昨日は、そんな親しい方たちのブログを読んでいて、これは凄いと思ったのは、D2 Communication(D2C)の社長藤田明久さんのプレゼンテーション手法です。D2Cは、日本のモバイルマーケティングのリーダー企業で、藤田さんはその多忙さに関わらず、熱心に社長ブログをされています。先週日経BP主催の「Net Marketing Forum & Mobile Marketing Conference (MMC) 2008」で講演されましたが、なんと彼は携帯電話を使って、最初から最後までプレゼンテーションをされたようです。詳細は、すでにオンラインに記事としてあがっていますので、それをご覧ください。ご本人も書かれていましたが、携帯電話のみでパブリックで講演されたのは、多分世界初のことだと思います。「ガラパゴス化」が進むといろいろ言われている日本ですが、米国から見れば、まだまだ「Futuristic(未来的)」です。
藤田さんとのお付き合いは、かれこれ4年目に入りますが、一緒に講演などでステージにあがる機会もあり、さらにD2Cは「JaM Session in Tokyo」のために会場と事務サポートをボランティアリーに提供していただいています(D2Cの皆さま、いつもありがとうございます)。藤田さんご自身は、「日本のモバイルマーケティングのEvangelist(伝道者)」として、著作や講演を通じて、21世紀の強力なマーケティング手法の「ケータイマーケティング」の普及に努められています。
私は、最初に藤田さんにお会いした時、「伝統と革新」という相反する2つをうまくバランスを取りながら進もうとする若い経営者という、印象を受けました。この場合の伝統の意味は、電通の新聞局という保守本流で鍛えられた電通パーソンぽい部分を持って、業界を俯瞰で見ているところと、「ケータイ」という新しいコミュニケーションの普及と自身の柔軟な経営思想を社内に反映しようとする姿勢と努力を指しています。藤田さん以前にも日本の若い経営者の方には、いろいろお会いしましたが、野心や機会を狙う意欲は感じましたが、藤田さんが持つ丁寧さと誠実があまり感じられず、馴染みにくかったのを思い出します。
21世紀は、「会話の時代」です。経営者にとって、非常に大切な資質は「バランス感覚」だと思います。これは、「相手の言うことを注意深く聴いて理解する姿勢」によって生まれてきます。この場合の相手とは、株主、パートナー、社員、顧客etc.とさまざまな人たちを指します。藤田さんは、最初に良く私の話を聴いていただいたのを覚えています。それとポジティブな意見をいつもいただき、感謝しています。こういうインタラクティブな会話によって、私のような「*木登りブタ的性格の私」は、がんばってしまいます。
*「木登りブタ的性格」:2005年8月にエントリしたブログのタイトル。私の性格は、「ブタもおだてれば木に登る」という例えどおりで、褒められると嬉しくなって、物凄くがんばってしまいます。