彼はソーシャルメディアによる「ユーザとのエンゲージメント」が十分果たせず、キャンペーンのMomentum(モメンタム:勢い)を創出できず、結果オンラインによる個人献金もあまり集まらなかったという、負の循環が生まれたと思います。
「やる時にTweetした以上、やめる時も真っ先にTweetする」、こうしたコミュニティへの姿勢は非常に重要で、彼らへの感謝を忘れてはいけません。