昨日、Yahoo!のCEOに選ばれたCarol Bartz(キャロル・バーツ)は、カンファレンスコールで、「Yahoo!がこれから直面するとてつもないほどのチャンレンジに関して、どう考えているか?」と聞かれて、以下のように答えています。
- 「I know it will be challenging but I wouldn't be here unless I thought the objectives were achievable(もちろんチャレンジに直面するのはわかっています。でも、私がその目標を達成できると考えていなかったら、ここにいないはずです。)」
- また、彼女は、Yahoo!の主力であるオンライン広告ビジネスの経験のなさを指摘されて、「私は、メディアを理解するための少しのブレインパワーを持っている」と回答しています。
- アナリストは、彼女を「Innovator(革新者)ではなく、Manager(管理者)だ」と表現しています。
- AutodeskのCMOのChris Bradshawは、バーツがAutodeskのCEO時代、多くの困難に直面して、多くの人たちは、「You're crazy, your're goign to kill the company(あなたはクレージーだ、会社を殺そうとしている)」と言ったにも関わらず、彼女は恐れも見せずに自分の判断を実施していたと発言しています。
彼女のカンファレンスコールの答えは、アナリストや元同僚が示唆する彼女の姿勢を、そのままデモンストレートしているようです。こういう厳しい経済状況下で、さらにYahoo!の直面するビジネス状況に立ち向かうには、経営者は「有言実行」タイプが良いと思います。言うことによって、自分にプレッシャーをかけて、その責任を明解に表現して、厳しい判断をしていく、そんなCEOが求められていると思います。
私は気が進まないことや厳しい判断をする時には、自分を崖ぷちに追い込むために、誰か(ブログ、ビジネスパートナー、夫、クライアントなど)に、そのことの実行を宣言します。このプレッシャーがないと、中々前に進めません。1932年のワールドシリーズの「ベーブ・ルースの予告ホームラン」は、言い換えれば、実際に口にすることによって、その言葉に魂(エネルギー)が宿り、「言霊」となって、モノゴトを成し遂げる、という「有言実行」の考え方に通じるものだと思います。「有言実行」は、「Accountability(説明責任)」にも通じます。困難な時を乗り越えるポイントは、このあたりにあると思います。